USER MANUAL

NyXGridEncode

ユーザーマニュアル

対象バージョン NyXGridEncode 1.1.0 対応 OS Windows 11(64 ビット)発行 InformationCloset 発行日 2026/10/10 改定日 2026/10/14

■目次

    ■1. はじめに

    インストールの前に、1.2 の動作環境を満たしているかを確認してください。

    ●1.1 本製品の概要

    NyXGridEncode は、蓄積した動画をまとめて別の形式へ変換するための Windows 用ソフトウェアです。キューへ追加した動画を、指定した設定で順に変換します。すべての変換が終わるまで、操作は必要ありません。

    NyXGridEncode のメイン画面
    メイン画面。上から メニュー / 操作ボタン / 出力フォルダー / キュー一覧 / 状態バー の 5 段構成です。
    無人運用を前提とした設計変換中はモーダルダイアログを表示しません。応答があるまで処理が停止すると、残りの処理がすべて滞るためです。動作を自動的に切り替えた場合(GPU から CPU への切り替えなど)は、一覧の「状態」列・「備考」列、または状態バーに必ず表示します。

    ●1.2 動作環境

    項目内容
    OSWindows 11(64 ビット)
    GPU必須ではありません。NVIDIA GeForce / Intel Arc・内蔵グラフィックス / AMD Radeon のいずれかを搭載している場合は GPU で変換し、CPU より短い時間で処理できます。GPU が無い環境では CPU で処理します。
    ディスク本体(実行ファイル一式)は約 70 MB です。外部ツールは、すべて取得した場合で展開後に約 1.1 GB を使用します。このほか、出力ファイルと変換の一時ファイル用の空き容量が必要です。
    出力フォルダーの空きが 5 GB を下回ると、新しい変換を開始しません。実行中は 1 件の変換が終わるたびに確認し、下回っていれば実行を停止して、実行中の項目を「待機」へ戻します。出力フォルダーまたは一時フォルダーの空きが 15 GB を下回ると、状態バーに警告を表示します(変換は継続します)。
    ネットワーク外部ツールの取得、ライセンスの確認、本製品と外部ツールの更新の確認、「サポート」からの問い合わせの送信に使用します。分散エンコードでは LAN 内の PC と通信します。変換処理そのものはオフライン環境でも動作します。
    外部ツールFFmpeg が必須です。GPU を使用する場合は NVEncC / QSVEncC / VCEEncC、「個別調整」を使用する場合は libVLC を追加します。いずれもインストーラーのオプション、または本製品の画面から取得できます(2.1・2.2)。
    外部ツールは同梱していません FFmpeg などの変換プログラムは本製品に同梱せず、利用者の PC が配布元から直接取得する方式としています。映像コーデックの特許ライセンスによるものです。作業は初回の 1 回のみで、インストーラーのオプション、または「ツール」メニューの「外部ツール」から取得できます。

    ●1.3 本書の凡例

    本文では次の 4 種類の枠で補足を示します。時間が限られている場合は、赤とオレンジの枠を優先して確認してください。

    メモ理解の助けとなる補足です。読み飛ばしても操作に支障はありません。
    ヒント運用を効率化する使い方や、推奨する設定です。
    注意設定の組み合わせや制約など、事前に把握しておくべき事項です。
    重要取り消しのできない操作です。実行前に必ず確認してください。

    表記の規則は次のとおりです。C:\Program Files\NyXGridEncode\tools のような等幅の文字はファイルのパスまたはコマンドを、 Delete のような表記はキーボード操作を表します。画面に表示される文言は「エンコード開始」のようにかぎ括弧で示します。画面ショットはクリックすると元の大きさで表示し、Esc で閉じます。

    ライセンスが必要な機能には印を付けています要ライセンス が付いた機能は、ライセンスキーを登録しないと使用できません。印の無い機能は未登録でも使用できます。ただし、未登録の間はキューに入れられる件数が 20 件まで、同時に使用できる GPU が 1 基までです。詳細は 2.4 を参照してください。

    ■2. 導入

    導入の作業は、本体のインストール、外部ツールの取得、ライセンスキーの登録の 3 つです。インストーラーのオプションで外部ツールを取得した場合、2.2 の作業は不要です。ライセンスキーを登録しなくても、変換そのものは実行できます(2.4)。

    ●2.1 インストール

    インストーラーを実行し、画面に従って進めます。既定のインストール先は C:\Program Files\NyXGridEncode です。

    1. ダウンロードした nyxgridencode-1.1.0-setup.exe を実行します。数字の部分はバージョンを表します。管理者権限の確認が表示されたら「はい」を選択します。
    2. 言語の選択画面で「English」または「日本語」を選び、「OK」を押します。以降のインストーラーの画面は、選んだ言語で表示されます。初期値は Windows の表示言語です(日本語・英語以外の場合は English)。上書きインストールの場合は、前回選んだ言語が初期値になります。ここで選んだ言語は、インストーラーとアンインストーラーの画面だけに使われます。本製品の画面の言語は Windows の表示言語に従い、「設定」の「表示」で変更できます(8.7)。
    3. インストール先を確認します。通常は既定のままで問題ありません。インストール先は Program Files の下に限られ、それ以外の場所を指定すると「このフォルダーにはインストールできません。」と表示されて先へ進めません。
    4. 「オプション」の画面で、外部ツールの取得方法を 3 つのうちから 1 つ選択し、追加の設定を選びます(下表)。
    5. 「インストール」を押します。外部ツールの取得を選択した場合は、完了まで数分かかります。
    6. 完了画面で「完了」を押します。「NyXGridEncode を起動する」にチェックが入っている場合は、続けて本製品が起動します。
    オプション既定内容
    外部ツールを取得しない-外部ツールを取得しません。起動後に「ツール」メニューの「外部ツール」から取得します(2.2)。
    必須の FFmpeg だけ取得する選択必須の FFmpeg のみを取得します。
    すべて取得する - GPU エンコーダーと libVLC を含む-FFmpeg・NVEncC・QSVEncC・VCEEncC・libVLC をすべて取得します。
    Windows サービスとして登録するオフサービスとして登録し、開始します。ログオンしていない間も変換処理を継続します(12 章)。登録には FFmpeg が必要です。動作モードが「エージェント」以外の場合は、Standard 以上のライセンスも必要です(2.4)。新規インストールでは動作モードが「スタンドアロン」で、ライセンスキーも未登録のため、「サービスを登録できませんでした。」と表示されて登録されません。この場合は、起動後にライセンスキーを登録してから、設定の「サービス」で登録します。
    デスクトップにショートカットを作成するオンデスクトップにショートカットを作成します。スタートメニューのショートカットは常に作成します。

    インストーラーを使わずに、ZIP ファイルを展開しても使用できます(持ち運び構成)。 ZIP ファイルの名前は 1.1.0 の場合 nyxgridencode-1.1.0.zip で、中に NyXGridEncode-1.1.0-win-x64 フォルダーがあります。このフォルダーを任意の場所に置き、フォルダー内の NyXGridEncode.exe を実行します。この場合、設定やログはそのフォルダーの中に作成されるため、USB メモリーに入れて持ち運べます。 Windows サービスとして登録する場合は、フォルダーのアクセス権を確認してください(12.1)。

    ZIP ファイルの中のフォルダーとインストール先には、次のファイルがあります。インストール先には、このほかにアンインストール用の uninstall.exe があります。

    ファイル・フォルダー内容
    NyXGridEncode.exe本製品の実行ファイルです。
    NyXHelper.exe本製品の補助プログラムです。削除しないでください。
    readme.txt / readme-en.txtテキスト形式の説明書です(日本語 / 英語)。
    usermanual.html / usermanual-en.html本書です(日本語 / 英語)。「ヘルプ」メニューの「マニュアル」で開きます。
    THIRD-PARTY-NOTICES.txt本製品に含まれるオープンソースソフトウェアのライセンス表記です。削除しないでください。
    tools\外部ツールの配置先のフォルダーです。ZIP ファイルの中では空です。
    設定の保存先はインストール先によって異なります Program Files の下にインストールした場合、設定・キュー・ログは C:\ProgramData\NyXGridEncode に保存します。それ以外の場所(持ち運び構成)では、実行ファイルと同じフォルダーに保存します。そのフォルダーに書き込めない場合は C:\ProgramData\NyXGridEncode を使用します。設定・キュー・ログを利用者ごとの AppData に保存しないのは、サービスとして常駐させた場合に、サービスと画面が同じ設定ファイルを読む必要があるためです。外部ツールは、どちらの構成でも実行ファイルと同じ場所の tools フォルダーに配置します。詳しくは付録 A を参照してください。

    ●2.2 外部ツールの取得

    起動すると、最初に準備の画面が表示されます。外部ツールの確認と GPU の検出を行っているため、数秒お待ちください。

    起動中の画面
    起動時の準備画面。「外部ツールを確認中」「CPU エンコードの対応状況を確認中」「GPU を検出中」「設定を読み込み中」の順に表示されます。

    必須の FFmpeg が配置されていない場合は、「必須の外部ツールが未配置です: FFmpeg」というメッセージが表示され、続けて外部ツールの画面が開きます。あとから開く場合は、メニューの「ツール」から「外部ツール」を選択します。

    外部ツールの画面
    外部ツール画面。配布元に新しいバージョンがあるツールは「状態」列が「更新あり」になり、チェックが入ります。
    1. 取得するツールの左側にチェックを入れます(初めて開いたときは未配置のツールに、配布元に新しいバージョンがあるときは「更新あり」のツールに、チェックが入っています)。
    2. 「取得」を押します。配置済みのツールを選択している場合は、最新バージョンで再取得するかの確認が表示されます。インストーラーで導入した構成では管理者権限の確認が表示されるので、「はい」を選択します。
    3. 取得が終わると「N 件を配置しました。」と表示され、「状態」列が「配置済み」に変わります。「閉じる」で画面を閉じます。
    ツール必要性用途
    FFmpeg必須メディア情報の読み取り、黒帯の検出、CPU でのエンコード。本製品の動作に必須です。
    NVEncC任意NVIDIA GPU でのエンコード。GeForce / Quadro を搭載している場合に取得します。
    QSVEncC任意Intel GPU でのエンコード。Arc または Core の内蔵グラフィックスを搭載している場合に取得します。
    VCEEncC任意AMD GPU でのエンコード。Radeon を搭載している場合に取得します。
    libVLC任意「個別調整」の画面で動画を再生するために使用します。未配置の場合、「個別調整」は使用できません。
    取得するのは常に配布元の最新バージョンです「バージョン」列は配置済みのバージョン、「最新」列は配布元が現在公開している最新バージョンを示します。配置済みのバージョンより新しいバージョンが公開されている場合は、「状態」列が「更新あり」になり、その行にチェックが入ります。更新する場合は、対象のツールにチェックを入れて「取得」を押してください。起動時と 24 時間ごとにも同じ確認を行い、更新がある場合は状態バーに「外部ツールの更新 N 件」と表示します(8.10)。取得中は「取得」が「キャンセル」に変わり、取得を中止できます。ただし、インストーラーで導入した構成では、取得が完了するまでキャンセルできません。ツール名をクリックすると配布元のサイトが開き、「配置フォルダーを開く」を押すと配置先の tools フォルダーをエクスプローラーで開けます。
    手動で配置する場合は配布物一式を配置してください NVEncC / QSVEncC / VCEEncC は exe 単体では動作しません。入力の読み込みに同梱の DLL 6 種(avcodec-*.dll など)を使用するため、配布物を展開したファイルをすべて tools フォルダーへ配置してください。 DLL が揃っていない場合、本製品はそのツールを「未配置」として扱い、GPU でのエンコードに使用しません。本製品の取得機能を使用すれば、この問題は発生しません。

    ●2.3 ライセンスキーの登録

    メニューの「ヘルプ」から「ライセンス」を開きます。

    ライセンス画面
    ライセンス画面。上段が「登録済みライセンス」、下段が「ライセンス状態」です。
    1. 「登録」を押します。
    2. 購入時のメールに記載された 36 文字のキーを入力します。試用ライセンスの場合は、発行時のメールに記載されたキーを入力します。6 文字ずつ 6 つの欄に分かれていますが、いずれか 1 つの欄にコピーしたキーを貼り付ければ、区切り文字の有無に関係なくすべての欄へ自動的に振り分けられます。
    3. 「登録」を押します。成功するとキーの入力画面が閉じ、ライセンス画面に「登録しました。」と表示されます。

    オプションライセンスキーは、メインのライセンスキーを登録した後に同じ手順で登録します(13.4)。試用ライセンスの申し込みと条件は 13.6 を参照してください。

    ライセンスキーの登録画面
    キーの入力画面。使用する文字は英数字のみで、I・O・0・9 は含まれません。英字は大文字として入力され、対象外の文字は入力時点で除外されます。
    登録前にキーの内容を確認できます「確認」を押すと、そのキーの品目・有効期限・使用中の台数・上限台数を確認できます。オプションライセンスキーの場合は、品目・有効期限と紐づけ先のライセンス ID を表示します。登録は行われないため、複数のキーを保有していて対応が判別できない場合に使用してください。

    ●2.4 未登録時の機能範囲

    ライセンスキーを登録していない状態でも、変換機能はすべて使用できます。並列数の制限もありません。制限されるのは次の 8 項目です。

    項目未登録登録後
    一度にキューへ入れられる件数20 件ライセンス画面の「追加可能ジョブ」に表示される件数(上限なしの場合は「無制限」)。キューのインポート(5.7)もこの件数に従います
    同時に使用できる GPU の数1 基同じく「マルチ GPU」に表示される基数
    フォルダー監視使用できません「フォルダー監視」が「使用可能」の場合に使用できます
    複数台への分担使用できません「エージェント」に表示される台数まで
    外部への通知使用できません「エージェント」が「使用不可」以外の場合に使用できます(8.6.1)
    Wake-on-LAN使用できません「エージェント」が「使用不可」以外の場合に使用できます(11.5)
    Windows サービスの登録と再起動使用できません「フォルダー監視」が「使用可能」の場合に使用できます。動作モードが「エージェント」の場合は未登録でも使用できます(12.1)
    キューの完了時の自動シャットダウン使用できません「フォルダー監視」が「使用可能」の場合に使用できます(8.5.1)。動作モードが「エージェント」の場合は、エージェントの自動シャットダウンの設定を使います(11.5.4)

    キューの件数は、「待機」と「実行中」の項目の合計で数えます。完了・失敗の項目は数えません。上限を超えた分は追加されず、状態バーの追加件数のメッセージに続けて「上限 20 件のため N 件を追加できませんでした。ライセンス登録で上限を拡張できます。」と表示されます。未登録の間は、ほかに表示するメッセージが無いときに、状態バーへ「無料の範囲で動作中。キューは 20 件まで。」と表示します。動作モードが「エージェント」の場合、このメッセージは表示しません。試用ライセンスの期限が切れた後も、この範囲で動作します(13.6.1)。

    エージェント側の PC にライセンスは不要です分散エンコードで「エージェント」としてジョブを受け取るだけの PC は、ライセンスキーを登録しなくても動作します。ライセンスが必要なのは、ジョブを割り当てるコントローラーの 1 台のみです。
    動作モードが「エージェント」の間は、未登録でも GPU の数とジョブの件数の上限は適用されません。ライセンス画面の「マルチ GPU」と「追加可能ジョブ」には「無制限」と表示されます。フォルダー監視・複数台への分担・外部への通知・Wake-on-LAN は、エージェントでは使用しません。エージェントの自動シャットダウン(11.5.4)は、エージェントの PC が未登録でも、接続先のコントローラーのライセンスが Pro 以上の場合に動作します。 Windows サービスとしての登録は、動作モードが「エージェント」であれば未登録でもできます。

    ■3. 画面構成

    日常の操作はメイン画面で完結します。

    ●3.1 メイン画面の構成

    メイン画面の構成
    上から順に、メニュー / 操作ボタン / 出力フォルダー / キュー一覧 / 状態バー。
    場所内容
    メニューファイル / エンコード / キュー / 表示 / ツール / ヘルプ の 6 種類。設定は「ツール」メニューの中にあります。
    操作ボタン使用頻度の高い操作を並べた領域です。強調表示された「エンコード開始」がこの画面の主ボタンです。右側にプリセットの選択欄、「プリセット編集」「個別調整」「設定」を配置しています。
    出力フォルダー変換結果を出力するフォルダーです。直接入力するか、「参照」で選択します。エンコードの実行中は変更できません。「出力フォルダーを開く」を押すと、エクスプローラーで開きます。
    キュー一覧追加したファイルと進捗状況を表示します。列見出しをクリックすると行を並べ替えられます(3.2.2)。列の幅と順序も変更できます。
    状態バー3 段構成です。上から順に、絞り込みと全体の進捗、処理速度と動作モード、直前の操作に対するメッセージを表示します。下段のメッセージを押すと、ログビューアーを開きます(「表示」メニューの「ログビューアー」からも開けます)。ログビューアーは、アプリの起動後の動作ログと状態バーのメッセージを日時付きで表示します。上部のボタンで「エラー」「警告」「情報」「状態バー」に絞り込めます(複数選択可)。表示するのは直近の最大 5,000 件で、超えると古い記録から削除します。表示した内容はアプリを終了すると消えます。サービスとして常駐させている場合、表示するのは画面の動作ログで、サービスの動作ログは含みません。サービスの動作ログはログファイルで確認します(8.8)。

    ◆3.1.1 操作ボタン

    ボタン動作押せなくなるとき
    ファイルを追加ファイル選択ダイアログを開きます。複数選択が可能です。外部ツールが不足している場合。エージェントとして動作している場合。
    フォルダーを追加フォルダーを選択し、サブフォルダーを含めて動画をキューへ追加します。外部ツールが不足している場合。エージェントとして動作している場合。
    エンコード開始対象を選択する確認ダイアログの後、変換を開始します。実行中は「停止 / 一時停止」に変わり、押すと確認の後に停止または一時停止します。一時停止中は「再開」に変わります(5.4)。待機中・完了の項目が無い場合、出力フォルダーが決まらない項目がある場合、外部ツールが不足している場合、メディア情報の取得中など。理由はボタンにマウスポインターを合わせると表示されます。待機中・完了の項目が無い場合は、理由を表示しません。
    失敗を再試行失敗した項目をすべて「待機」へ戻します。変換は開始しません。失敗が 0 件の場合。エージェントとして動作している場合。
    完了をクリア完了した項目を一覧から削除します。出力ファイルは保持されます。完了が 0 件の場合。
    すべてクリア確認ダイアログの後、一覧を空にします。実行中の項目のみ残ります。一覧が空の場合。
    上へ / 下へ選択した待機中の項目を 1 つ上または下へ移動します(3.2.3)。待機中の項目を選択していない場合。待機中以外の項目を選択に含む場合。列見出しで並べ替えている場合。エージェントとして動作している場合。
    プリセット(選択)これから追加するファイルに適用するプリセットです。キューにある行には反映されません。エージェントとして動作している場合。
    プリセット編集プリセットの追加・変更・削除を行います。エンコードを実行している場合。エージェントとしてジョブを処理している場合。
    個別調整選択した 1 件のクロップ・トリミング・字幕スタイルを設定します。選択が 1 件でない場合。実行中の項目の場合。FFmpeg または libVLC が未配置の場合。エージェントとして動作している場合。
    設定設定画面を開きます。常に使用できます。
    プリセットの選択はこれから追加するファイルにのみ適用されます上部の選択欄でプリセットを切り替えても、キューにある行には反映されません。キューにある行を変更する場合は、対象の行を選択して右クリックし、「プリセット」から選び直してください。複数行を選択しておけば、まとめて適用されます。

    ●3.2 キュー一覧の列構成

    列は 17 列あります。列見出しにマウスポインターを合わせると、その列の説明が表示されます。

    列内容
    状態待機 / 実行中 / CPU フォールバック / 完了 / 失敗 のいずれかです。左端の四角の色でも判別できます(3.2.1)。エンコードの一時停止中は、実行中の行に「一時停止中」と表示します(5.4)。
    ファイル名入力ファイルの名前です。長い名前は拡張子の手前を ~ で省略します。セルにマウスポインターを合わせるとフルパスが表示されます。
    進捗その項目の進捗率です。実行中と完了のときだけ表示されます。
    FPS1 秒あたりに処理したフレーム数です。完了後も最後の値が残るため、あとから速度を比較できます。
    経過時間その項目のエンコードを開始してからの時間です。
    残り時間現在の速度から算出した、その項目の残り時間の見込みです。
    CPUその項目のエンコードプロセスの CPU 使用率です。
    GPU VD/3D/VEGPU の使用率を 3 つ並べたものです。左から デコード / 描画 / エンコード を示します。- は測定できなかったことを示します。Intel の GPU では 2 基の映像エンジンを VD / VE の順に表示します。どちらのエンジンがエンコードを担当するかは決まっていません。
    ノードその項目を処理しているホストです。完了・失敗した行では、最後に処理したホストを表示します。この PC で処理している場合は「ローカル」と表示します。- 指定 は割り当て先を指定したこと、- 転送 はファイルを転送して処理したことを示します。
    エンコーダー実際に使用したエンコーダーです。NVENC / QSV / VCE / CPU のいずれかを表示します。
    音声・字幕出力するトラックです。「自動」はプリセットの優先言語で選択することを示します。字幕の「破棄」は、プリセットが字幕を出力しない設定であることを示します。
    入力サイズ・出力サイズ変換前と変換後のファイルサイズです。出力サイズは、待機中はプリセットのビットレートと動画の長さから計算した予想サイズ、実行中は書き込み中のサイズを表示し、完了時に確定します。元ファイルより大きい場合は赤字で表示します。映像ビットレートを使わないモード(CQP・ICQ・CRF など)では、予想サイズを表示しません。
    プリセットその項目に適用するプリセットの名前です。
    優先優先の印が付いた項目に「優先」と表示します。印の付いた待機中の項目は、ほかの待機中の項目より先に実行します(3.2.3)。
    備考その項目に起きたことを表示します。エージェントからの回収・再実行・自動再試行の経緯、失敗した行では失敗の理由、CPU へ切り替えた理由などの通知を、この順に「|」で区切って表示します(11.4.1)。入りきらない場合は、マウスポインターを合わせると全文が表示されます。

    ◆3.2.1 状態表示と配色

    行の表示は、配色が「ライト」の場合のものです。選択中の行は、状態にかかわらず選択の色で表示されます。

    状態左端の印行の表示意味
    待機灰色変わりません処理を待っている状態です。
    実行中水色背景が薄い緑、文字が緑変換している状態です。
    CPU フォールバック黄色背景が薄い黄色、文字が茶色GPU で処理できず、CPU に切り替えて変換している状態です。
    完了緑背景が薄い灰色変換が完了し、出力ファイルが作成された状態です。
    失敗赤背景が薄い赤、文字が赤変換できなかった状態です。原因は、行をダブルクリックして開くログで確認できます。失敗した時点では、状態バーにも理由の要約が表示されます。
    変換中のメイン画面
    変換を実行している状態。GPU を使用できない環境のため CPU で処理しており、状態バーの下段に「設定で選択したエンコーダーを使用できないため CPU で処理します。」と表示されています。

    ◆3.2.2 並べ替え

    列見出しをクリックすると、その列で行を並べ替えます。クリックするたびに 昇順 → 降順 → 既定の並び の順に切り替わります。既定の並びは、キューの並びです。キューに追加した順に並び、項目を移動した場合は移動後の順になります(3.2.3)。並べ替えている列の見出しには、向きを示す矢印が表示されます。

    「ノード情報」の一覧も、同じ操作で並べ替えられます(11.4)。

    ◆3.2.3 実行順の変更と優先の印

    待機中の項目を実行する順は、動作モードと割り当て順序(11.2)で決まります。動作モードが「スタンドアロン」の場合と、割り当て順序が「リスト順」のコントローラーでは、キューの並びの順に実行します。割り当て順序が「効率優先」のコントローラーでは、推定サイズの大きい項目から割り当てます。この場合、キューの並びは推定サイズが同じ項目の間の順にだけ反映されます。

    並びは次の操作で変更できます。動かせるのは待機中の項目だけです。複数の項目を選択して、まとめて動かせます。

    操作キー動作
    先頭へ移動Ctrl+Home選択した項目をキューの先頭へ移動します。
    上へ移動Ctrl+↑選択した項目を 1 つ上へ移動します。操作ボタンの「上へ」も同じ動作です。
    下へ移動Ctrl+↓選択した項目を 1 つ下へ移動します。操作ボタンの「下へ」も同じ動作です。
    末尾へ移動Ctrl+End選択した項目をキューの末尾へ移動します。
    ドラッグ-選択した行のいずれかを押したままドラッグし、移動先の行の上で離します。置く位置に線が表示されます。最後の行より下で離すと末尾へ移動します。列見出しやスクロールバーの上で離した場合は移動しません。ドラッグ中にマウスポインターを一覧の上端または下端の近くへ寄せている間は、一覧が自動でスクロールします。
    優先して実行-選択した項目に優先の印を付けます。選択したすべての項目に印が付いている場合は、印を外します。

    移動と優先の操作は、メニューの「キュー」と、一覧の右クリックメニューにあります。変更した並びと優先の印は保存し、本製品を起動し直しても保持します。エンコードの実行中も変更でき、次に開始する項目から反映します。

    ●3.3 状態バー

    段内容
    上段「すべて (7)」のような絞り込みのボタンが 5 つ並びます。「待機」「実行中」「完了」「失敗」は押すたびに選択と解除が切り替わり、複数を同時に選択できます。「すべて」を押すと選択をすべて解除し、すべての行を表示します(5.6)。失敗が 1 件以上あると「失敗」のボタンが赤で表示されます。右側には全体の進捗バーと、開始日時・完了予定日時・経過時間・残り時間を表示します。残り時間は完了予定日時までの時間で、経過時間と同じ「0日00:07:09」の形で表示します。全項目をまとめた処理速度で見積もるため、一覧の各行の残り時間とは一致しないことがあります。実行が終わると「完了予定」は「完了」に変わって終了した日時を表示し、残り時間は「-」になります。ウィンドウの幅が足りない場合、時刻の表示は次の行へ回ります。
    中段合計の処理速度(fps)と、CPU・GPU(VD/3D/VE)の使用率を表示します。分散エンコード中は、エージェントを含む全体の fps を括弧内に表示します。右側には動作モードと、エンコードしているノードの一覧を表示します。各ノードはホスト名と実行数/最大実行数で表示し、切断したノードには「(切断)」を付けます。エージェントでも、コントローラーに接続している間は、コントローラーと同じ一覧を表示します。速度の部分を押すとタスク マネージャーが開きます。動作モードの部分を押すと「ノード情報」が開きます。
    下段左端は直前の操作に対するメッセージです。何も無いときは「準備完了」、メディア情報の取得中は「メディア情報を取得中。残り N 件」を表示します。ライセンスが未登録・確認待ち・無効の場合は、ほかのメッセージが無いときにその状態を表示します。試用ライセンスの間は、同じ位置に「試用ライセンス: 残り N 日」のように残りの期間を表示します(13.6)。中央には、表示し続ける必要のある警告を赤字で表示します(エージェント受付を開始できなかった理由、エンコード開始時の注意など)。右側には、フォルダー監視が有効な場合に「監視フォルダー N 件」を表示します。押すと設定の「フォルダー監視」のページが開きます。その右の「監視を停止」を押すとフォルダー監視を停止し、件数の代わりに「監視 停止中」を表示します。停止中はボタンが「監視を再開」に変わります(10.5)。エンコードの一時停止中は、その右に「一時停止中」を表示します(5.4)。サービスとして常駐させている場合は、その右にサービスとの接続の状態を「サービスに接続済み」または「サービスに接続できません」と表示します。右端には、更新の確認の結果を表示します(8.10)。「新しいバージョン 1.2.0」を押すと「更新の確認」の画面が、「外部ツールの更新 N 件」を押すと「外部ツール」の画面が、「バージョンが異なるエージェント N 台」を押すと「ノード情報」が開きます。右端は、表示する内容が無いときは何も表示しません。

    ●3.4 メニュー構成

    メニュー項目
    ファイルファイルを追加 / フォルダーを追加 / 出力フォルダーを開く / 終了
    エンコードエンコード開始(実行中は「停止 / 一時停止」、一時停止中は「再開」)/ 失敗を再試行 / 完了をクリア / すべてクリア / フォルダー監視を停止(停止中は「フォルダー監視を再開」)/ 取り込み済みの記録をクリア
    キューメディア情報 / ログ / 削除 / 先頭へ移動 / 上へ移動 / 下へ移動 / 末尾へ移動 / 優先して実行 / すべて表示 / 待機で絞り込み / 実行中で絞り込み / 完了で絞り込み / 失敗で絞り込み / キューのエクスポート / キューのインポート
    表示ノード情報 / ログビューアー / 配色 / 言語 / 列幅を自動調整 / 通知領域に格納 / 常に最前面に表示 / 最小化で起動
    ツールプリセット編集 / 個別調整 / 外部ツール / 設定
    ヘルプマニュアル / ライセンス / サポート / 診断情報を保存 / 更新の確認 / バージョン情報

    ◆3.4.1 ファイル / エンコード / キュー

    ファイルメニュー
    ファイルメニュー
    エンコードメニュー
    エンコードメニュー。実行中は先頭が「停止 / 一時停止」、一時停止中は「再開」に変わります。「フォルダー監視を停止」は、フォルダー監視を使用できるライセンスがあり、有効な監視フォルダーがあるときに選択できます。エージェントの場合は選択できません(10.5)。「取り込み済みの記録をクリア」は、フォルダー監視を使用できるライセンスがあるときに選択できます。エージェントの場合は選択できません(10.2)。
    キューメニュー
    キューメニュー。「先頭へ移動」から「優先して実行」までは待機中の項目を選択しているときに使用できます(3.2.3)。「優先して実行」は、選択したすべての項目に優先の印が付いているときに印が付きます。「キューのエクスポート」はキューに項目があるとき、「キューのインポート」は外部ツールが揃っているときに使用できます。どちらもエージェントの場合は使用できません(5.7)。「メディア情報」「ログ」は 1 件だけ選択しているとき、「削除」は 1 件以上選択していてエンコードを実行していないときに使用できます。「待機で絞り込み」などは状態バー上段の絞り込みのボタンと同じ操作で、現在の絞り込みに印が付きます。

    ◆3.4.2 表示 / ツール / ヘルプ

    表示メニュー
    表示メニュー
    配色の選択
    配色は 5 種類から選択できます。選択した時点で切り替わります。
    ツールメニュー
    ツールメニュー。設定はここにあります。
    ヘルプメニュー(マニュアル / ライセンス / サポート / 診断情報を保存 / 更新の確認 / バージョン情報)
    ヘルプメニュー。「マニュアル」「ライセンス」「サポート」「診断情報を保存」「更新の確認」「バージョン情報」があります。
    配色と言語は即時、「最小化で起動」は次回の起動から「表示」メニューの配色と言語は、選択した時点で画面全体に反映されます。言語は通知領域のアイコンのメニューにも反映されます。「最小化で起動」は、次回の起動時に最小化した状態で開くかを決める設定です。各項目の既定値は 8.7 を参照してください。

    「ヘルプ」メニューの「マニュアル」は、本書を既定のブラウザーで開きます。開くのは実行ファイルと同じフォルダーにあるファイルで、表示言語が日本語のときは usermanual.html、英語のときは usermanual-en.html です。ファイルが見つからない場合は、状態バーに「マニュアルが見つかりません: 」に続けて、見つからなかったファイルのパスを表示します。

    「ヘルプ」メニューの「サポート」では、不具合の報告・要望・質問をサポート窓口へ送信できます。「種別」「件名」「内容」を入力し、返信が必要な場合は「メールアドレス」も入力します。 OS・アプリのバージョン・表示言語が「送信する情報」として表示されます(ライセンスを登録している場合はライセンス ID も添えます)。内容を確認して「上記の情報を送信することに同意する」にチェックを入れ、「送信」を押してください。PC の名前や利用者の名前は送信しません。

    「ヘルプ」メニューの「診断情報を保存」は、問い合わせの調査に使う情報を ZIP ファイル 1 つに保存します。保存する内容は、直近 7 日分の動作ログ、例外の記録(error.log)、設定、外部ツールのバージョン、環境の情報(OS・アプリのバージョン・表示言語・動作モード)です。設定の認証トークンと共有パスのパスワードは「********」に置き換えて保存します。PC の名前や利用者の名前は環境の情報に含めません。動作ログには、エンコードしたファイルの名前とパスが含まれます。保存する前にその旨の確認が表示されるので、「保存」を押してから保存先を選んでください。ファイル名は NyXGridEncode-diagnostics-YYYYMMDD-HHMMSS.zip です。本製品は ZIP ファイルを送信しません。

    「ヘルプ」メニューの「更新の確認」は、公式サイトから最新バージョンの情報を読み、結果を「更新の確認」の画面に表示します(8.10)。

    ◆3.4.3 コンテキストメニューとショートカットキー

    一覧の右クリックメニュー
    一覧を右クリックしたところ。選択している行に対する操作が並びます。
    項目動作
    元ファイルを再生選択した項目の元ファイルを、Windows で関連付けられたアプリで開きます。
    変換ファイルを再生選択した項目の変換後のファイルを、Windows で関連付けられたアプリで開きます。正常に完了した項目だけを選択しているときに使用できます。
    メディア情報選択した 1 件のメディア情報を表示します(7.3)。
    エンコード割り当て先(「自動割り当て」、この PC の「ローカル」、接続中のエージェント)を選び、選択した項目をエンコードします(5.3)。完了した項目を含む場合は、「上書き」と「別名で作成」のどちらで出力するかを確認します。エンコードの実行中は、選択した待機・完了・失敗の項目を実行中のエンコードへ追加します(5.4.3)。
    キャンセル選択した実行中の項目を、確認の後にキャンセルして「待機」へ戻します。ほかの項目の処理は継続します(5.4)。
    削除選択した項目をキューから削除します。エンコードの実行中は使用できません。
    先頭へ移動 / 上へ移動 / 下へ移動 / 末尾へ移動選択した待機中の項目の並びを変更します(3.2.3)。
    優先して実行選択した待機中の項目に優先の印を付けます。選択したすべての項目に印が付いている場合は外します(3.2.3)。
    プリセット選択した項目に適用するプリセットを変更します(6.5)。
    音声 / 字幕選択した項目で出力するトラックを選択します(7.2)。
    音声・字幕の選択をコピー / 貼り付け1 件で決めたトラックの選択を、ほかの項目へ適用します。コピーは 1 件だけ選択しているときに使用できます。
    ログ選択した 1 件のログを表示します(7.3)。

    エージェントの一覧に表示される、コントローラーから受け取ったジョブでは、次の項目を使用できません。

    項目使用できないジョブ
    元ファイルを再生
    変換ファイルを再生
    メディア情報
    転送モードのジョブ。元ファイルと変換ファイルはコントローラー側にあります。直接モードのジョブでは使用できます(11.1)。
    音声 / 字幕
    音声・字幕の選択をコピー / 貼り付け
    個別調整
    すべてのジョブ。変換指示はコントローラーが作成します。
    キャンセルすべてのジョブ。キャンセルはコントローラーで行います。
    エンコード
    プリセット
    すべてのジョブ。エージェントとして動作している間は使用できません。
    キー動作
    Delete選択した行をキューから削除します。エンコードの実行中は使用できません。元のファイルは変更しません。
    Ctrl + Delete選択した実行中の行を、確認の後にキャンセルします。ほかの行の処理は継続します。エージェントとして受け取ったジョブはキャンセルしません。
    Ctrl + ↑ / ↓選択した待機中の項目を 1 つ上または下へ移動します(3.2.3)。項目を動かせないときは、一覧の通常のキー操作になります。
    Ctrl + Home / End選択した待機中の項目をキューの先頭または末尾へ移動します。項目を動かせないときは、一覧の先頭または末尾の行へ選択を移します。
    Esc選択を解除します。
    ダブルクリックその行のログを開きます。「音声」「字幕」の列の上でダブルクリックした場合は、トラックを選択する画面が開きます。エージェントとして受け取ったジョブでは、どの列でもログを開きます。
    Alt + 英字メニュー名の括弧内の英字に対応するメニューを開きます。Alt + F で「ファイル」メニューが開きます。
    一覧のキー操作は一覧にフォーカスがあるときだけ有効です Delete・Ctrl + Delete・Ctrl + ↑ などの移動のキー・Esc は、いずれかの行をクリックしてから操作してください。

    ■4. 最初の変換(基本手順)

    個別の設定を変更せず、標準搭載のプリセットのまま 1 本を変換する手順です。以降の章で説明する操作は、この手順を基本としています。

    1. 出力フォルダーを決める
      画面上部の「出力フォルダー」の右にある「参照」を押し、変換結果を出力するフォルダーを選択します。既定では、変換結果は入力ファイルの場所にかかわらず、すべてこのフォルダーの直下に作成されます。入力ファイルと同じフォルダーを指定すると変換前と変換後のファイルが混在するため、別のフォルダーを指定してください。出力フォルダーの扱いは 5.2 を参照してください。
    2. プリセットを確認する
      上部のプリセット欄が「標準 - 1080p」になっていることを確認します。標準的な用途であればこのままで問題ありません。H.265 の 6000 kbps で、1080p を超える動画のみ縮小します。プリセットは追加した時点で各行に適用されるため、変更する場合は動画を追加する前に選択してください。
    3. 動画を追加する
      エクスプローラーから動画ファイルを画面へドラッグ&ドロップします。フォルダー単位でも追加でき、その場合はサブフォルダーの動画も追加します。追加すると、状態バーに「N 件をキューに追加しました。」と表示されます。
    4. 「エンコード開始」を押す
      対象を確認するダイアログが表示されるので、「待機中のみ」を選択します。
    5. 完了を待つ
      各行の進捗と残り時間は一覧に、全体の完了予定と残り時間は状態バーに表示されます。すべての処理が終わると通知音が鳴ります(8.6)。
    開始時の確認
    開始時に表示される確認ダイアログ。完了・失敗した行も含めて再実行する場合は「すべて」、「待機」の行のみを対象とする場合は「待機中のみ」を選択します。行を選択している場合は「選択中のみ」も表示されます。
    同名ファイルが存在しても上書きしません出力フォルダーに同名のファイルがある場合は、末尾に _1、_2 のような連番を付けた別名で作成します。前回の出力を置き換える場合は、完了した行を選択して右クリックメニューの「エンコード」から実行し、確認ダイアログで「上書き」を選択してください。「エンコード開始」の確認ダイアログで「すべて」または「選択中のみ」を選択し、完了した行を再実行した場合は、常に別名で作成します。
    「エンコード開始」が押せない場合はボタンのヒントを確認してくださいボタンにマウスポインターを合わせると、押せない理由がヒントとして表示されます。「開始できません: 出力フォルダーが指定されていません。」のように、そのまま対処できる内容です。理由が複数ある場合は、改行してすべて表示します。なお、待機中・完了の項目が 1 件も無い場合は、理由を表示せずに押せない状態になります。失敗した項目は「失敗を再試行」で「待機」へ戻してから開始してください。
    追加直後はメディア情報の取得が完了するまで開始できませんキューへ追加した直後は、バックグラウンドでファイルのメディア情報(音声・字幕のトラックなど)を取得しています。取得が完了するまでは実行を開始できません。状態バーに「メディア情報を取得中。残り N 件」と表示されている間は、完了までお待ちください。

    ■5. 変換の基本操作

    日常の運用で基本となる操作は、ファイルの追加、出力フォルダーの指定、実行、中断の 4 つです。

    ●5.1 ファイルの追加

    追加の方法は 4 通りあります。フォルダー監視以外の方法で追加したファイルには、画面上部で選択しているプリセットを適用します。

    方法内容
    ドラッグ&ドロップウィンドウ上のどの位置へドロップしても受け付けます。フォルダーをドロップした場合は、サブフォルダーまで走査します。ファイルとフォルダーを混在させてドロップした場合も、1 回でまとめて追加します。
    「ファイルを追加」ファイル選択画面が開きます。Ctrl を押しながらクリックすると複数選択できます。
    「フォルダーを追加」選択したフォルダーをサブフォルダーまで走査し、対象のファイルを取り込みます。シンボリックリンクとジャンクションの先のフォルダーは走査しません。
    フォルダー監視指定したフォルダーへ配置すると自動的に取り込みます。適用するプリセットは監視フォルダーごとの設定に従います(10 章)。要ライセンス

    取り込む対象は拡張子で判別します。対応する 44 種類は付録 B を参照してください。「ファイルを追加」でファイルの種類を「すべてのファイル (*.*)」に切り替えた場合は、それ以外の拡張子のファイルも追加できます。

    追加したファイルは、FFmpeg(ffprobe)がメディア情報を取得し、動画として読み込めるかを判定します。取得中は状態バーに「メディア情報を取得中。残り N 件」と表示され、取得が終わるまでエンコードは開始できません。

    外部ツールが不足している場合と、エージェントとして動作している場合は、ファイルを追加できません。また、設定の「自動実行」で「キューへの追加時に自動でエンコードを開始」を有効にすると、追加と同時にエンコードを開始します(8.5)。

    待機中・実行中のファイルは重複して追加されません状態が「待機」または「実行中」の行と同じファイルを追加した場合、該当分は追加せず、「N 件をキューに追加し、重複 M 件をスキップしました。」と状態バーに表示します。「完了」または「失敗」の行と同じファイルを追加した場合は、別の行として追加します。
    ライセンス未登録時は 20 件までですライセンスを登録していない場合、キューに入れられるのは「待機」と「実行中」を合わせて 20 件までです(2.4)。上限を超えた分は追加せず、「上限 20 件のため N 件を追加できませんでした。ライセンス登録で上限を拡張できます。」と表示します。「完了」と「失敗」の行は件数に含みません。

    ●5.2 出力フォルダーの指定

    画面上部の「出力フォルダー」の欄に直接入力するか、「参照」からフォルダーを選択します。直接入力する場合は、D:\変換済み のように絶対パスで指定してください。エンコードの実行中は変更できません。「出力フォルダーを開く」を押すと、出力フォルダーをエクスプローラーで開きます。

    変換結果は、出力フォルダーの直下へ、入力ファイルと同じ名前で作成します。拡張子はプリセットのコンテナーに合わせます。既定では、サブフォルダーから取り込んだファイルも直下へ出力します。入力側のフォルダー構成を出力フォルダーに再現するには、「フォルダー構成を出力フォルダーに再現する」にチェックを入れます(8.2.5)。同名のファイルがすでに存在する場合は、名前_1.mp4、名前_2.mp4 のように連番を付けた別名で出力します。入力ファイルは上書きしません。指定したフォルダーが存在しない場合は、出力時に作成します。

    既存の出力ファイルを上書きするのは、完了した行を右クリックの「エンコード」で再実行し、「上書き」を選択した場合のみです(5.3.2)。フォルダー監視で取り込んだファイルは、監視フォルダーごとに出力フォルダーを指定している場合、そちらへ出力します(10 章)。

    出力フォルダーは項目ごとに決まります。監視フォルダーの出力フォルダーへ出力する項目だけであれば、メイン画面の出力フォルダーが未指定でもエンコードを開始できます。メイン画面の出力フォルダーへ出力する項目(手動で追加した項目、出力フォルダーが「既定」の監視フォルダーから取り込んだ項目)がエンコードの対象にある場合は、出力フォルダーを指定するまで開始しません。実行中に追加した項目の出力フォルダーが決まらない場合は、その項目だけを失敗にし、「備考」列に「出力フォルダーが指定されていません。」と表示します。

    監視フォルダーと重なる場所は指定できませんフォルダー監視を使用している場合、監視による取り込みと出力が重ならないよう、次のフォルダーは出力フォルダーに指定できません。
    ・監視フォルダーと同じフォルダー、またはその上位のフォルダー
    ・「有効」と「サブフォルダーを含む」がオンの監視フォルダーの配下
    「参照」で選択した場合は、その時点で拒否して理由を状態バーに表示します。欄へ直接入力した場合は、エンコードの開始時に確認し、重なっている間は開始しません。

    ●5.3 変換の実行

    「エンコード開始」を押すと、キューの件数(総数・完了・待機・選択中)とともに、対象の選択を求める確認が表示されます。

    選択肢対象
    すべて状態を問わず全件を対象とします。完了・失敗の行も「待機」へ戻してから実行します。
    待機中のみ「待機」の行のみを対象とします。完了・失敗の行はそのまま残します。通常はこちらを選択します。
    選択中のみ状態を問わず、一覧で選択している行のみを対象とします。完了・失敗の行は「待機」へ戻してから実行します。行を選択しているときだけ表示されます。

    確認画面に「待機へ戻しても前回の出力は削除しません。出力は別名で作成します。」と表示されるとおり、再実行しても既存の出力ファイルは削除されません。

    「エンコード開始」を押せない場合出力フォルダーが決まらない項目がある、外部ツールが不足している、メディア情報を取得中である、などの原因で押せない場合は、ボタンにマウスポインターを合わせると理由が表示されます。また、キューに「待機」または「完了」の行が無い場合も押せません。失敗の行だけが残っている場合は、先に「失敗を再試行」で「待機」へ戻してください。

    ◆5.3.1 同時実行数

    同時に実行する本数は、設定の「エンコード」で指定します(8.2)。GPU エンコードの場合は GPU ごとの「並列数」の合計が、 CPU エンコードの場合は「並列数」がそのまま上限となります。

    GPU の並列数はベンチマークで決めてください最適な並列数は GPU によって異なります。並列数を増やしても、全体の処理量が増えない GPU もあります。 GPU ごとの並列数の初期値は 1 です。使用する PC での最適値は、設定の「ベンチマーク」で測定できます(8.3)。

    ◆5.3.2 選択した行の実行と割り当て先の指定

    一覧で行を選択して右クリックし、「エンコード」を選択すると、割り当て先の一覧が表示されます。割り当て先を選択すると、選択した行のみのエンコードを開始します。エンコードの実行中は、選択した行を実行中のエンコードへ追加します(5.4.3)。

    割り当て先動作
    自動割り当て処理するノードを自動で決めます。一覧の先頭に常に表示されます。
    ローカルこの PC で処理します。この PC がエンコードを行う動作モードの場合に表示されます。
    エージェントの名前指定したエージェントで処理します。分散エンコードで接続中のエージェントのみ表示されます(11 章)。

    選択した行のうち、「待機」の行はそのまま、「失敗」の行は「待機」へ戻してから開始します。「完了」の行が含まれる場合は、前回の出力の扱いを確認します。

    選択肢前回の出力
    上書き前回の出力を置き換えます。前回のファイルは失われます。
    別名で作成連番を付けて出力します。前回のファイルは残ります。
    指定したノードが参加していない場合割り当て先を指定した行は、処理が始まるまでの間、一覧の「ノード」列に「ローカル - 指定」のように表示されます。指定したノードが 60 秒以上参加していない場合は指定を解除し、自動割り当てで処理します。解除したことは状態バーに表示し、動作ログにも記録します。

    ●5.4 停止・一時停止と個別キャンセル

    ◆5.4.1 停止と一時停止

    実行中は「エンコード開始」が「停止 / 一時停止」に変わります(「エンコード」メニューの先頭も同じです)。押すと確認が表示されます。「停止」「一時停止」「キャンセル」から選択します。

    停止と一時停止の確認
    実行中のエンコードを止めるときの確認。「キャンセル」を押すと、停止も一時停止もせずに閉じます。
    選択動作
    停止実行中のファイルは出力を破棄して「待機」へ戻り、次回は最初から実行します。未実行のファイルは「待機」のまま残ります。
    一時停止実行中のファイルの処理を中断します。新しいジョブは開始しません。ボタンは「再開」に変わり、状態バーと、実行中の行の「状態」列に「一時停止中」と表示します。

    一時停止中に「再開」を押すと、確認を表示せずに、中断した位置から処理を続けます。

    一時停止中の動作
    • 状態バーの経過時間と、停滞の検出の判定時間(8.2.4)は進みません。
    • 一時停止中にフォルダー監視やドロップで追加した項目も、再開するまで開始しません。
    • スリープ抑止は続けます。
    • 分散エンコードでは、エージェントで処理中のジョブも中断し、新しい割り当てを止めます。エージェントが一時停止と再開を受け取るまで、最長 10 秒かかります。以前のバージョンのエージェントは、処理中のジョブを続けます。
    • エージェントの画面の状態バーにも「一時停止中」を表示します。エージェントは、処理中のジョブがなくなったとき、またはコントローラーへ進捗を送信できないときに、一時停止を解除します。
    • 一時停止中に停止する場合は、「再開」を押した後に「停止 / 一時停止」を押し、「停止」を選択します。
    • 一時停止中に本製品を終了すると、実行中のファイルは「待機」へ戻ります。一時停止の状態は保存しません。
    • 行の残り時間はエンコーダーが出力する値を使うため、再開した直後は、一時停止した時間の分だけ長く表示されることがあります。

    ◆5.4.2 個別のキャンセル

    実行中の行を選択し、Ctrl + Delete を押すか、右クリックメニューの「キャンセル」を選択します。確認が表示されるので「OK」を押すと、選択した行の出力を破棄して「待機」へ戻します。ほかの行の処理は継続します。

    キャンセルした項目は「失敗」として扱いません状態は「待機」へ戻ります。失敗の件数には計上しないため、「失敗を再試行」の対象にはなりません。また、実行中の処理の中では自動的に再開しません。再度実行する場合は、対象の行を選択して右クリックの「エンコード」を選択します。ほかの行の処理を止めずに、実行中のエンコードへ追加します(5.4.3)。

    ◆5.4.3 実行中のエンコードへの追加

    エンコードの実行中に、一覧で「待機」「完了」「失敗」の行を選択して右クリックの「エンコード」を選択すると、選択した行を実行中のエンコードへ追加します。ほかの行の処理は継続します。個別にキャンセルした行を戻す場合や、「選択中のみ」で開始した実行に別の行を加える場合に使用します。

    ●5.5 再試行とキューの整理

    「失敗を再試行」「完了をクリア」「すべてクリア」は、画面上部のボタンと「エンコード」メニューから実行できます。「削除」は右クリックメニューと「キュー」メニューにあります。

    操作動作
    失敗を再試行失敗した行をすべて「待機」へ戻します。変換は開始しません。続けて「エンコード開始」を押してください。
    完了をクリア完了した行を一覧から削除します。確認は表示しません。出力ファイルはそのまま残ります。
    すべてクリア確認のうえで一覧を空にします。実行中の行のみ残ります。元に戻せません。
    削除(Delete)選択した行のみを一覧から除外します。エンコードの実行中は削除できません。
    キューからの削除は元ファイルに影響しません「削除」「完了をクリア」「すべてクリア」は一覧から除外するだけで、入力ファイルも出力ファイルも削除しません。元ファイルを操作するのはフォルダー監視の「エンコード後の元ファイル」の設定(10.3)のみで、設定で明示的に指定した場合にだけ実行します。なお、フォルダー監視で取り込んだファイルは処理記録に残ります。待機中の項目を一覧から削除した場合(「削除」「すべてクリア」)は処理記録から外し、次の走査で再び取り込みます。完了・失敗した項目は、一覧から削除しても処理記録に残るため、再び取り込みません(10.2)。

    ●5.6 表示の絞り込み

    状態バー上段のボタン(「すべて」「待機」「実行中」「完了」「失敗」)、または「キュー」メニューの「すべて表示」「待機で絞り込み」「実行中で絞り込み」「完了で絞り込み」「失敗で絞り込み」から絞り込みます。

    ボタンには「すべて (7)」のように件数も表示されます。失敗が 1 件以上ある場合は、「失敗」のボタンが赤色で表示されます。

    絞り込みは表示のみに作用します。非表示の行も変換の対象です。一致する行が無くなると、一覧の中央に「絞り込みに一致する項目がありません。」と表示され、そこから「すべて表示」へ戻せます。

    ●5.7 キューのエクスポートとインポート

    キューの項目をファイルへ保存し、別の PC や後日の作業で読み込めます。どちらもメニューの「キュー」から実行します。

    ◆5.7.1 エクスポート

    1. 「キュー > キューのエクスポート」を選択します。
    2. エクスポートする状態を選択します。選択できるのは 待機 / 失敗 / 完了 で、既定は待機と失敗です。
    3. 「エクスポート」を押し、保存先を指定します。ファイル名の既定は NyXGridEncode-queue-YYYYMMDD-HHMMSS.json です。

    ◆5.7.2 インポート

    1. 「キュー > キューのインポート」を選択します。
    2. エクスポートしたファイルを選択します。

    読み込んだ項目は、キューの末尾へ待機として追加します。インポートしてもエンコードは開始しません。結果は状態バーに件数で表示します。次の項目は追加せず、件数を表示します。

    項目扱い
    待機中・実行中の項目と同じ入力ファイル重複として追加しません。
    入力ファイルが見つからないか、アクセスできない項目追加しません。対象のパスを先頭から 20 件まで画面に表示し、すべてのパスを動作ログに記録します。
    値を読み取れない項目、対応していない拡張子の項目追加しません。ほかの項目は追加します。
    キューの件数の上限を超える項目追加しません。ライセンスキーを登録していない場合、待機と実行中の合計は 20 件までです(2.4)。

    ファイルのプリセットがこの PC に無い場合は、メイン画面で選択しているプリセットで追加し、件数を表示します。プリセット名が 64 文字を超える項目も同じです。監視フォルダーから取り込んだ項目も、インポートした側では手動で追加した項目として扱い、メイン画面の出力フォルダーへ出力します。フォルダー構成を再現するかどうかは、インポートした側の「フォルダー構成を出力フォルダーに再現する」の設定に従います(8.2.5)。

    ファイルを読み込めない場合は、何も追加せず、状態バーに次の理由を表示します。

    ファイル表示
    エクスポートしたキューのファイルでない(形式のバージョンが無い、または正しくないファイルを含む)キューのファイルではありません。エクスポートしたキューのファイルを指定してください。
    新しいバージョンの本製品でエクスポートしたファイル新しいバージョンでエクスポートしたファイルです。アプリを更新してからインポートしてください。
    1 MB を超えるファイルファイルが大きすぎます。エクスポートしたキューのファイルを指定してください。
    5,000 件を超える項目を含むファイル項目が多すぎます。1 ファイルに 5000 件までインポートできます。
    ファイルが無いファイルが見つかりません。
    読み取りの失敗(アクセス権の不足など)インポートできませんでした: 理由

    インポートは、外部ツールが揃っているときに使用できます。サービスとして常駐させている場合は、サービスがインポートを行います。結果は、追加が終わってから状態バーと、入力ファイルが見つからない項目の一覧の画面に表示します。サービスは、ネットワーク上のパスの項目と、画面を操作している利用者が読み取れない入力ファイルの項目を、入力ファイルが見つからない項目として扱います。インポートする項目のデータ量がサービスへ送信できる上限(4 MB)を超える場合は送信せず、「インポートする項目のデータ量が上限を超えるため、サービスへ送信できません。項目を減らしたファイルを指定してください。」と表示します。動作モードが「エージェント」の場合、エクスポートとインポートは使用できません。

    ■6. プリセット

    変換内容を一式にまとめ、名前を付けて再利用できるようにしたものがプリセットです。標準で 5 種類を搭載しています。要件に合わない場合は、プリセットを追加します(6.2)。

    ●6.1 標準搭載のプリセット

    名前映像ビットレート解像度音声用途
    標準 - 1080pH.2656000 kbps1920x1080AAC 192 kbps標準的な用途に使用します。
    アーカイブ - 4K 高画質H.26512000 kbps3840x2160AAC 256 kbps元の画質を可能な限り維持する場合に使用します。音量の強弱を残すため、ラウドネス正規化は行いません。
    省サイズ - 720pH.2652500 kbps1280x720AAC 128 kbps持ち出し用のファイルや会議の録画など、画質よりファイルサイズを優先する場合に使用します。
    高圧縮 - 1080p AV1AV13500 kbps1920x1080Opus 128 kbps同等の画質でファイルサイズをさらに削減する場合に使用します。AV1 に対応する GPU での使用を想定しています。
    字幕焼き込み - 1080pH.2656000 kbps1920x1080AAC 192 kbps字幕を映像へ焼き込み、再生環境を問わず表示させる場合に使用します。

    5 種類とも、コンテナーは mp4、解像度の扱いは「縮小のみ」です。指定したサイズを超える動画のみ縮小し、それ以下の動画はそのまま出力します。黒帯の自動検出はいずれも有効です。ラウドネス正規化は「アーカイブ - 4K 高画質」以外で有効です。字幕の処理は「字幕焼き込み - 1080p」が「焼き込み」、それ以外は「トラックとして保持」です。音声と字幕の優先言語は、いずれも日本語、次に英語の順です。初期状態では「標準 - 1080p」が選択されています。

    AV1 は対応する GPU での使用を推奨します AV1 のハードウェアエンコードに対応するのは、NVIDIA は RTX 40 シリーズ以降、 Intel は Arc、AMD は RDNA3 以降です。非対応の環境では自動的に CPU へ切り替わりますが、 CPU による AV1 エンコードは処理時間が大幅に増加します。切り替わったことは、一覧の「エンコーダー」列と「備考」列に表示されます。

    ●6.2 プリセットの作成と編集

    「ツール」メニューの「プリセット編集」、または上部の「プリセット編集」ボタンで開きます。開いた時点では、画面上部で選択しているプリセットが選択されています。エンコードの実行中は開けません。エージェントとしてジョブを処理している間も同じです。画面を開いている間に自動開始などで実行が始まった場合は、「OK」を押しても保存せず、画面の下部に「実行中はプリセットを編集できません。」と表示します。実行が終わってから「OK」を押してください。

    プリセット編集画面
    左がプリセットの一覧、右が選択中のプリセットの設定です。別の行を選択しても編集中の内容は保持され、「OK」を押した時点でまとめて保存します。
    ボタン動作
    追加「新規プリセット」の名前で 1 件追加します。同じ名前がある場合は「新規プリセット (2)」のように番号を付けます。初期値は HEVC / H.265、6000 kbps、mp4、AAC 192 kbps で、スケーリングは「変更しない」、字幕の処理は「破棄」です。
    複製選択中のプリセットを複写し、名前の末尾に「 - コピー」を付けます。既存のプリセットと一部だけ異なるプリセットは、複製してから異なる項目だけを変更して作成します。
    削除選択中のプリセットを削除します。残り 1 件の場合は削除できません。
    エクスポートすべてのプリセットを 1 つの JSON ファイル(既定のファイル名は presets.json)へエクスポートします。
    インポートエクスポートしたファイルからインポートします。置き換えではなく追加となり、同名のプリセットがある場合は「名前 (2)」のように番号を付けます。設定に不備があるプリセットはインポートしません。
    コントローラーから取得エージェントとして動作している場合のみ使用できます。コントローラーのプリセットを取得し、この PC のプリセットをすべて置き換えます(11.7)。
    OK / キャンセルOK で保存して閉じます。キャンセルの場合は変更を破棄します。

    入力内容に不備がある場合や、注意が必要な組み合わせの場合は、画面下部に理由を表示します。不備がある間は、別の行へ移動することも保存することもできません。注意(「注意: 」で始まる表示)の場合は保存できます。

    名前の重複判定は大文字小文字を区別しません「AAA」と「aaa」は同一の名前とみなし、保存を拒否します。「プリセット名が重複しています。別の名前を指定してください。」と表示された場合は、いずれかの名前を変更してください。
    キューにある行が使用しているプリセットを削除・改名する場合キューの行は、プリセットを名前で参照しています。行が使用しているプリセットを削除した場合や名前を変更した場合、その行はエンコードの開始時に画面上部で選択しているプリセットで処理され、「備考」列に「プリセット「元の名前」が見つからないため「使用したプリセット」でエンコードします。」と表示されます。プリセットを整理した後は、右クリックの「プリセット」から対象の行に選び直してください(6.5)。

    ●6.3 設定項目

    ◆6.3.1 コンテナーと映像

    項目選べるもの説明
    形式mp4 / mkv / webm / mov / avi / ts出力ファイルのコンテナー形式です。変更すると、その形式に入れられるコーデックと字幕の処理だけを選択肢に表示します。選択中のコーデックが新しい形式に入らない場合は自動的に切り替え、画面下部に表示します。たとえば mp4 から webm へ変更すると「webm が対応していないため変更しました: HEVC / H.265 -> AV1 / AAC -> ストリームコピー」と表示されるため、変更後のコーデックを確認してください。
    コーデックHEVC / H.265、H.264 / AVC、AV1、VP9、VP8、MPEG-2、MPEG-4 Part 2 / Xvid、WMV 8、Theora映像の圧縮方式です。選択した形式が対応するものだけを表示します。
    モードVBR / CBRVBR は指定値を目安に変動し、CBR は一定に保ちます。通常は VBR を使用します。選び直すと、詳細設定(9 章)の各エンコーダーの「モード」へ同じ値を設定します。後から詳細設定で変更した場合は、詳細設定の値を使用します。
    ビットレート1 - 1000000 kbps値が大きいほど高画質になり、ファイルサイズも増加します。
    マルチパスオン / オフ2 回の解析でビットレートの配分を最適化します。NVIDIA の GPU と CPU で有効で、Intel と AMD の GPU では使用しません。CPU では映像を 2 回エンコードするため、1 パスより所要時間が長くなります。
    スケーリング変更しない / 縮小のみ「縮小のみ」は、指定した解像度を超える動画のみ縮小します。解像度の小さい動画は拡大しません。
    解像度幅・高さとも 16 - 8192 の偶数「縮小のみ」の場合の上限値です。右側に縦横比(16:9 など)を表示するため、意図した比率であるかを確認できます。
    黒帯を自動検出してクロップオン / オフ上下左右の黒帯を検出し、自動的に切り落とします。
    詳細設定ボタンエンコーダーごとの詳細なオプションを設定します(9 章)。右側に「指定なし」、または「指定あり: NVIDIA / CPU」のように設定済みのエンコーダーを表示します。
    GPU のマルチパスはファイルサイズを保証しません GPU で処理する場合、マルチパスを有効にしても厳密なファイルサイズの制御はできません。ファイルサイズを厳密に合わせる必要がある場合は、CPU で処理してください。ただし、CPU でマルチパスに対応しているのは H.264 などで、H.265 と AV1 は CPU で処理する場合も 1 パスで実行します。

    ◆6.3.2 音声

    項目選べるもの説明
    コーデックAAC、ストリームコピー、Opus、AC3、E-AC3、MP3、MP2、Vorbis、WMA 8、FLAC、ALAC、PCM 16-bit、PCM 24-bit選択した形式が対応するものだけを表示します。「ストリームコピー」は音声を再エンコードせず、そのまま出力へ複写します。処理は高速ですが、元の音声がコンテナーに対応しない形式の場合は失敗します。
    ビットレート1 - 10000 kbpsFLAC・ALAC・PCM(可逆形式)とストリームコピーでは使用しません。
    優先言語指定なし / Japanese / English ほか自動選択のときに出力へ残す音声トラックの言語です。一致するトラックが無い場合は、既定のトラック、次に先頭のトラックを使用します。言語名は英語で表示されます。
    ラウドネス正規化オン / オフ音量を一定の基準へ揃えます。録画ごとに音量が異なる場合に有効です。

    自動選択の場合、出力へ残す音声は 1 本です。複数の音声トラックを残す場合は、一覧で行ごとに選択します(7.2)。

    ストリームコピーとラウドネス正規化は併用できませんラウドネス正規化には音声の再エンコードが必要なためです。両方を指定した場合はラウドネス正規化を行わず、画面下部に「注意: 音声のストリームコピーとラウドネス正規化は併用できません。正規化するには音声を再エンコードする形式を選択してください。」と表示します。

    ●6.4 字幕の設定

    「処理」で字幕の扱いを選択します。「優先言語」は、自動選択のときに使用する字幕の言語で、選び方は音声と同じです。

    処理結果
    破棄字幕を出力に含めません。一覧の「字幕」列は「破棄」と表示され、字幕を選択できません。
    焼き込み映像へ直接描画します。再生環境を問わず表示されますが、後から非表示にはできません。焼き込む字幕は 1 本のみです。
    トラックとして保持字幕トラックのまま出力へ残します。プレイヤーで表示・非表示を切り替えられます。mp4 と mov では文字の字幕を mov_text 形式に、webm では WebVTT 形式に変換して格納し、mkv では元の形式のまま格納します。avi と ts では選択できません。

    「焼き込み」を選択した場合のみ、下の「字幕スタイル」を編集できます。設定した見た目は、欄の下の見本で確認できます。

    項目選べるもの説明
    フォント指定なし、この PC にインストール済みのフォント字幕の書体です。「指定なし」の場合は既定の書体で描画します。
    サイズ3 - 8 %(0.5 刻み)映像の高さに対する割合で指定します。初期値は 4.5 % です。
    文字色白、黄、黒、赤、緑、水色、銀文字の色です。初期値は白です。
    縁 / 影なし、白、黄、黒、赤、緑、水色、銀縁と影の色です。「なし」を選択すると描画しません。初期値はどちらも黒です。
    縁の太さ / 影の距離0 - 10縁の太さと、影をずらす距離です。初期値は縁の太さが 2、影の距離が 1 です。
    位置左上、上、右上、左中央、中央、右中央、左下、下、右下字幕を表示する位置です。初期値は「下」です。
    左右の余白 / 上下の余白0 - 500映像の端からの距離をピクセル数で指定します。上下の余白は、位置が下の場合は下端から、上の場合は上端からの距離です。初期値はどちらも 20 です。
    太字 / 斜体オン / オフ文字を太字・斜体にします。
    ASS 字幕にも適用オン / オフASS 形式の字幕が持つ独自の書式を無視して、この画面の指定で描画します。初期値はオフです。
    字幕スタイルの設定
    字幕スタイル。サイズは映像の高さに対する割合(%)で指定するため、解像度が変わっても相対的な大きさを維持します。
    フォントは変換を実行する PC のものを使用します分散エンコードでほかのノードが処理した場合、そのノードに同じフォントが存在しないと別の書体で描画されます。分散エンコードを併用する場合は、使用するフォントを各 PC にインストールするか、「指定なし」のまま使用してください。
    また、ASS 形式の字幕は元の書式を優先します。本画面の指定で上書きする場合は「ASS 字幕にも適用」を有効にしてください。
    画像形式の字幕(DVD 字幕・PGS など)も焼き込めますが、字幕スタイルは適用されません。

    ●6.5 ジョブ単位でのプリセット指定

    一覧で行を選択し(複数選択可)、右クリックメニューの「プリセット」から適用するプリセットを選択します。選択したすべての行へ一括で適用し、確認は表示しません。適用後、状態バーに「N 件のプリセットを「名前」へ変更しました。」と表示します。

    画面上部のプリセット欄はこれから追加するファイルに適用する設定のため、既存の行には影響しません。

    ■7. ジョブ単位の個別設定

    プリセットは複数のジョブで共有する設定です。特定のジョブだけ黒帯を除去する、指定区間のみ出力する、残す音声を選ぶといった調整は、ジョブ単位で指定します。

    ●7.1 個別調整(クロップ・トリミング・字幕スタイル)

    一覧で 1 件のみ選択し、画面上部の「個別調整」ボタン、または「ツール」メニューの「個別調整」を選択します。次の場合は使用できません。理由はボタンにマウスポインターを合わせると表示されます。

    個別調整の画面
    個別調整の画面。上部がプレビュー、下部が選択したジョブに対する設定です。

    「再生位置」のバーをクリックまたはドラッグすると、その位置の映像を表示します。「再生」を押すと現在位置から再生し、もう一度押すと停止します。「音量」はプレビュー再生の音量で、出力には影響しません。クロップを指定している間は、再生の前に確認用の短いクリップを作成するため、再生が始まるまで数秒かかります。

    ◆7.1.1 クロップ(切り抜き)

    左・上・右・下の 4 つの欄へ、切り落とすピクセル数を入力します。マウスで枠をドラッグする方式ではありません。入力後に「適用」を押すと、プレビューへ反映されます。各欄の上限は、映像の幅または高さから 2 を引いた値です。

    上下に黒帯がある映像では、「自動検出」の使用を推奨します。実際の映像から黒帯を検出して各欄へ数値を設定し、プレビューにも反映します。

    黒帯の自動検出
    自動検出を実行した状態。画面下部に「黒帯を検出しました: 左 0 / 上 40 / 右 0 / 下 40」のように結果を表示します。
    個別のクロップはプリセットより優先しますここで指定したクロップは、プリセットの「黒帯を自動検出してクロップ」より優先します。 4 つの欄がすべて 0 の場合は、プリセットの設定に従います。クロップ後の幅または高さが奇数になる場合は、エンコード時に偶数へ切り下げます。この場合は「OK」を押したときに確認を表示します。

    ◆7.1.2 トリミング(区間の切り出し)

    「開始位置」と「終了位置」へ時刻を入力します。開始位置が空欄の場合は先頭から、終了位置が空欄の場合は末尾までを出力します。入力できる書き方は 2 通りあります。

    書き方意味
    90数値のみの場合は「秒」として解釈します。この例は 90 秒(1 分 30 秒)です。小数も指定できます。
    00:01:30.500時:分:秒.ミリ秒の形式です。ミリ秒は省略できます(00:01:30)。24 時間を超える指定もできます。
    「:」が 1 つの書き方は「時:分」になります 01:30 のように「:」が 1 つの書き方は「時:分」と解釈され、1 時間 30 分を指定したことになります。分と秒で指定する場合は 00:01:30 と入力してください。

    再生バーを移動してから、開始位置または終了位置の右にある「現在位置」を押すと、その時刻をその欄へ入力します。映像を確認しながら位置を決める場合に使用します。両方の欄を消去する場合は「クリア」を押します。入力に誤りがある場合は、「OK」を押した時点で画面下部に理由を表示します(終了位置が開始位置以前である、入力の長さを超えている、など)。

    プレビューの音声・字幕は出力に影響しません「プレビュー音声」「プレビュー字幕」は、本画面での再生確認のみに使用する設定です(初期値は「プリセットに従う」)。出力に残すトラックは、一覧の「音声」「字幕」の列で指定します(7.2)。

    ◆7.1.3 字幕スタイルの上書き

    プリセットの字幕の処理が「焼き込み」の場合、「この項目だけ字幕スタイルを上書き」にチェックを入れると、この行だけプリセットとは別の字幕スタイルを指定できます。設定項目はプリセットの字幕スタイルと同じで(6.4)、初期値はプリセットの設定です。

    焼き込む字幕は、プレビューの映像に重ねて表示されます。サイズと位置を確認するための表示で、細部は実際の焼き込み結果と異なる場合があります。上書きを解除する場合は、チェックを外して「OK」を押します。

    次の場合はチェックを入れられず、チェックボックスの右側に理由が表示されます。

    「適用」と「OK」は役割が異なります「適用」は入力したクロップをプレビューへ反映するだけで、画面は閉じません。数値を変更して結果を比較する際に使用します。設定を確定するのは「OK」で、「適用」を押していない値も、「OK」を押した時点の欄の内容で確定します。確定すると、状態バーに「調整を反映しました: クロップあり / トリミングなし / 字幕スタイル上書きなし」のように表示します。「キャンセル」で閉じた場合は何も保存しません。

    ●7.2 音声・字幕トラックの選択

    複数の音声トラックを残す場合や、プリセットの優先言語とは別のトラックを使用する場合は、行を右クリックして「音声」または「字幕」を選択します。一覧の「音声」「字幕」の列をダブルクリックしても開きます。

    何も選択していない状態(自動選択)では、プリセットの優先言語に従って音声と字幕をそれぞれ 1 本選択します。一覧の「音声」「字幕」の列には、次のように表示されます。

    表示意味
    自動プリセットの優先言語でトラックを自動選択します。
    jpn 5.1ch +1手動で選択した状態です。先頭(既定)のトラックの言語とチャンネル数、ほかに残すトラックの本数を表示します。
    jpn 焼き込み焼き込む字幕を手動で選択した状態です(「字幕」列)。
    破棄プリセットが字幕を破棄する設定です(「字幕」列)。この場合は字幕を選択できません。
    なし入力ファイルにそのトラックがありません。
    -メディア情報を取得中です。取得が終わるまで選択できません。
    音声トラックの選択
    チェックボックスが出力へ残すかどうか、ラジオボタンがどのトラックを先頭(既定)にするかを指定します。

    複数の行を選択してから開くと、選択したすべての行へ一括で適用します(画面に「選択した N 件に適用します。」と表示されます)。選択肢は先頭の行のトラック構成から作成するため、トラック構成が異なるファイルに存在しないトラックは無視します。 1 件のみ選択して右クリックメニューの「音声・字幕の選択をコピー」で複写し、別の行を選択して「音声・字幕の選択を貼り付け」を実行する方法もあります。

    実行中の行と、エージェントとして受け取ったジョブの行は変更しません。完了した行は変更でき、再実行したときに反映されます。

    字幕を焼き込むプリセットでは 1 つのみ選択できますプリセットの字幕処理が「焼き込み」の場合、画面の見出しが「焼き込む字幕」に変わり、選択はラジオボタンのみとなります。複数の字幕を同時には焼き込めません。

    ●7.3 入力ファイルの確認

    ◆7.3.1 メディア情報

    行を 1 件だけ選択し、右クリックメニューまたは「キュー」メニューの「メディア情報」を選択すると、解像度・コーデック・トラック構成を確認できます。想定した解像度と異なる場合や、音声トラックの本数を確認する場合に使用してください。表示には ffprobe が必要です。

    メディア情報
    一般 / 映像 / 音声 / 字幕 に分けて表示します。該当するトラックが無い分類と、値を取得できない項目は表示しません。
    分類表示する項目
    一般再生時間、ファイルサイズ、コンテナー、全体ビットレート、ファイルパス
    映像ストリーム ID、コーデック、フレームレート、解像度、ビットレート、再生時間、言語、既定のトラック
    音声ストリーム ID、コーデック、ビットレート、サンプルレート、チャンネル、再生時間、言語、既定のトラック
    字幕ストリーム ID、コーデック、言語、既定のトラック、強制表示

    ◆7.3.2 ログ

    行をダブルクリックするか(「音声」「字幕」の列を除く)、右クリックメニューまたは「キュー」メニューの「ログ」から開きます。変換プログラムが出力したログを表示します。各行の先頭には、その行を記録した日時を [YYYY/MM/DD HH:MM:SS.sss] の形式で表示します。ログの先頭には実行したコマンドが記録されるため、どの設定が渡されたかを確認できます。実行中は内容が追記され、末尾を表示している間は自動的に追従します。ログは 1 件あたり最新の 2000 行まで保持し、それより古い行は削除します。設定の「ログ」でジョブログの保持日数を 0 以外にすると、同じ内容をジョブごとにファイルへ保存します(8.8)。

    ログ画面
    ログ画面の末尾。各行の先頭に、その行を記録した日時を表示します。
    失敗の原因は、まずログで確認してください一覧の「備考」列に表示されるのは要約です。「エンコードに失敗しました。詳細はログを確認してください。」と表示された場合は、ログの末尾に具体的な原因が記録されています。「すべて選択」で全文を選択し、Ctrl + C でコピーすると、問い合わせの際に貼り付けられます。

    ■8. 設定

    「ツール」メニューの「設定」、またはメイン画面上部の「設定」ボタンから開きます。左側に 10 の区分が並び、選択すると右側の内容が切り替わります。変換の実行中も開けます。画面左下の「エクスポート」「インポート」で、設定をファイルへエクスポートし、別の PC でインポートできます(8.11)。

    設定の保存は OK ボタン押下時のみ「適用」ボタンはありません。いずれの区分を変更した場合も、設定が保存されるのは画面右下の「OK」を押した時点です。「キャンセル」または閉じるボタンで閉じた場合、変更は破棄されます。入力に不備がある場合は、画面の下部に赤字で理由が表示され、保存されません。ただし配色は例外で、選択した時点で画面に反映されます(保存せずに閉じると元に戻ります)。また、「ベンチマーク」の測定、「通知」の「テスト送信」、「サービス」の「登録」「削除」「再起動」は、ボタンを押した時点で実行されます。

    ●8.1 動作モード

    設定 - 動作モード
    動作モード。ライセンスキーを登録していない状態の表示です。1 台で使用する場合は「スタンドアロン」のままで、変更は不要です。
    モード動き
    スタンドアロンこの PC のみでエンコードします。既定。
    コントローラー + エンコーダーエージェントへジョブを割り当てつつ、この PC でもエンコードします。要ライセンス
    コントローラーのみエージェントへのジョブの割り当てのみを行い、この PC ではエンコードしません。エンコードを行わない専用サーバー向けの構成です。要ライセンス
    エージェントコントローラーから割り当てられたジョブをエンコードします。この PC にライセンスは不要です。

    下部の「コントローラー」「エージェント」の枠は、該当するモードを選択したときのみ操作できます。ライセンスキーを登録していない場合は「コントローラーの動作モードにはライセンスキーの登録が必要です。」と表示され、コントローラーの 2 つのモードは選択できません。各項目の詳細は 11 章を参照してください。「コントローラー」の区画の最下部には Wake-on-LAN の設定(11.5.2)、「エージェント」の区画の最下部には自動シャットダウンの設定(11.5.4)があります。

    動作モードによって、ほかの区分にも使用できない項目があります。使用できない項目は灰色になり、理由が赤字で表示されます。

    区分と項目使用できない動作モード表示される理由
    エンコード(エンコード方式、GPU エンコード、CPU エンコード)コントローラーのみコントローラーのみのモードではエンコードしません。
    エンコード(停滞の検出)エージェントエージェントはコントローラーの設定で停滞を検出します。
    エンコード(出力のフォルダー構成)エージェント出力パスはコントローラーが決定します。
    ベンチマーク(GPU / CPU ベンチマーク)コントローラーのみコントローラーのみのモードではエンコードしません。
    ベンチマーク(ファイル転送ベンチマーク)スタンドアロン、エージェントコントローラーとして動作しているときに使用できます。
    フォルダー監視エージェントエージェントはキューを持ちません。フォルダー監視は動作しません。
    自動実行(開始のトリガー)エージェントエージェントはキューを持ちません。ジョブはコントローラーから受け取ります。
    自動実行(自動シャットダウン)エージェントエージェントは動作モードのページのエージェントの区画の設定を使用します。
    通知(キューの完了時に通知音を再生)エージェントエージェントはキューを持ちません。完了通知は発生しません。
    通知(外部への通知)エージェントエージェントはキューを持ちません。外部への通知はコントローラーが送信します。

    フォルダー監視・ファイル転送ベンチマーク・キューの完了時の自動シャットダウン・外部への通知は、動作モードが合っていても、ライセンスキーを登録していない場合は使用できません。この場合は「フォルダー監視を使用するには、ライセンスキーを登録してください。」などの理由が表示されます。

    実行中は動作モードを変更できません変換の実行中に設定画面を開くと、4 つのラジオボタンがすべて灰色になり、「実行中は動作モードを変更できません。」と表示されます。変換の完了後、または停止後に設定してください。設定画面を開いた後に自動開始などで変換が始まった場合は、「OK」を押しても動作モードは変更されず、状態バーに「実行中のため、動作モードは変更しませんでした。」と表示されます。ほかの設定は保存されます。
    エージェントとしてジョブを処理している間に動作モードを変更すると、ジョブは中断しますこの PC がエージェントとしてジョブを処理している間は、ラジオボタンは灰色にならず、動作モードを変更できます。動作モードを「エージェント」からほかのモードへ変更して「OK」を押すと、「エージェントとして処理中のジョブが 2 件あります。」のように処理中のジョブの件数が表示され、続けて「動作モードを変更すると、処理中のジョブは中断します。中断したジョブは、コントローラーが回収して割り当て直します。」と表示されます。「OK」を押すと設定を保存し、この PC はエージェントとしての処理を終了します。処理中のジョブは中断します。「キャンセル」を押すと、保存せずに設定画面へ戻ります。動作モード以外のエージェントの設定を変更した場合は、11.3 を参照してください。

    ●8.2 エンコード

    設定 - エンコード
    エンコード方式の選択と、GPU / CPU それぞれの設定。GPU が検出されていない状態の表示です。

    この区分の設定は、エージェントとして動作する場合にも使用します。

    ◆8.2.1 エンコード方式

    「GPU エンコード」と「CPU エンコード」のいずれかを選択します。既定は「GPU エンコード」です。 GPU エンコードでは NVEncC / QSVEncC / VCEEncC を、CPU エンコードでは FFmpeg を使用します。 GPU を搭載していない PC では「CPU エンコード」を選択してください。下部の枠は、選択した方式の枠のみ操作できます。

    ◆8.2.2 GPU エンコード

    一覧には、検出した GPU が「#0 | NVEncC | GPU 名」の形式で表示されます。一覧の下には「検出済み 2 基 / 使用 2 基 / 合計 4 並列」のように現在の状態が表示されます。 GPU が検出されていない場合は「GPU が未検出です。「再検出」を押してください。」と表示され、エンコードは CPU で行います。

    項目既定説明
    GPU の一覧チェックありチェックを入れた GPU にジョブを割り当てます。チェックを外した GPU は使用しません。新しく検出した GPU は、チェックが入った状態で追加されます。
    並列数(GPU ごと)1その GPU で同時に処理するジョブ数。1 - 16。チェックを入れた GPU の並列数の合計が、この PC で同時に処理する最大数になります。
    上へ / 下へ-選択中の GPU の優先順位を入れ替えます。上にある GPU から順にジョブを割り当てます。
    再検出-接続されている GPU を検出して一覧へ反映します。チェック・並列数・分割の設定は保持されます。GPU の増設やドライバーの更新を行った後に実行してください。検出できなかった場合は一覧を変更せず、「GPU を検出できませんでした。外部ツールの配置とドライバーを確認してください。」と表示します。
    ファイル分割使用しない1 本のファイルを時間で分割し、同じ GPU で同時にエンコードします。「使用しない」「空き枠を使用する」「常に分割する」から選択します。「空き枠を使用する」は、待機中の項目が無く、その GPU の並列数に空きがあるときのみ動作します。
    分割数2「常に分割する」を選択したときのみ有効。2 - 16。
    フレーム分割ドライバー既定1 フレームを帯状に分割し、同じ GPU の複数の NVENC で同時にエンコードします。「ドライバー既定」「自動」「使用しない」「2 分割」「3 分割」「4 分割」から選択します。NVIDIA の GPU で、映像コーデックが HEVC または AV1 の場合のみ使用されます。

    ファイル分割・分割数・フレーム分割は、一覧で選択している GPU に対する設定です。一覧の下に「設定対象: #0 | NVEncC | GPU 名」のように対象の GPU が表示されます。 NVIDIA 以外の GPU を選択している場合、フレーム分割は選択できません。

    同時に使用できる GPU の数はライセンスで決まりますライセンスキーを登録していない場合、同時に使用できる GPU は 1 基です。上限を超えて GPU にチェックを入れると、ほかの GPU のチェックが外れ、「ライセンスで選択できる GPU は 1 基です。上限を超えた選択を外しました。」と表示されます。設定画面を開いた時点で上限を超えている場合も、優先順位の高いものから上限の数だけを残してチェックが外れます。GPU ごとの並列数は制限されません。
    動作モードが「エージェント」の場合、この上限は適用されません。ライセンスキーを登録していなくても、複数の GPU にチェックを入れて使用できます。エージェントで複数の GPU を選択した状態から、設定画面でほかの動作モードへ変更すると、上限を超えた GPU のチェックはその時点で外れます。
    ファイル分割は待ち時間を短縮するための機能ですファイル分割は、全体の処理量を増やす機能ではありません。GPU の並列数と同じ数のジョブを処理している間は、分割しても全体の処理時間は短縮されません。キューの最後に長い 1 本が残った場合や、1 本だけを変換する場合の待ち時間を短縮する目的で使用してください。
    ファイル分割が適用されない条件トリミングを指定した項目と、字幕を焼き込む項目では、エンコーダーの制約によりファイル分割を使用しません。この場合は分割せずに 1 本として処理し、キューの「備考」列に「トリミング指定があるためファイル分割を使用しません。」などの理由を表示します。 CPU で処理する項目にも適用されません。また、エージェントの動作モードでは「空き枠を使用する」は動作しません。「常に分割する」とフレーム分割は動作します。

    ◆8.2.3 CPU エンコード

    項目既定説明
    並列数3同時に処理するジョブ数。1 - 32。画面の注記のとおり 1 - 2 を推奨します。スレッド数が 0(自動)の場合、CPU エンコードは 1 本で論理コアをすべて使用するため、並列数を増やしても全体の処理速度はほとんど向上しません。
    スレッド数01 ジョブあたりに使用するスレッド数の上限。0 で自動(論理コアをすべて使用)。0 - 256。GPU から CPU へ切り替わったジョブにも適用されます。ほかの作業と並行して実行する場合に制限してください。
    エンコードの設定は次回の開始から反映されます並列数や GPU の選択を変更しても、実行中の変換には反映されません。次に「エンコード開始」を押した時点から、新しい設定が適用されます。この PC がエージェントとして動作している場合は、この PC で処理中のジョブがなくなった時点で新しい設定を反映します(11.3)。

    ◆8.2.4 停滞の検出

    設定 - エンコード - 停滞の検出
    エンコードのページの下部にある「停滞の検出」の区画。

    判定時間の間にエンコーダーの進捗が変わらないジョブを検出して停止します。進捗の割合とフレーム数のどちらも判定時間の間に増えなかった場合に、停滞と判定します。外部ツールがログを出力し続けていても、進捗が増えなければ停滞として扱います。進捗の割合が 100% に達した後も、外部ツールが終了するまではフレーム数で判定します。外部ツールが終了した後に行う MP4 の書き直し(埋め草の追加と最大ビットレートの記録。9.3)は、判定の対象外です。

    項目既定説明
    停滞したジョブを停止するチェックありチェックを外すと停滞を検出しません。
    判定時間10 分1 - 120 分。進捗がこの時間変わらないジョブを停止します。エンコードを開始してから最初の進捗が出るまでは、判定時間に 2 分を加えた時間まで待ちます。2 パスのエンコードでは、2 パス目を開始してから最初の進捗が出るまでも同じです。一時停止している間(5.4)は、判定時間に含めません。

    停止したジョブは次のように扱います。

    エージェントで処理するジョブにも適用されますコントローラーは、ジョブを割り当てるたびにこの設定をエージェントへ渡します。エージェントは受け取った値で停滞を検出します。動作モードが「エージェント」の場合、この区画は操作できず、「エージェントはコントローラーの設定で停滞を検出します。」と表示されます。

    ◆8.2.5 出力のフォルダー構成

    設定 - エンコード - 出力のフォルダー構成
    エンコードのページの最下部にある「出力のフォルダー構成」の区画。

    「フォルダー構成を出力フォルダーに再現する」にチェックを入れると、追加したフォルダーとその下のフォルダーを、同じ名前で出力フォルダーの中に作成して出力します。既定はチェックなしで、すべて出力フォルダーの直下へ出力します。

    追加の方法出力パスの例(出力フォルダーが E:\Out の場合)
    フォルダー D:\Video\Anime を追加D:\Video\Anime\S01\ep01.mkv を E:\Out\Anime\S01\ep01.mkv へ出力
    ファイルを直接追加出力フォルダーの直下
    フォルダー監視で取り込み監視フォルダーごとの「フォルダー構成」で決まります(10.1)。監視フォルダーの中の階層だけを再現します。

    次の場合は、その 1 件だけフォルダー構成を再現せず、出力フォルダーの直下へ出力します。エンコードは失敗にしません。「備考」列に理由を表示し、動作ログに WARN で記録します。

    条件「備考」列の表示
    出力のパスが 245 文字を超える出力のパスが長すぎるため、出力フォルダーの直下へ出力します。
    作成するフォルダーと同じ場所に、ジャンクションまたはシンボリックリンクがある出力パスにリンクが含まれているため、出力フォルダーの直下へ出力します。
    作成するフォルダーと同じ場所に、同じ名前のファイルがある出力パスのフォルダーと同じ名前のファイルがあるため、出力フォルダーの直下へ出力します。
    出力パスのフォルダーにアクセスできない(ネットワークに接続できない、権限が無いなど)出力パスのフォルダーにアクセスできないため、出力フォルダーの直下へ出力します。
    入力ファイルが、追加したフォルダーまたは監視フォルダーの配下にない入力ファイルが追加したフォルダーまたは監視フォルダーの配下にないため、出力フォルダーの直下へ出力します。

    完了した項目を右クリックの「エンコード」で再実行して「上書き」を選んだ場合も、前回の出力パスの途中のフォルダーがジャンクションまたはシンボリックリンクであれば上書きしません。別の名前で出力し、「備考」列に「上書き先のパスにリンクが含まれているため、別の名前で出力します。」と表示し、動作ログに WARN で記録します。途中のフォルダーと同じ名前のファイルがある場合と、途中のフォルダーにアクセスできない場合も上書きせず、別の名前で出力します。「備考」列には、それぞれ「上書き先のフォルダーと同じ名前のファイルがあるため、別の名前で出力します。」「上書き先のフォルダーにアクセスできないため、別の名前で出力します。」と表示します。

    ●8.3 ベンチマーク

    設定 - ベンチマーク
    上が GPU / CPU ベンチマーク、下がファイル転送ベンチマークです。スタンドアロンの動作モードでは、ファイル転送ベンチマークは使用できません。

    ◆8.3.1 GPU / CPU ベンチマーク

    GPU と CPU のそれぞれについて、最も高速となる並列数を実際にエンコードして測定します。測定用の動画(1080p・30 秒)は自動的に作成し、測定に使用したファイルは 1 回ごとに削除します。所要時間は、測定する対象の数と最大並列数によって変わります。

    1. 「測定する対象」で、測定する GPU と「CPU FFmpeg」にチェックを入れます。既定では、すべてにチェックが入っています。
    2. 「プリセット」で、測定に使用する設定を選択します。「既定の設定」の場合は HEVC / 6000 kbps / 1080p / AAC 128 kbps で測定します。実際に使用するプリセットを選択すると、その設定での速度を測定できます。
    3. 「最大並列数」を指定します。既定は 8 で、1 - 16 を指定できます。1 から指定した数までの各並列数を測定します。右側に必要な空き容量が表示されます。
    4. 「測定」を押します。確認画面に必要な空き容量と現在の空き容量が表示されるので、「測定」を押して開始します。空き容量が不足している場合は「測定に必要な空き容量が不足しています。最大並列数を下げるか、空き容量を確保してください。」と表示され、測定は開始されません。
    5. 測定の完了後、結果と推奨値を確認して「OK」を押すと、推奨値が「エンコード」区分の並列数の欄に入ります。設定画面の「OK」を押すと保存されます。

    測定は、測定対象ごとに次の順で行います。各並列数を 2 回以上測定するため、1 回ずつ測定する場合の約 2 倍の時間がかかります。

    1. 測定用の動画の先頭 5 秒を 1 回エンコードします(ウォームアップ)。この結果は使いません。プログラムと測定用の動画の読み込みにかかる時間や、GPU の動作周波数が上がるまでの遅れが、1 並列の結果に含まれないようにするためです。
    2. 並列数を 1 から指定した数まで増やしながら 1 回ずつ測定し、続けて指定した数から 1 まで減らしながら 1 回ずつ測定します。測定を続けるうちに PC の温度が上がって処理が遅くなっても、昇順と降順の 2 回を平均すると、後に測る並列数ほど不利になる影響がおおむね打ち消されます。
    3. 2 回の結果の差が 5% を超えた並列数は 3 回目を測定し、3 回の中央値を使います。1 回だけ大きく外れた結果は使いません。

    測定の完了後に表示する各並列数の行には、所要時間(2 回なら平均、3 回なら中央値)、スループット(1 並列に対する倍率)、ばらつき(所要時間の最大と最小の差を中央値で割った値)を表示します。測定中に表示する行は 1 回ごとの結果で、先頭に何回目かを表示します。

    推奨値は測定対象ごとに求めます。最も速い並列数とのスループットの差が 10% 以内の並列数のうち、最も小さい並列数を推奨します。速度が同程度であれば、負荷と消費電力が少ないほうを選ぶためです。推奨値の下には、その並列数を選んだ理由が表示されます。一部のジョブが失敗した並列数は、推奨の候補から外します(2 回以上の測定のうち 1 回でも失敗した場合を含みます)。推奨した並列数か最も速い並列数で、3 回測定しても差が 5% 以内の 2 回が無かった場合は、理由に「測定値のばらつきが大きいため、再測定を推奨します。」と表示します。ほかのアプリケーションを終了してから、もう一度測定してください。測定の途中で「キャンセル」を押すと測定を中止し、測定に使用したファイルを削除します。

    反映には OK ボタンの押下が必要です測定画面で「OK」を押さずに閉じると、設定画面に「推奨値は反映していません。」と表示され、並列数は変更されません。推奨値を反映した後も、設定画面の「OK」を押すまでは保存されません。

    ◆8.3.2 ファイル転送ベンチマーク 要ライセンス

    コントローラーの動作モードで、接続中のエージェントとの間のファイル転送速度を測定します。共有パスを読み取れないエージェントとの間ではファイルを HTTP で転送するため、その速度の目安になります。

    項目既定説明
    測定する対象チェックあり接続中のエージェントの一覧。接続中のエージェントが無い場合は「接続済みのエージェントがありません。」と表示され、測定できません。
    データ量0.5 GB往復させるデータの量。0.5 GB - 5.0 GB を 0.5 GB 単位で選択します。
    測定-ランダムデータを往復させて実測します。エージェントが次にジョブを要求したときに開始します。エンコードを開始していなくても測定できます。測定中はボタンが「キャンセル」に変わります。結果は、エージェントごとにデータ量・往復にかかった時間・1 秒あたりの転送量・Mbps で表示されます。

    ●8.4 フォルダー監視 要ライセンス

    設定 - フォルダー監視
    監視フォルダーの一覧。フォルダーごとにプリセット・出力フォルダー・エンコード後の元ファイルの扱い・再取り込み・フォルダー構成を指定できます。

    各項目の詳細は 10 章を参照してください。

    項目既定説明
    監視間隔5 秒フォルダーを確認する間隔。1 - 3600 秒。
    検出時に自動でエンコードを開始オン検出したファイルをキューへ追加し、自動的にエンコードを開始します。オフの場合はキューへ追加するのみで、エンコードは開始しません。
    有効オン行ごとに監視を止められます。設定を削除せずに監視を止める場合に使用します。すべての監視フォルダーをまとめて止める場合は、状態バーの「監視を停止」を使用します(10.5)。
    監視フォルダー-一覧の下の「追加」から選択します。直接入力はできません。出力フォルダーとその配下、一覧にあるフォルダー、「有効」と「サブフォルダーを含む」がオンの監視フォルダーの配下は追加できません。
    プリセット先頭そのフォルダーに置かれたファイルへ適用するプリセット。
    出力フォルダー既定「既定」の場合はメイン画面で指定した出力フォルダーへ出力します。行ごとに指定する場合は、セルの「参照」を押してフォルダーを選択します。「既定」に戻す場合は、行を選択して一覧の下の「既定値に戻す」を押します。
    エンコード後の元ファイル元の場所に残すエンコードに成功したときの元ファイルの扱い。「元の場所に残す」「processed フォルダーへ移動」「ごみ箱へ移動」「削除」から選択します(10.3)。
    再取り込みオフオンにすると、移動・ごみ箱への移動・削除が完了したファイルを処理記録から削除し、同じファイルを再度配置したときに取り込みます。「元の場所に残す」の行では使用できません(10.3.1)。
    サブフォルダーを含むオン下位のフォルダーも監視します。
    フォルダー構成オフオンにすると、監視フォルダーの中のフォルダー構成を出力フォルダーに再現します。監視フォルダーの名前は含めません(8.2.5)。

    一覧の列幅は、見出しの境目をドラッグして変更できます。一覧の幅に収まらない列は、横スクロールで表示します。

    「削除」を選択した場合は保存時に確認画面が表示されます有効な行で「エンコード後の元ファイル」に「削除」を選択していると、「OK」を押したときに「次の監視フォルダー N 件は、エンコード成功時に元ファイルを削除します。」「削除したファイルは復元できません。」という確認画面が表示されます。「保存」を押した場合のみ設定が保存されます。

    ●8.5 自動実行

    設定 - 自動実行
    自動実行。「開始のトリガー」の 2 項目は、どちらも既定はオフです。下部の「自動シャットダウン」の区画は、ライセンスキーを登録していない状態の表示です(8.5.1)。
    項目説明
    キューへの追加時に自動でエンコードを開始ファイルをキューへ追加した時点で、自動的にエンコードを開始します。ドロップのほか、「ファイルを追加」「フォルダーを追加」で追加した場合も対象です。大量のファイルをまとめて追加し、無人で実行する運用に適しています。
    起動時に前回のキューを再開前回、エンコードの途中で本製品が異常終了した場合(強制終了や停電など)に、次の起動時に待機中の項目のエンコードを自動的に開始します。オフの場合は、状態バーに「前回の続き N 件を復元しました。「エンコード開始」で再開できます。」と表示され、「エンコード開始」を押すまで開始しません。エンコード中に通常の手順で終了した場合は、実行中の項目が待機に戻されるため、この設定に関係なく自動的には開始しません。
    ファイルごとにプリセットを指定する場合は自動開始をオフにしてください「キューへの追加時に自動でエンコードを開始」をオンにすると、追加した時点でエンコードが開始されます。追加した後にファイルごとにプリセットを変更する運用では、変更する前にエンコードが始まる場合があります。

    この節の 2 項目と、フォルダー監視の「検出時に自動でエンコードを開始」でエンコードを自動で開始できない場合(外部ツールの不足、出力フォルダーが決まらない項目があるなど)は、状態バーに「自動開始できませんでした:」に続けて理由を表示し、動作ログにも記録します。

    ◆8.5.1 キューの完了時の自動シャットダウン 要ライセンス

    キューのすべてのジョブが完了した状態が待機時間続いた場合に、この PC でシャットダウン・強制シャットダウン・スリープ・休止状態のいずれかを実行します。動作モードが「スタンドアロン」「コントローラー + エンコーダー」「コントローラーのみ」の場合に使用できます。Standard 以上のライセンスが必要です。動作モードが「エージェント」の場合、この区画は使用できず、「エージェントは動作モードのページのエージェントの区画の設定を使用します。」と表示されます。動作モードのページの「エージェント」の区画で設定します(11.5.4)。

    設定 - 自動実行 - 自動シャットダウン
    自動実行のページの最下部にある「自動シャットダウン」の区画。
    項目既定説明
    キューの完了時何もしない「何もしない」「常に」から選択します。「何もしない」の場合は、自動シャットダウンを行いません。
    動作シャットダウン「シャットダウン」「強制シャットダウン」「スリープ」「休止状態」から選択します。各動作の内容は、エージェントの自動シャットダウンと同じです(11.5.4)。
    待機時間10 分1 - 120 分。キューが完了した状態がこの時間続いた場合に動作します。
    予告60 秒0 - 600 秒。動作の前に、残り秒数と「キャンセル」をウィンドウに表示します。0 の場合は予告しません。
    操作中は見送るオン、10 分1 - 120 分。キューの完了後にキーボードまたはマウスを操作した場合、最後の操作からこの時間以内は動作せず、時間を置いて判定し直します。キューの完了より前(エンコード中)の操作は数えません。
    エージェントの切断を待つ上限30 分0 - 120 分。コントローラーとして動作している場合に、接続中のエージェントがすべて切断するまで待つ時間の上限です。0 の場合は上限を設けず、すべて切断するまで待ちます。

    これらの項目は、エージェントの自動シャットダウンの項目とは別の設定です。

    キューの完了の条件

    次の条件をすべて満たした状態が待機時間続いたときに、キューが完了したと判定します。途中で条件を満たさなくなった場合は、待機時間を最初から数え直します。

    エージェントの切断を待つ

    コントローラーでは、キューの完了を確認した時点から、接続中のエージェントがすべて切断するまで待ちます。エージェントの自動シャットダウン(11.5.4)を使う場合は、エージェントが先に停止し、続けてコントローラーが動作します。自動停止したエージェントと、切断したエージェントは待ちません。キューの完了を確認してから「エージェントの切断を待つ上限」を過ぎた場合は、接続中のエージェントを待たずに進み、動作ログに WARN で記録します。待機時間の経過とエージェントの切断の両方の条件を満たしたときに、予告または動作へ進みます。

    予告・キャンセル・操作中の見送り

    動作はエージェントの自動シャットダウンと同じです(11.5.5)。予告の「キャンセル」を押すと、PC を再起動するまで自動シャットダウンを行いません。予告の間にキューへジョブを追加した場合と、フォルダー監視を再開した場合は、予告を中止します。この場合はキャンセルとして扱わず、次にキューが完了したときに改めて判定します。サービスとして動作している場合は、ログオン中の利用者のセッションにある通知領域のアプリが予告のウィンドウを表示します。誰もログオンしていない場合は、予告せずに動作し、動作ログに記録します。サービスとして動作している場合の「シャットダウン」の要求方法は、11.5.5 を参照してください。シャットダウンと強制シャットダウンでは、保留中の Windows Update を適用しません。

    動作の直前の処理

    状態の表示

    区画の最下部に、自動シャットダウンの状態を 1 行で表示します。表示する状態には、「無効」「ライセンスでは使用不可」「フォルダー監視の動作中のため対象外」「この起動で処理したジョブなし」「キューの完了待ち」「エージェントの切断待ち」「待機中」「操作中のため見送り」「予告中」「この起動ではキャンセル済み」などがあります。

    この節の設定は、設定のエクスポートの「自動実行・通知・表示・ログ・更新の確認」に含まれます(8.11)。

    ●8.6 通知

    設定 - 通知
    通知。「キューの完了時に通知音を再生」と「エンコード中はスリープを抑止」は、どちらも既定はオンです。外部への通知の区画は、ライセンスキーを登録していない状態の表示です。
    項目説明
    キューの完了時に通知音を再生キューのすべての項目の処理が終了したときに、通知音を再生します。失敗した項目があるかどうかで、再生する音が異なります。エージェントの動作モードでは使用できません。
    エンコード中はスリープを抑止エンコード中は PC がスリープへ移行しないようにします。エンコード中の項目が無くなると抑止を解除します。すべての動作モードで有効です。ノート PC で長時間実行する場合は必ずオンにしてください。

    ◆8.6.1 外部への通知 要ライセンス

    設定 - 通知 - 外部への通知
    外部への通知の区画。Discord への送信と、失敗を 5 分ごとにまとめる設定の例です。

    キューの完了やジョブの失敗などの事象を、LINE・Discord・Slack・Webhook・メールへ送信します。エージェントを使用できるライセンス(Pro 以上)が必要です。動作モードが「エージェント」の場合は使用できません。送信するのは、キューを持つ側だけです。動作モードが「スタンドアロン」「コントローラー + エンコーダー」「コントローラーのみ」の場合に送信し、サービスとして動作している場合は、画面ではなくサービスが送信します。

    事象送信する条件件名
    キューの完了キューの全件が終了したとき。完了と失敗の件数を送信します。キュー完了、キュー完了 - 失敗あり
    ジョブの失敗自動再試行の対象にならない失敗が発生したとき。入力と出力のパス、ノード、理由を送信します。ジョブ失敗: ファイル名、ジョブ失敗: N 件
    ジョブの停滞停滞を検出してジョブを停止し、そのジョブが失敗になったとき(8.2.4)。自動再試行の対象になる場合も送信します。GPU で停滞して CPU で処理し直した場合は、CPU でも停滞したときだけ送信します。ジョブ停滞: ファイル名
    エージェントの切断電源の切断・回線の切断などで応答が無くなったエージェントを、60 秒後に切り離したとき。本製品の終了・サービスの停止・動作モードの変更・スリープで正常に終了したエージェントは、コントローラーへ終了を知らせるため送信しません(11.4)。以前のバージョンのエージェントは終了を知らせないため、正常に終了した場合も 60 秒後に送信します。エージェント切断: 名前、エージェント切断: N 台
    エージェントの自動停止エージェントが自動シャットダウン(11.5.4)のために終了を知らせたとき。既定はオフです。自動停止したエージェントについて、「エージェントの切断」は送信しません。エージェント自動停止: 名前、エージェント自動停止: N 台
    自動シャットダウンこの PC がキューの完了時の自動シャットダウン(8.5.1)を実行する直前。既定はオフです。動作と、完了と失敗の件数を送信します。まとめている失敗があれば先に送信し、送信の完了を最大 2 秒待ってから動作します。自動シャットダウン: 動作

    件名の先頭には「[NyXGridEncode]」が付きます。本文には、ホスト名と日時に続けて、「入力: パス」のような「項目: 値」の行を記載します。

    項目説明
    失敗の送信「1 件ごと」または「5 分ごとにまとめる」から選択します。まとめる場合も最初の 1 件はすぐに送信し、その後 5 分間の失敗を 1 通にまとめます。キューの全件が終了したときは、5 分を待たずにまとめている失敗を送信してから、キューの完了を送信します。本製品の終了時とサービスの停止時も、まとめている失敗を送信してから終了します。動作モードを「エージェント」に変更した場合と、ライセンスの変更で外部への通知を使用できなくなった場合も、まとめている失敗を送信してから送信を止めます。送信の完了は最大 2 秒待ち、終わらない場合は動作ログに WARN で「外部への通知の送信が終わらないまま終了します」と記録します。
    通知の言語送信する文の言語(日本語 / English)。表示言語とは別に選択します。
    LINE へ送信LINE の Messaging API で送信します。LINE Developers で発行したチャネルアクセストークンと、送信先 ID(ユーザー ID、グループ ID、トーク ルーム ID)を入力します。送信先 ID は U、C、R のいずれかで始まる 33 文字です。
    Discord へ送信チャンネルの設定で作成した Webhook の URL を入力します。https://discord.com/api/webhooks/ で始まる URL 以外は、「Webhook の URL ではありません。https://discord.com/api/webhooks/ で始まる URL を入力してください。」と表示され、保存できません。
    Slack へ送信Slack アプリで作成した Incoming Webhook の URL を入力します。https://hooks.slack.com/ で始まる URL 以外は、「Incoming Webhook の URL ではありません。https://hooks.slack.com/ で始まる URL を入力してください。」と表示され、保存できません。
    Webhook へ送信指定した URL へ JSON を POST で送信します。http と https を使用できます。JSON の項目は source・event・subject・text・host・time です。event は queue_completed・job_failed・job_stalled・agent_disconnected・agent_auto_stopped・auto_shutdown・test のいずれかで、通知の言語によらず同じ値です。
    メールで送信SMTP サーバーを使用して送信します。暗号化は STARTTLS(通常ポート 587)または SSL/TLS(通常ポート 465)から選択します。暗号化しない送信は使用できません。ユーザー名が空欄の場合は認証しません。宛先はカンマで区切り、10 件まで指定できます。
    テスト送信入力中の値でテストの通知を送信し、結果をボタンの右に表示します。保存は不要です。入力に誤りがある場合は送信せず、理由を表示します。

    ●8.7 表示

    設定 - 表示
    外観に関する設定。配色は選択した時点で反映されます。
    項目選択肢と既定説明と反映のタイミング
    配色システム設定に従う(既定)/ ライト / ダーク / ネイビー / 高コントラスト選択した時点で画面に反映されます。保存せずに閉じると元に戻ります。
    言語システム設定に従う(既定)/ 日本語 / English「OK」で保存した時点で、画面全体と通知領域のアイコンのメニューに反映されます。「システム設定に従う」の場合、Windows の表示言語が日本語であれば日本語、それ以外は英語で表示します。
    通知領域に格納オフ(既定)オンにすると、閉じるボタンで終了せず通知領域へ格納します。保存した時点で反映されます。
    常に最前面に表示オフ(既定)ウィンドウを常にほかのウィンドウより手前に表示します。保存した時点で反映されます。
    最小化で起動オフ(既定)タスクバーに最小化した状態で起動します。通知領域には格納しません。次回の起動から反映されます。

    これらの項目は、メイン画面の「表示」メニューからも切り替えられます。メニューで切り替えた場合は、その時点で保存されます。

    「通知領域に格納」をオンにした場合、閉じるボタンでは終了しません閉じるボタンを押しても通知領域へ格納されるだけで、エンコードは継続します。終了する場合は、「ファイル」メニューの「終了」を選択するか、通知領域のアイコンを右クリックして「終了」を選択してください。

    ●8.8 ログ

    設定 - ログ
    動作ログとジョブログの保存先の確認と、保持日数を設定する画面です。

    動作ログとジョブログは、それぞれの「保持日数」で保存と削除を設定します。値の意味は 2 つのログで共通です。入力できる値は -1 - 1000 で、範囲外の値は入力できません。

    保持日数動作
    -1保存します。削除しません。
    0保存しません。保存済みのファイルは削除しません。不要な場合は「ログフォルダーを開く」で表示して削除してください。
    1 - 1000保存します。保持日数を過ぎたファイルを起動時に削除します。

    保持日数を変更して「OK」で保存すると、保存するかどうかはすぐに反映されます。削除は次回の起動時に行います。サービスとして動作している場合も同じです。設定ファイルを直接編集して範囲外の値を指定した場合は、起動時に -1 または 1000 に変更し、動作ログに記録します。

    ◆8.8.1 動作ログ

    動作ログは 1 日 1 ファイルで、ファイル名は app-YYYYMMDD.log です。保持日数の既定は 30 日です。0 にすると動作ログを保存しません。 1 日分のログが 64 MB に達した場合、その日の残りの記録は省略され、省略した件数が翌日のログの先頭に記録されます。各行には、記録した日時([YYYY/MM/DD HH:MM:SS.sss])、ログレベル(INFO・WARN・ERROR)、内容の順に記録します。

    保存先は画面の「保存先」に表示され、「ログフォルダーを開く」でエクスプローラーに表示できます。インストーラーで既定の場所(Program Files)にインストールした場合は %ProgramData%\NyXGridEncode\logs、実行ファイルを Program Files 以外の書き込み可能なフォルダーに置いた場合は、実行ファイルと同じフォルダーの logs です。想定外のエラーの記録(error.log)も同じフォルダーに保存されます。各記録の日時の形式は動作ログと同じです。 error.log は保持日数の対象外で、動作ログの保持日数が 0 の場合も保存します(起動できない場合の原因を残すため)。

    ◆8.8.2 ジョブログ

    ジョブログの保持日数を 0 以外にすると、ジョブが終了するたびに、ログ画面(7.3)と同じ内容を 1 ジョブ 1 ファイルで保存します。既定は 0(保存しない)です。0 から変更して「OK」を押すと確認画面が表示されます。確認画面には、ジョブの件数だけファイルが増え、ディスクの空き容量を使用することが表示されます。確認画面で「キャンセル」を押すと、保持日数は 0 に戻り、設定は保存されません。以前のバージョンで「ジョブごとのログを保存する」をオンにしていた場合は保持日数 30 日、オフにしていた場合は 0 として引き継ぎます。

    項目内容
    保存先動作ログの保存先の下の jobs フォルダー。画面の「保存先」に表示されます。
    ファイル名YYYYMMDD-HHMMSS_入力ファイル名.log。日時はジョブが終了した日時で、入力ファイル名は拡張子を含みます。同じ秒に同じ名前のジョブが終了した場合は、日時の後ろに -2 などの連番を付けます。
    内容先頭に入力・出力・状態・ノードを記録し、その後にログを記録します。
    対象この PC で終了したジョブ。コントローラーでは、エージェントが処理したジョブも対象です。
    保持ジョブログの保持日数に従います(8.8 の表)。

    ●8.9 サービス

    設定 - サービス
    Windows サービスとして登録・削除・再起動します。いずれも管理者権限が必要です。サービスが未登録の状態の表示です。

    「状態」には「未登録」「停止中」「実行中」「不明」のいずれかが表示されます。各ボタンを押すと確認画面が表示され、続いて Windows のユーザーアカウント制御の確認が表示されます。操作の経過はボタンの下に表示され、操作中は設定画面を閉じられません。

    ボタン動作
    登録サービスとして登録し、開始します。開始すると本製品はいったん終了し、通知領域に常駐します。次に画面を開くと、サービスに接続した状態で表示されます。サービスが実行中の場合と、必須の外部ツールである FFmpeg が未配置の場合は押せません。動作モードが「エージェント」以外で、ライセンスが Standard 以上でない場合も押せません。
    削除サービスを停止して削除します。実行中のエンコードは中断します。設定とキューは残ります。サービスが未登録の場合は押せません。
    再起動サービスを停止して開始し直します。実行中のエンコードは中断します。サービスが未登録の場合は押せません。動作モードが「エージェント」以外で、ライセンスが Standard 以上でない場合も押せません。

    ライセンスで「登録」と「再起動」を押せない場合は、見出し「サービス」の下に理由が表示されます(12.1)。「削除」はライセンスに関係なく押せます。サービスと画面は同時に動作し、画面を閉じてもエンコードは継続します。コマンドラインからの操作など、詳細は 12 章で説明します。

    登録すると設定画面の未保存の変更は破棄されます「登録」を押すと、確認画面に「このアプリはいったん終了し、通知領域へ常駐します。」「この画面の未保存の変更は破棄されます。」と表示されます。設定を変更した場合は、先に「OK」で保存し、設定画面を開き直してから登録してください。

    ●8.10 更新の確認

    設定 - 更新の確認
    本製品と外部ツールの新しいバージョンを確認するかを指定する画面です。

    本製品と外部ツールの新しいバージョンを確認します。どちらも既定で有効です。確認は起動時と、起動したままの場合は 24 時間ごとに行い、新しいバージョンがあれば状態バー下段の右端に表示します。本製品も外部ツールも、自動では置き換えません。

    項目動作
    アプリの新しいバージョンを確認する公式サイトから最新バージョンの情報を読みます。新しいバージョンがあれば、状態バーに「新しいバージョン 1.2.0」のように表示します。ライセンス ID や PC を識別する情報は送信しません。比較は PC の中で行います。
    外部ツールの新しいバージョンを確認する配置済みの外部ツールについて、配布元の最新バージョンを読みます。更新があれば、状態バーに「外部ツールの更新 N 件」と表示し、「外部ツール」の画面の「状態」列を「更新あり」にします。エージェントでは確認しません。
    今すぐ確認設定に関係なく、押した時点で両方を確認し、結果をボタンの下に表示します。「最終確認」は最後に本製品のバージョンを確認した日時です。

    状態バーの「新しいバージョン」を押すか、「ヘルプ」メニューの「更新の確認」を選ぶと、「更新の確認」の画面が開きます。新しいバージョンがある場合は、使用中のバージョン・新しいバージョン・公開日・主な変更点を表示します。「ダウンロードページを開く」を押すと、公式サイトのダウンロードページを既定のブラウザーで開きます。

    インストーラーで導入した構成では、「今すぐ更新」も表示されます。押すと次の順に処理します。

    1. インストーラーをダウンロードし、大きさと SHA-256 が、公式サイトの署名付きの情報と一致することを確認します。一致しない場合はダウンロードしたファイルを削除し、更新をキャンセルします。
    2. Windows のユーザーアカウント制御の確認が表示されるので、「はい」を選択します。
    3. 本製品が終了し、インストーラーが画面を表示せずに更新します。Windows サービスとして登録している場合は、サービスを停止してから更新し、更新後に開始し直します。
    4. 更新が終わると、本製品が起動します。
    ジョブの実行中は更新できません実行中のジョブがある場合(エージェントとして受けているジョブを含む)は「今すぐ更新」を押せません。ジョブが終わってから更新してください。 ZIP ファイルを展開して使用している場合は「今すぐ更新」は表示されません。ダウンロードページから新しいバージョンを取得してください。分散エンコードの通信のバージョンが変わる更新では、画面にその旨を表示します。コントローラーとエージェントを同じバージョンへ更新するまで、分散エンコードはできません。

    ●8.11 設定のエクスポートとインポート

    設定画面の左下の「エクスポート」を押すと、エクスポートする項目を選ぶ画面が開きます。項目は「プリセット」「フォルダー監視」「エンコード」「自動実行・通知・表示・ログ・更新の確認」「動作モード」で、既定ではすべてを選択しています。「エクスポート」を押して保存先を選ぶと、NyXGridEncode-settings-YYYYMMDD-HHMMSS.json の名前でエクスポートします。エクスポートするのは、設定画面に入力している値です(「OK」で保存していない値も含みます)。

    「動作モード」には認証トークンと共有パスのパスワードが含まれます。認証トークンはそのまま記録します。共有パスのパスワードは本製品固有の鍵で暗号化して記録するため、ファイルを開いても読めません。ただし、ファイルを本製品でインポートすればパスワードを使用できるため、エクスポートしたファイルはほかの人が読める場所に置かないでください。ファイルの暗号化したパスワードが書き換えられている場合は、そのパスワードをインポートしません。ファイルの共有パスとユーザー名が書き換えられていても検出しません。「動作モード」には、Wake-on-LAN の設定・手動で設定した MAC アドレス・エージェントの自動シャットダウンの設定(11.5)も含まれます。「自動実行・通知・表示・ログ・更新の確認」には、外部への通知のトークン、Webhook の URL、SMTP のパスワードが含まれます。これらの値は、共有パスのパスワードと同じ方式で暗号化して記録します。ライセンス・GPU の選択・ウィンドウの位置と大きさ・出力フォルダー・エージェントの表示名・フォルダー監視の停止状態は、どの項目を選んでもエクスポートしません。共有パスの一覧(11.2.1)で出力フォルダーの行だけに使う「この PC での場所」・ユーザー名・パスワードもエクスポートしません。「フォルダー監視」を選ばない場合は、監視フォルダーの行だけに使うものもエクスポートしません。

    「インポート」を押してエクスポートしたファイルを選ぶと、インポートする項目を選ぶ画面が開きます。同じ名前のプリセットがある場合は「名前を変えて追加」(既定)または「上書き」を選びます。名前を変えたプリセットを指定している監視フォルダーは、変えた名前へ合わせてインポートします。この PC で見つからない監視フォルダーと出力フォルダーがある場合は、その数とパスを表示します。「インポート」を押すと、インポートした値を入れて設定画面を開き直します。「OK」を押した時点で保存されます。エンコードの実行中に「OK」を押した場合、プリセットは変更せず、状態バーに「実行中のため、プリセットは変更しませんでした。」と表示します。ほかの設定は保存されます。インポートしたプリセットを指定している監視フォルダーがある場合は、監視フォルダーも変更せず、「実行中のため、プリセットと監視フォルダーは変更しませんでした。」と表示します。「動作モード」をインポートすると、ファイルに含まれる認証トークンと共有パスのパスワードもインポートします。認証トークンを含まないファイルの場合は、この PC の認証トークンをそのまま残します。共有パスのパスワードは復号し、この PC でだけ復号できる形にして保存します(11.2.1)。ファイルのパスワードを読み込めない場合(ファイルが書き換えられている場合など)は、「動作モード」の下に「パスワードを読み込めない共有パス N 件:」に続けて共有パスを表示し、そのパスワードはインポートしません。「動作モード」の Wake-on-LAN の MAC アドレスは、ファイルに含まれる場合だけ置き換え、含まれない場合はこの PC の値を残します。「自動実行・通知・表示・ログ・更新の確認」をインポートすると、外部への通知のトークン、Webhook の URL、SMTP のパスワードもインポートします。ファイルに含まれない値と読み込めない値については、この PC の値を残します。

    共有パスの一覧の出力フォルダーと監視フォルダーの行に、この PC で入力した「この PC での場所」・「共有パス」・ユーザー名・パスワードは、インポートした後も一覧に表示される行であれば残します。ファイルに同じ行の値がある場合や、同じサーバーの共有パスのユーザー名とパスワードがある場合は、ファイルの値を使用します。残さなかったこの PC の値は、「動作モード」の下に「この PC での場所を保持しない共有パス N 件:」「ユーザー名とパスワードを保持しない共有パス N 件:」のように表示し、それぞれに続けて共有パスを表示します。件数は、インポートする項目の選択を変えるたびに数え直します。

    ■9. 詳細設定

    エンコーダーごとの詳細オプションです。通常は変更の必要がありません。画質やファイルサイズを個別に調整する場合にのみ使用してください。

    プリセット編集画面の「映像」にある「詳細設定」ボタンから開きます。タブは「NVIDIA NVEncC」「Intel QSVEncC」「AMD VCEEncC」「CPU FFmpeg」の 4 つです。「OK」で閉じると、ボタンの右に「指定あり: NVIDIA / CPU」のように指定のあるエンコーダーが表示されます。指定が無い場合は「指定なし」と表示されます。詳細設定の内容は、プリセット編集画面の「OK」でプリセットと一緒に保存されます。

    詳細設定 - NVIDIA
    NVIDIA NVEncC のタブ。選択式の項目は先頭が「指定なし」で、初期値も「指定なし」です。

    ●9.1 詳細設定の前提

    ●9.2 エンコーダー別の対応項目

    各タブにある項目は次のとおりです。○ は、そのタブに項目があることを示します。

    項目NVIDIAIntelAMDCPU
    モード、最大ビットレート、VBV バッファーサイズ○○○○
    品質、QP I / P / B○○○-
    QP 下限 / 上限○○○-
    ICQ 品質、HyperMode、固定機能エンコード FixedFunc-○--
    QVBR 品質、QP オフセット B / 参照 B--○-
    GOP 長、B フレーム数、参照フレーム数○○○○
    B フレーム参照モード、先読みフレーム数○---
    重み付き P フレーム○○--
    適応的 I フレーム挿入、適応的 B フレーム挿入、重み付き B フレーム、フェード検出、オープン GOP-○--
    ピラミッド参照、スライス数-○○-
    動き予測精度、ビット深度、デブロックフィルター、スキップフレーム、適応的量子化 VBAQ--○-
    プロファイル、レベル、アスペクト比○○○○
    フレームタイプ、映像方式、フルレンジ○○○-
    ピクセルフォーマット-○-○
    Blu-ray 互換出力○○--
    適応的量子化 AQ、AQ の強さ○---
    色空間、原色、伝達特性○○○○
    速度プリセット、チューニング、CRF、シーンチェンジ検出なし、色範囲、追加パラメーター---○
    詳細設定 - CPU
    CPU FFmpeg のタブ。速度プリセット・CRF・追加パラメーターの欄があるのはこのタブのみです。
    追加パラメーターの書式「keyint=240:min-keyint=24」のように、「名前=値」を「:」で区切って入力します。 H.264 は x264、HEVC は x265、AV1 は SVT-AV1 の書式に従い、誤りがあるとエンコードが失敗します。ファイルの読み書きを伴うパラメーター(pass、stats、csv など)は使用されません。使用しなかったパラメーターは、キューの「備考」列に表示され、ログにも記録されます。

    ●9.3 画質に影響の大きい設定

    「モード」と「品質」(CPU は「速度プリセット」)の選択肢は、エンコーダーごとに次のとおりです。いずれも先頭に「指定なし」があります。

    タブモード品質 / 速度プリセット
    NVIDIACQP / CBR / CBRHQ / VBR / VBRHQperformance / default / quality / P1 - P7
    IntelCBR / VBR / CQP / AVBR / LA / LA-HRD / LA-ICQ / ICQ / QVBR / VCMbest / higher / high / balanced / fast / faster / fastest
    AMDCQP / CBR / VBR / QVBR / VBRHQ / CBRHQbalanced / fast / slow / slower
    CPUCRF / CBRultrafast / superfast / veryfast / faster / fast / medium / slow / slower / veryslow / placebo

    「VBR」は「指定なし」と同じく、プリセットの映像ビットレートを目標とする VBR で処理します。 CQP・ICQ・LA-ICQ・CRF と AMD の QVBR 以外のモードでは、プリセットの映像ビットレートを使用します。

    項目効き方
    品質(GPU)/ 速度プリセット(CPU)速度と画質のバランスを指定します。遅い設定ほど、同じビットレートで画質が向上します。CPU の速度プリセットは、遅い設定ほど同じ画質でファイルが小さくなります。処理時間に余裕がある場合は、遅い側の設定を選択してください。
    CRF(CPU)ビットレートではなく画質を指定する方式です。「モード」で CRF を選択したときのみ有効です。小さいほど高画質で、初期値は 23 です。指定できる範囲は H.264 / HEVC が 0 - 51、AV1 が 0 - 63 です。出力サイズを事前に見積もる必要がない場合に適しています。
    CQP(GPU)「モード」で CQP を選択し、「QP I / P / B」にフレームの種類ごとの量子化値(0 - 51)を指定します。値が小さいほど高画質で、ファイルは大きくなります。初期値は NVIDIA が 20 / 23 / 25、Intel が 24 / 26 / 27、AMD が 22 / 24 / 27 です。
    CBR(GPU)「モード」で CBR または CBRHQ を選択すると、エンコードの後に、映像で使われなかった分を埋め草(再生時に読み飛ばされるデータ)で埋め、映像の平均ビットレートをプリセットの映像ビットレートにそろえます。画質は変わらず、ファイルは埋めた分だけ大きくなります。対象は、出力が MP4 で、映像が H.264 または HEVC の場合です。AV1 と MKV では埋めないため、平均は映像ビットレートを下回ることがあります。埋めた量はジョブのログに記録されます。
    QP 下限 / 上限(GPU)エンコーダーが使う量子化値の範囲(0 - 51)を指定します。0 は自動で、エンコーダーへ渡しません。「QP 下限」を指定すると、静止した場面などでその値より細かくエンコードしなくなり、ビットレートを使い切らない分だけファイルが小さくなります。値が大きいほどファイルは小さくなり、画質は下がります。CBR では余った分を埋め草で埋めてビットレートを保つため、ファイルを小さくする目的では「モード」を「指定なし」または VBR にしてください。NVIDIA では、「モード」が CQP のときは使用されません。
    最大ビットレート(GPU)ビットレートの上限を kbps で指定します。0 は自動で、エンコーダーが決める上限を使います。使用するのは「モード」が次の方式のときだけです。NVIDIA は VBR・VBRHQ、Intel は VBR・LA・LA-HRD・QVBR・VCM、AMD は VBR・VBRHQ・QVBR で、「指定なし」は VBR として扱います。CBR では、上限は映像ビットレートと同じになります。映像ビットレートを使う方式で映像ビットレートより小さい値を指定すると、保存できません。
    ICQ / LA-ICQ(Intel)「モード」で ICQ または LA-ICQ を選択し、「ICQ 品質」(1 - 51)を指定します。小さいほど高画質で、初期値は 24 です。
    QVBR(AMD)「モード」で QVBR を選択し、「QVBR 品質」(1 - 51)を指定します。小さいほど高画質で、初期値は 23 です。プリセットの映像ビットレートは使用せず、上限は「最大ビットレート」で指定します。QVBR は、GPU が対応している場合に、ビット深度が 8bit のときだけ使用できます。使用できない場合は、GPU でのエンコードに失敗します。
    CQP / ICQ / LA-ICQ / CRF と AMD の QVBR を選択した場合、プリセットのビットレートは使用されません画質を基準にした指定に切り替わるためです。NVIDIA・Intel・AMD のタブでこれらのモードを選択すると、プリセット編集画面の下部に「注意: NVIDIA の詳細設定が CQP のため、GPU で処理する場合は映像ビットレート N kbps を使用しません。」のように、エンコーダーとモードの名前を含む注意が表示されます。 CPU タブで CRF を選択した場合も、「CPU の詳細設定が CRF のため、CPU で処理する場合は映像ビットレート N kbps を使用しません。」と表示されます。 NVIDIA の CQP と CPU の CRF では、プリセットの「マルチパス」を有効にしていても 1 パスで処理されます。

    ●9.4 映像コーデックによって使用できない項目

    一部の項目は、プリセットの映像コーデックによって使用できません。

    項目使用できる映像コーデック
    プロファイル、レベル(4 つのタブ)H.264 / HEVC / AV1
    速度プリセット、チューニング(CPU)H.264 / HEVC。HEVC では、チューニングの film と stillimage は使用できません。
    CRF、追加パラメーター(CPU)H.264 / HEVC / AV1
    B フレーム数(CPU)WMV 8 以外
    シーンチェンジ検出なし(CPU)VP9 / VP8 / Theora 以外
    最大ビットレート、VBV バッファーサイズ(CPU)すべて。ただし MPEG-2 と MPEG-4 Part 2 では VBV バッファーサイズのみの指定、WMV 8 ではどちらか一方のみの指定は使用されません。

    プロファイル・レベル・速度プリセット・チューニング・追加パラメーター・B フレーム数・シーンチェンジ検出なしは、詳細設定を開いた時点のコーデックで使用できない場合に灰色になり、変更できません。灰色になった項目に以前の値が保存されている場合、その値は保持されます。消去するには「既定値に戻す」を押します。

    使用できないコーデックで指定されている項目は、変換時に使用されません。使用しなかった項目は、キューの「備考」列に「CPU で処理する場合、VP9 では次の詳細設定を使用しません: CRF」のように表示され、ログにも記録されます。

    コーデックの変更後は詳細設定を開き直してくださいプロファイルとレベルの選択肢は、詳細設定を開いた時点のコーデックに基づいて決まります。詳細設定で値を選んだ後にプリセット編集画面で映像コーデックを変更すると、変更前のコーデック用の値が残ります。変更後のコーデックで使用できない値は変換時に使用されず、「備考」列に「GPU で処理する場合、AV1 では次の詳細設定を使用しません: プロファイル」のように表示されます。コーデックを変更した場合は、詳細設定を開き直して値を確認してください。

    ■10. フォルダー監視 要ライセンス

    指定したフォルダーに置かれた動画を取り込み、自動で変換する機能です。録画機器からのコピー先やダウンロード先を監視対象にすると、キューへの追加とエンコード開始の操作が不要になります。

    ●10.1 監視フォルダーの設定

    1. 設定の「フォルダー監視」を開きます。
    2. 「追加」を押して、監視対象のフォルダーを選択します。一覧に行が追加されます。
    3. 行の「プリセット」を選択します。フォルダーごとに個別に指定できます。追加した直後は、プリセット一覧の先頭のプリセットが設定されています。
    4. 必要に応じて、行の「出力フォルダー」の「参照」を押し、そのフォルダー専用の出力フォルダーを指定します。「既定」のままの場合は、メイン画面の出力フォルダーへ出力します。出力フォルダーを指定した監視フォルダーから取り込んだファイルは、メイン画面の出力フォルダーが未指定でもエンコードできます。指定を取り消す場合は、行を選択して「既定値に戻す」を押します。
    5. 行の「エンコード後の元ファイル」を選択します(10.3)。
    6. 「OK」で保存します。

    一覧の上部と各行では、次の項目も設定できます。

    項目既定説明
    監視間隔5 秒フォルダーを走査する間隔です。1 - 3600 秒の範囲で指定します。
    検出時に自動でエンコードを開始オン取り込んだファイルの変換を自動的に開始します。オフの場合は、キューへ追加するだけで変換は開始しません。外部ツールの不足や、出力フォルダーが決まらない項目があるなどの理由で開始できない場合は、理由を状態バーに表示し、動作ログに記録します。
    有効オン行ごとに監視を止められます。設定を削除せずに監視を止める場合は、チェックを外します。
    再取り込みオフオンにすると、移動・ごみ箱への移動・削除が完了したファイルを処理記録から削除し、同じファイルを再度配置したときに取り込みます(10.3.1)。「元の場所に残す」の行では使用できません。
    サブフォルダーを含むオン下位のフォルダーも走査します。オフの場合は、監視フォルダー直下のファイルのみを取り込みます。
    フォルダー構成オフオンにすると、監視フォルダーの中のフォルダー構成を出力フォルダーに再現します(監視フォルダー\S01\ep01.mkv は 出力フォルダー\S01\ep01.mkv)。オフの場合は出力フォルダーの直下へ出力します。再現するかは、項目の処理を開始する時点の設定で決まります。出力のパスが長すぎる場合や、出力パスにリンクが含まれる場合など、フォルダー構成を再現できない場合は、出力フォルダーの直下へ出力し、「備考」列に理由を表示します(8.2.5)。
    監視フォルダーと出力フォルダーは重ねて指定できません変換結果の再取り込みや監視範囲の重複を防ぐため、次の指定は受け付けず、画面下部に理由を表示します。
    ・出力フォルダーとその配下を、監視フォルダーとして追加する
    ・一覧にあるフォルダーを、もう一度追加する
    ・「有効」と「サブフォルダーを含む」がオンの監視フォルダーの配下を、監視フォルダーまたは出力フォルダーにする
    ・監視フォルダーとその上位のフォルダーを、出力フォルダーにする
    配下に別の監視フォルダーまたは出力フォルダーがあるフォルダーを追加した場合は、「サブフォルダーを含む」をオフにした状態で追加します。
    動作モードが「エージェント」の場合と、ライセンスがフォルダー監視に対応していない場合は、この区分の項目を操作できません。理由は画面上部に表示されます。
    用途別のフォルダー構成を推奨しますたとえば D:\動画\監視\アーカイブ には「アーカイブ - 4K 高画質」を、 D:\動画\監視\持ち歩き には「省サイズ - 720p」を割り当てます。ファイルを置くフォルダーによって、適用するプリセットが決まります。

    ●10.2 取り込みの条件

    監視間隔(既定 5 秒)ごとにフォルダーを走査します。ただし、ファイルを検出した時点では取り込みません。コピー中のファイルを取り込むと、不完全なファイルを変換することになるためです。次の 3 つの条件をすべて満たした時点で取り込みます。

    1. 走査のたびに確認するファイルサイズが、2 回続けて前回と同じであること
    2. 他のプログラムがファイルを開いていないこと
    3. FFmpeg が動画として読み取れる(再生時間を取得できる)こと

    このため、ファイルを配置してから実際に取り込まれるまでには、監視間隔の数周期分の時間を要します。大容量のファイルをネットワーク越しにコピーしている場合は、その完了までの時間が加算されます。

    ◆10.2.1 取り込み対象外の条件

    対象外になる条件理由
    対応していない拡張子動画として扱いません(付録 B)。
    processed フォルダーの中監視フォルダー直下の processed は処理済みファイルの移動先のため、取り込みません。
    出力フォルダーの中変換結果を再度変換しないためです。監視フォルダーごとに指定した出力フォルダーも対象です。
    本製品の作業フォルダーの中一時ファイルを取り込まないためです。
    リンクの先監視フォルダー内のジャンクションやシンボリックリンクはたどりません。同じファイルの重複した取り込みと、監視フォルダーの外にあるファイルの取り込みを防ぐためです。
    すでに取り込んだファイル処理記録と照合し、サイズと更新日時が一致するファイルは対象から除外します。「再取り込み」がオンの監視フォルダーの例外は 10.3.1 を参照してください。
    失敗したファイルを再処理する場合変換に失敗したファイルも処理記録に残るため、同じファイルのままでは再度取り込みません。同じ失敗の繰り返しを防ぐためです。元ファイルを差し替えるなどしてサイズまたは更新日時が変わると、次回の走査で再度取り込みます。ファイルを差し替えずにやり直す場合は、「エンコード」メニューの「失敗を再試行」を使用します。再試行で成功した場合も、「エンコード後の元ファイル」の指定どおりに処理します。
    なお、キューで待機している間に元ファイルが差し替えられた場合は、その項目をキューから外し、書き込みの完了後に取り込み直します。
    処理記録から外す取り込んだファイルは、その時点で処理記録に残ります。待機中(変換前)の項目をキューから削除した場合(「削除」「すべてクリア」)は、その項目を処理記録から外し、次の走査で再び取り込みます。完了・失敗した項目は、キューから削除しても処理記録に残ります。
    処理記録をすべて削除するには、「エンコード」メニューの「取り込み済みの記録をクリア」を選択し、確認のメッセージで「OK」を押します。削除すると、状態バーに「処理記録 3 件をクリアしました。」のように表示します。監視フォルダーに残っているファイルは、次の走査ですべて取り込みます。

    ●10.3 変換後の元ファイルの扱い

    変換に成功した元ファイルの扱いを、監視フォルダーごとに次の 4 つから選択します。移動・ごみ箱への移動・削除は、変換に成功した場合にのみ実行されます。失敗したファイルは元の場所に残ります。取り込んだファイルは処理記録に残るため、同じファイルを再度配置しても取り込みません。「再取り込み」がオンの監視フォルダーの例外は 10.3.1 を参照してください。

    選択肢動き復元
    元の場所に残す
    (既定)
    ファイルは移動せず、処理済みとして記録のみ残します。記録済みのファイルは再度取り込みません。不要
    processed フォルダーへ移動監視フォルダー直下の processed へ移動します。サブフォルダーにあったファイルも同じ processed へ移動します。同じ名前のファイルがある場合は、名前の末尾に _1 のような番号を付けます。監視フォルダー内で未処理のファイルを判別できます。手動で復元
    ごみ箱へ移動Windows のごみ箱へ移動します。使用できない場合があります(下記)。ごみ箱から復元
    削除ファイルを削除します。復元不可

    処理の結果は、状態バーに「元ファイル: 3 件を processed フォルダーへ移動」のように表示されます。

    変換に成功しても元ファイルを残す場合があります次の場合は、指定にかかわらず元ファイルを移動・削除せずに元の場所に残します。
    ・出力の検証で問題が見つかった場合
    ・出力ファイルを確認できない場合
    ・取り込んだあとで元ファイルが変更された場合、または元ファイルが見つからない場合
    ・監視フォルダーから元ファイルまでの経路に、ジャンクションやシンボリックリンクがある場合
    元ファイルの扱いは、変換が完了した時点の設定に従います。キューに入ったあとで指定を変更した場合は、変更後の指定を適用します。監視フォルダーを一覧から削除した場合は、元の場所に残します。
    「削除」を選択すると保存時に確認が表示されます「有効」がオンの監視フォルダーで「削除」を選択して保存すると、対象の監視フォルダーを一覧表示したうえで「削除したファイルは復元できません。」と確認されます。「保存」を押すと設定を保存します。出力設定を誤ったまま運用すると、変換自体は成功しているため元ファイルが削除され、意図しない結果だけが残ります。まず「processed フォルダーへ移動」で運用し、出力結果を確認したうえで切り替えることを推奨します。
    「ごみ箱へ移動」を使用できない場合次の場合はごみ箱を使用できないため、元ファイルを削除せずに元の場所に残し、処理記録のみ残します。完全削除には切り替えません。
    ・元ファイルがローカルの固定ドライブ以外(ネットワークドライブ、USB メモリーなど)にある場合
    ・本製品を Windows サービスとして常駐運用している場合(12 章)
    このとき、状態バーには「元ファイル:」に続けて「1 件はごみ箱を使用できないため元の場所に残存」のように表示されます。

    ◆10.3.1 再取り込み

    「再取り込み」をオンにした監視フォルダーでは、移動・ごみ箱への移動・削除が完了したファイルを処理記録から削除します。同じファイルを監視フォルダーへ再度配置すると、次回の走査で取り込みます。既定はオフです。

    ●10.4 稼働状況の確認

    監視が有効な場合は、状態バー下段の右側に「監視フォルダー 1 件」のように、有効な監視フォルダーの件数が表示されます。押すと設定の「フォルダー監視」のページが開きます。表示されない場合は、次のいずれかに該当します。

    ファイルを取り込んだときは、状態バーに「監視フォルダーから 3 件を取り込みました。」のように表示されます。

    ●10.5 監視の停止と再開

    すべての監視フォルダーの走査を一時的に止められます。状態バー下段の「監視フォルダー N 件」の右にある「監視を停止」を押すか、「エンコード」メニューの「フォルダー監視を停止」を選択します。再開するときは、「監視を再開」を押すか、「フォルダー監視を再開」を選択します。

    項目動作
    停止中の表示状態バーの件数の代わりに「監視 停止中」を表示します。押すと設定の「フォルダー監視」のページが開きます。
    停止中に置かれたファイル停止中は取り込まず、再開した後の次の走査で取り込みます。処理済みのファイルは取り込みません。
    変更しないもの監視フォルダーごとの「有効」、キューの項目、実行中のジョブ、取り込み済みの元ファイルの扱い。
    再起動停止した状態を保存します。再起動後も停止したままで、起動時に動作ログへ「フォルダー監視は停止中です」と記録します。
    設定のエクスポート停止中かどうかはエクスポートしません。

    停止は、有効な監視フォルダーが 1 件以上あるときに選択できます。動作モードが「エージェント」の場合と、ライセンスがフォルダー監視に対応していない場合は選択できません。サービスとして動作している場合は、画面の操作をサービスへ送り、サービスの監視を停止・再開します。再開の操作をサービスへ送るときは、操作した Windows ユーザーが、メイン画面の出力フォルダーと有効な監視フォルダーの出力フォルダーへ書き込めるかを、サービスが確認します。書き込めない場合は再開せず、状態バーに「出力フォルダーへの書き込み権限がありません: X」と表示します(X は出力フォルダーのパス)。停止は、書き込みの権限にかかわらず実行できます。

    ■11. 分散エンコード 要ライセンス

    LAN 内の複数の PC で変換処理を分担する機能です。専用のサーバーやクラウドのサービスは使用しません。コントローラーとエージェントを設定し、それぞれの PC で本製品を起動すると動作します。

    ●11.1 構成と動作

    コントローラー キューを持つ PC ライセンスが必要 エージェント 1 ジョブを受け取って変換 ライセンス不要 エージェント 2 ジョブを受け取って変換 ライセンス不要 ジョブを割り当て ポート 5555 で待ち受け 認証トークンを照合

    ジョブを割り当てる PC がコントローラー、ジョブを受け取って変換する PC がエージェントです。エージェントは処理できる枠が空くとコントローラーへジョブを取りに行き、割り当てるジョブが無い間は 5 秒ごとに問い合わせます。特定のジョブを特定の PC で処理する場合は、キュー一覧の右クリックメニューから割り当て先を指定します(5.3)。

    ファイルの受け渡しには 2 つの経路があります。エージェントが共有フォルダー経由で入力ファイルを直接読み取れ、出力フォルダーへ直接書き込める場合は、そのまま読み書きします(転送が発生しないため最速です)。それ以外の場合は、本製品がネットワーク経由でファイル本体を転送します。どちらの経路を使うかは、ジョブごとに自動的に判定します。共有パスへ置き換えた後の、エージェントから見た出力パスが 245 文字を超える場合は、その 1 件だけ転送で受け渡します。このとき、「備考」列に「エージェントから見た出力パスが長すぎるため、転送で受け渡します。」と表示し、動作ログに WARN で記録します。転送は、エージェントの台数にかかわらず 1 件ずつ行います。

    共有フォルダー経由で処理するための条件エージェントは、コントローラーから受け取ったパスでファイルを開きます。直接読み書きさせるには、入力ファイルの置き場所をコントローラーの「共有パス」に追加します(11.2)。出力フォルダーと監視フォルダーは共有パスの一覧に自動で表示されるため、追加は不要です。共有フォルダーへのアクセスにユーザー名とパスワードが必要な場合は、共有パスの一覧で指定します。エージェント側での入力は不要です。コントローラーで E:\Video のようなドライブ文字のパスで扱っている場所は、共有パスに「この PC での場所」を指定します。エージェントへ渡すときに、\\PC1\E\Video のような共有パスへ置き換えます(11.2.1)。「この PC での場所」に含まれないドライブ文字のパスは、エージェントの PC の同じパスとして開きます。エージェントの PC に同じパスが無い場合は転送になり、同じパスがある場合はエージェントの PC のフォルダーを読み書きします。どのパスを直接読み書きできるかは、エージェント側の設定の「接続テスト」で確認できます(11.3.1)。転送で処理したジョブは、キュー一覧の「ノード」列に「PC2 - 転送」のように表示されます。転送にかかる時間の目安は、設定の「ベンチマーク」の「ファイル転送ベンチマーク」で測定できます(8.3)。

    ●11.2 コントローラーの設定

    1. 設定の「動作モード」で「コントローラー + エンコーダー」を選択します。ジョブの割り当てのみを行い、自身では変換しない場合は「コントローラーのみ」を選択します。
    2. 「ポート」を指定します。既定の 5555 のままで問題ありません。
    3. 「認証トークン(必須)」の右にある「生成」を押します。32 文字の英数字が設定されます。この値を控えてください。エージェント側に同じ値を入力します。
    4. エージェントが直接読み取れる共有フォルダーがある場合は、「共有パス」の一覧へ追加します。指定は必須ではありません。「追加」を押してフォルダーを選択します。追加した行の「共有パス」はダブルクリックで編集できます。コントローラーでドライブ文字のパスで扱っている場所は、「この PC での場所」も指定します。アクセスにユーザー名とパスワードが必要な共有フォルダーは、「ユーザー名」と「パスワード」も指定します(11.2.1)。出力フォルダーと監視フォルダーは一覧に自動で表示されるため、追加は不要です。
    5. 必要に応じて「割り当て順序」を選択します。既定の「効率優先」は、大きいジョブから、最も早く終えられる PC へ割り当てます。「リスト順」は、キューの並び順のまま割り当てます。
    6. 切断中のエージェントの PC を LAN 経由で起動する場合は、「コントローラー」の区画の最下部で Wake-on-LAN を設定します(11.5.2)。
    7. 「OK」で保存します。
    認証トークンの条件 ASCII の印字可能文字のみ、16 文字以上 64 文字以下です。日本語は使用できません。「生成」で作成した値は条件を満たすため、任意の文字列を用意する必要はありません。
    コントローラーとして動作させるための前提コントローラーの動作モードには、エージェントを使用できるライセンスが必要です。ライセンスが未登録の場合は「コントローラー + エンコーダー」と「コントローラーのみ」を選択できず、「コントローラーの動作モードにはライセンスキーの登録が必要です。」と表示されます。
    エージェントの受付を開始するには、メイン画面の出力フォルダーか、有効な監視フォルダーの出力フォルダーを指定しておく必要があります。どちらも未指定のまま設定を保存した場合は、状態バーに「エージェント受付を開始できません。出力フォルダーを指定してください。」と表示され、出力フォルダーを指定した時点で受付を開始します。
    実行中は動作モードを変更できません。ポートや認証トークンなどを実行中に変更して保存した場合、受付への反映は実行の終了後になります。

    ◆11.2.1 共有パスとこの PC での場所

    キューのパスは、コントローラーから見た場所(E:\Video\a.mp4 など)です。共有パスに「この PC での場所」を指定すると、その場所の中のファイルをエージェントへ渡すときに、パスの先頭を共有パスへ置き換えます。たとえば共有パス \\PC1\E の「この PC での場所」が E:\ の場合、E:\Video\a.mp4 は \\PC1\E\Video\a.mp4 として渡します。入力ファイル・出力フォルダー・外部字幕ファイル・監視フォルダーのすべてに適用します。キュー一覧の表示と、コントローラー自身の読み書きは元のパスのままです。設定画面の共有パスの一覧の下にある「マニュアル: 共有パスとこの PC での場所」から、この節を開けます。

    設定 - 共有パスとこの PC での場所
    共有パスの一覧。手で追加した行に続けて、出力フォルダーと監視フォルダーの行を表示します。「確認」を押すと、「状態」の列に結果を表示します。
    列意味
    共有パスエージェントが開くパス。\\PC1\video のような UNC パスで指定します。ダブルクリックで編集できます。
    この PC での場所その共有パスが、このコントローラーで指すフォルダー。ダブルクリックで編集するか、「参照」でフォルダーを選択します。空欄の場合は置き換えません。
    ユーザー名共有パスへアクセスするときのユーザー名。
    パスワードユーザー名のパスワード。伏せ字で表示します。セルの右にある目のアイコンのボタンを押すと表示し、もう一度押すと伏せ字に戻ります。
    状態「確認」の結果。

    共有しているフォルダーの種類ごとの指定例です。PC1 はコントローラーの PC 名、NAS は NAS の名前です。

    共有しているフォルダー共有パスこの PC での場所
    この PC のフォルダー E:\Video を、共有名 Video で共有している\\PC1\VideoE:\Video
    この PC の管理共有で、ドライブ E 全体を指す\\PC1\E$E:\(自動で入力します)
    NAS の共有フォルダーで、ファイルを UNC パスのままキューへ追加する\\NAS\Video空欄
    NAS の共有フォルダーを、この PC でネットワークドライブ V: に割り当て、そこからキューへ追加する\\NAS\VideoV:\

    この PC の管理共有(\\PC1\D$ のように、ドライブ文字に $ を付けた共有)は、「この PC での場所」を自動で入力します。 \\PC1\D$\_Tmp の場合は D:\_Tmp です。

    共有パスの書き方共有パスは、エージェントの PC から開ける名前で指定します。エージェントの PC から PC 名で開けない場合は、IP アドレスで指定します(\\192.168.1.10\Video など)。
    キューのパスが共有パスの中にあるかは、パスの文字で比べます(大文字と小文字は区別しません)。同じ NAS でも \\NAS\Video と \\192.168.1.10\Video は別のパスとして扱うため、キューへ追加するファイルのパスと書き方をそろえてください。
    サービスとして動作している場合、サービスはログオン中のユーザーのネットワークドライブの割り当てと資格情報を使用しません。ユーザー名とパスワードが必要な共有パスには、「ユーザー名」と「パスワード」を指定してください。サービスへ接続している画面からは、UNC パスのファイルを追加できません。この PC のドライブ上のファイルを追加し、エージェントへ共有パスで渡すには「この PC での場所」を指定してください。

    一覧には、手で追加した行に続けて、次の場所を自動で表示します。これらの場所は、手で追加しなくても共有パスとして扱います。

    自動で表示する場所変更する場所
    出力フォルダーメイン画面の出力フォルダー。
    監視フォルダー設定の「フォルダー監視」(10.1)。「有効」がオンの監視フォルダーだけを表示します。
    監視フォルダーの出力フォルダー設定の「フォルダー監視」の行の「出力フォルダー」。「有効」がオンの監視フォルダーの出力フォルダーだけを表示します。

    UNC パスの場所は「共有パス」の列に、ドライブ文字のパスの場所は「この PC での場所」の列に表示し、そのセルは変更できません。変更できないセルは灰色で表示します。セルにマウスポインターを合わせると、「出力フォルダーから自動で追加しました。変更する場合は、メイン画面の出力フォルダーを変更してください。」のように、行を追加した元の設定を表示します。同じパスは 1 行にまとめます。手で追加した行と同じパスは、手で追加した行だけを表示します。自動で表示した行は削除できません。選択して「削除」を押すと、「自動で追加した行は削除できません。出力フォルダーまたは監視フォルダーの設定を変更してください。」と表示します。

    もう一方のセルには値を入力できます。UNC パスの行は「この PC での場所」、ドライブ文字のパスの行は「共有パス」です。ドライブ文字のパスの行の「共有パス」には、エージェントの PC からその場所を開ける UNC パスを入力します。入力した値は保存され、手で追加した行と同じく、エージェントへ渡すパスの置き換えに使用します。ドライブ文字のパスが、手で追加した行の「この PC での場所」の中にある場合は、エージェントへ渡す置き換え後のパスを「共有パス」に表示します。たとえば、共有パス \\PC1\E とこの PC での場所 E:\ の行を追加していて、出力フォルダーが E:\Out の場合は、出力フォルダーの行の「共有パス」に \\PC1\E\Out と表示します。値を入力した場合は、入力した値を使用します。「共有パス」が空欄のドライブ文字のパスはそのまま渡し、エージェントは自身の PC の同じパスを開きます(11.1)。

    保存するのは、一覧に表示されている行の値だけです。監視フォルダーを無効にした場合や出力フォルダーを変更した場合など、自動で表示した行が一覧に表示されなくなったときは、その行に入力した値(「この PC での場所」・「共有パス」・ユーザー名・パスワード)を「OK」を押した時点で削除します。一覧に表示されていないユーザー名とパスワードが、後で同じ場所を指定し直したときに使われないようにするためです。行が表示されたら、値を入力し直してください。

    共有フォルダーへのアクセスにユーザー名とパスワードが必要な場合は、その行の「ユーザー名」と「パスワード」を指定します。自動で表示した行にも指定できます。ユーザー名は DOMAIN\user・PC名\user・user@domain・user のいずれかの形式で入力します。パスワードは 256 文字まで入力できます。ユーザー名とパスワードを指定できるのは、共有パスが UNC パスの行だけです。それ以外の行では、ユーザー名とパスワードのセルを灰色で表示します。

    Windows は、1 台のサーバーへ異なるユーザー名で同時に接続できません。同じサーバーの共有パスにユーザー名を指定する場合は、すべて同じユーザー名とパスワードにしてください。異なる場合は保存できません。ユーザー名を指定していない共有パスには、本製品を実行しているアカウントでアクセスします。通常の起動ではログオン中のユーザー、サービスとして動作している場合は NT AUTHORITY\SYSTEM です。ただし、同じサーバーにユーザー名を指定した共有パスがある場合は、その資格情報でアクセスします。

    コントローラーは、自身のアクセスにもこのユーザー名とパスワードを使用します。出力フォルダーや監視フォルダーが NAS にある場合も、その資格情報でアクセスします。ただし、この PC の共有パス(サーバー名がこの PC の名前または IP アドレスの共有パス)には、コントローラーはこの資格情報で接続しません。エージェントは、ジョブの割り当てと共有パスの接続テスト(11.3.1)でコントローラーから資格情報を受け取り、その資格情報で共有へ接続してから、直接モードか転送モードかを決めます。エージェント側での入力は不要です。パスワードは、コントローラーが認証トークンを元にした鍵で暗号化して送ります。認証トークンが 16 文字未満の場合(設定ファイルを直接編集した場合など)は、コントローラーはユーザー名とパスワードをエージェントへ渡さず、動作ログに記録します。エージェントが接続できなかった場合は、そのジョブを転送モードで処理し、エージェント側の動作ログに記録します(11.6)。

    パスワードは、この PC 固有の鍵で暗号化して設定ファイルに保存します。この鍵は同じ PC の利用者で共通のため、設定ファイルを読み取れるほかの利用者は、パスワードを取り出せます。このため、ユーザー名とパスワードには、共有パスへのアクセスに必要な権限だけを持つアカウントを指定してください。 OS を再インストールした場合や、設定ファイルを別の PC へ写した場合は、保存したパスワードを復号できません。この場合はパスワードを入力し直して、「OK」で保存してください。設定のエクスポートでは、共有パス・ユーザー名・パスワードをエクスポートします(8.11)。パスワードは本製品固有の鍵で暗号化して記録するため、ファイルを開いても読めません。ただし、ファイルを本製品でインポートすればパスワードを使用できるため、エクスポートしたファイルはほかの人が読める場所に置かないでください。インポートした PC では、パスワードを復号し、その PC でだけ復号できる形にして保存します。ファイルにパスワードが無い資格情報は、インポートした PC に、共有パスとユーザー名が同じ資格情報か、同じサーバーでユーザー名が同じ資格情報があれば、そのパスワードを使用します。出力フォルダーと監視フォルダーの行に入力した値をエクスポート・インポートしたときの扱いは、8.11 を参照してください。

    ユーザー名とパスワードの指定に次の不備がある場合は、「OK」を押したときに画面の下部に赤字で理由を表示し、保存しません。理由の末尾には、対象の共有パスまたはサーバーを表示します。

    表示対処
    ユーザー名とパスワードは UNC パスの共有パスにだけ指定できます:共有パスが UNC パスでない行に、ユーザー名またはパスワードを入力しています。共有パスに UNC パスを指定するか、ユーザー名とパスワードを空欄にしてください。
    パスワードを使用するにはユーザー名を指定してください:パスワードだけを入力した行があります。ユーザー名を入力するか、パスワードを空欄にしてください。
    同じサーバーの共有パスには同じユーザー名を指定してください:同じサーバーの行に、異なるユーザー名を入力しています。同じユーザー名にそろえてください。
    同じサーバーの共有パスには同じパスワードを指定してください:同じサーバーの行に、異なるパスワードを入力しています。同じパスワードにそろえてください。
    パスワードが長すぎます。256 文字以内で指定してください:パスワードが 256 文字を超えています。256 文字以内のパスワードを入力してください。

    コントローラーは、エージェントの受付を開始するときに、共有パスと「この PC での場所」が同じフォルダーを指しているかを確認し、確認できた組だけを使います。ユーザー名を指定した共有パスは、その資格情報で接続してから確認します。この PC の管理共有は、パスの形で確認します。それ以外は、この PC での場所に確認用のファイル(.nyxgridencode-map-check- で始まる名前)を作成して共有パスから読み取り、すぐに削除します。書き込めない場所は、中のファイルの名前・サイズ・更新日時が共有パスからも同じに見えるかで確認します。確認できなかった組の「この PC での場所」の中のファイルは、パスを置き換えずに転送で処理します。エージェントの PC の同じパスを読み書きしないためです。確認できなかった組は 1 分ごとに確認し直し、確認できた時点から置き換えます。確認の結果は動作ログに記録します。

    「確認」を押すと、入力中の値で次の確認を行い、「状態」の列に結果を表示します。ユーザー名とパスワードも入力中の値を使い、実際に接続して確認します。確認が終わると、入力中のユーザー名とパスワードで接続した共有の接続を切断し、保存済みのユーザー名とパスワードに戻します。

    対象の行確認する内容
    「この PC での場所」がある行共有パスと「この PC での場所」が同じフォルダーを指しているか。受付の開始時と同じ方法で確認します。ユーザー名を指定した行は、その資格情報で接続してから確認します。
    「この PC での場所」が空欄で、ユーザー名を指定した行その資格情報で共有パスへ接続し、フォルダーの中を読み取れるか。

    どちらにも該当しない行は確認しません。確認する行が無い場合は、ボタンの右に「この PC での場所またはユーザー名を指定した共有パスがありません。」と表示します。共有パスのサーバー名がこの PC の名前または IP アドレスの行は、この PC へネットワークで接続せずに、ユーザー名とパスワードが正しいかを確認します。そのうち「この PC での場所」が空欄の行は、続けて共有があるかを確認します。管理共有(\\PC1\D$ など)は対応するドライブまたはフォルダー(D:\ など)がこの PC にあるかを、それ以外の共有は確認に使用するアカウントでフォルダーの中を読み取れるかを確認します。共有のアクセス許可を特定のユーザーだけに与えている場合は、エージェントがその資格情報で接続できる場合でも、「この PC から共有パスへアクセスできません。」と表示されることがあります。資格情報で確認した行は、「確認済み | ユーザー: nasuser」のように、結果の後ろに使用したユーザー名を表示します。ボタンの右には件数と、確認に使用したアカウントを表示します。

    状態の表示意味と対処
    確認済み同じフォルダーを指しています。この組で置き換えます。
    この PC での場所が見つかりません。この PC にそのフォルダーがありません。パスを確認してください。
    この PC から共有パスへアクセスできません。この PC から共有パスを読み取れません。続けて理由を表示します。共有の設定とアクセス許可を確認してください。アクセスにユーザー名とパスワードが必要な共有は、「ユーザー名」と「パスワード」を指定してください。
    この PC から共有パスへアクセスできません。ユーザー名またはパスワードが正しくありません。指定したユーザー名とパスワードで共有へ接続できません。ユーザー名とパスワードを確認してください。
    この PC から共有パスへアクセスできません。同じサーバーへ別の資格情報で接続済みです。エクスプローラーなどの接続を切断するか、サーバー名を IP アドレスで指定してください。この PC は、同じサーバーへ別のユーザー名で接続しています。Windows は、1 台のサーバーへ異なるユーザー名で同時に接続できません。エクスプローラーのネットワークドライブなど、そのサーバーへの接続を切断するか、共有パスのサーバー名を IP アドレスで指定してください。
    共有パスとこの PC での場所が別の場所を指しています。この PC での場所に作成したファイルが、共有パスから見えません。共有しているフォルダーと、この PC での場所を確認してください。
    この PC での場所へ書き込めず、比べるファイルもないため確認できません。書き込めない空のフォルダーは確認できません。確認に使用するアカウントに書き込みの許可を与えるか、フォルダーにファイルを置いてから確認してください。
    4 秒以内に確認できませんでした。共有パスから応答がありません。共有しているコンピューターが起動しているか確認してください。
    使用できないパスです。相対パスなど、使用できない形式のパスです。絶対パスで指定してください。
    保存したパスワードを復号できません。パスワードを入力し直してください。別の PC で保存したパスワードや、OS を再インストールする前に保存したパスワードは、この PC で復号できません。「確認」は、この行のユーザー名とパスワードで接続しません。パスワードを入力し直して、「OK」で保存してください。
    サービスとして動作しているコントローラーの確認サービスとして動作している場合は、サービスが確認します。確認に使用するのは保存済みの設定とサービスのアカウント(NT AUTHORITY\SYSTEM)です。ユーザー名を指定した共有パスは、保存済みのユーザー名とパスワードで接続して確認します。入力を変更した場合は、「OK」で保存してから確認してください。

    ●11.3 エージェントの設定

    1. エージェント側の PC にも、コントローラーと同じバージョンの NyXGridEncode をインストールし、外部ツールを取得します。
    2. 設定の「動作モード」で「エージェント」を選択します。
    3. 「コントローラー」にコントローラーの PC 名または IP アドレスを入力します。
    4. 「ポート」と「認証トークン(必須)」に、コントローラー側と同じ値を入力します。
    5. 「表示名」は空欄でも問題ありません。空欄の場合は PC 名を使用します。
    6. キューの完了後にこの PC で自動シャットダウンを使う場合は、「エージェント」の区画の最下部で設定します(11.5.4)。
    7. 「OK」で保存します。

    エージェントで使用する GPU と並列数は、エージェント側の設定の「エンコード」で指定します。変換の内容はコントローラーの指示に従いますが、どのエンコーダーで処理するかはエージェント側の設定で決まります。プリセットをエージェント側へ事前に同期する必要はありません(11.7)。

    エージェント側の PC にライセンスの登録は不要ですライセンスを登録していない PC もエージェントとして参加できます。動作モードが「エージェント」の間は、未登録でも GPU の数とジョブの件数の上限は適用されません。設定の「エンコード」で複数の GPU を選択できます。なお、コントローラーとエージェントで分散エンコードの通信のバージョンが異なると接続できません(11.4)。本製品は同じバージョンにそろえてください。
    ジョブを処理している間にエージェントの設定を変更する場合この PC がエージェントとしてジョブを処理している間に、エージェントが使用する設定(「動作モード」の「コントローラー」「ポート」「認証トークン(必須)」「表示名」「性能基準比」と、「エンコード」の設定)を変更すると、処理中のジョブがなくなった時点で反映します。状態バーに「処理中のジョブがあるため、エージェントの設定は処理中のジョブがなくなってから反映します。」と表示され、反映すると「エージェントの設定を反映しました。」と表示されます。反映するまでは変更前の設定でジョブを受け取るため、ジョブが続けて割り当てられる場合は、コントローラーのキューが空になるまで反映されないことがあります。配色など、エージェントが使用しない設定を保存しても、処理中のジョブには影響しません。動作モードを「エージェント」からほかのモードへ変更した場合は、保存した時点で変更し、処理中のジョブは中断します(8.1)。
    性能基準比で割り当ての重みを調整できます性能基準比は、コントローラーの 1 ジョブあたりのエンコード速度を 100 としたときの、その PC の速度です。既定は 100 で、エージェントの区画の「性能基準比」に 1 - 1000 の範囲で指定します。値が大きいほど優先的にジョブが割り当てられます。処理速度が低い PC は 50 のように下げると、割り当てるジョブが減り、全体の所要時間が短縮されます。
    性能基準比は自動では測定しません。目安を求める場合は、コントローラーとエージェントの両方で同じプリセットを選んで設定の「ベンチマーク」を実行し、結果の「1 並列」の秒数を比べます。たとえばコントローラーが 60 秒、エージェントが 120 秒であれば 50 です。

    ◆11.3.1 共有パスの接続テスト

    エージェントの区画の「接続テスト」を押すと、コントローラーの共有パス・出力フォルダー・有効な監視フォルダーとその出力フォルダーについて、この PC から直接読み書きできるかをパスごとに確認し、直接モードか転送モードかを表示します。入力を読み取るパス(共有パス・監視フォルダー)は読み取りを、出力を書き込むパス(出力フォルダー・監視フォルダーの出力フォルダー)は書き込みを確認します。書き込みは、確認用の空のファイル(.nyxgridencode-write-check- で始まる名前)を作成し、すぐに削除して確認します。コントローラーの共有パスにユーザー名とパスワードが指定されている場合は、その資格情報で共有へ接続してから確認します。資格情報はコントローラーから受け取るため、エージェント側での入力は不要です。判定の方法は、エージェントがジョブを受け取ったときの判定と同じです。

    設定 - 共有パスの接続テスト
    共有パスの接続テストの結果。ボタンの右に直接モードと転送モードの件数と、確認に使用したアカウントを表示します。
    列意味
    パスコントローラーの設定にあるパス。「この PC での場所」の中のパスは、共有パスへ置き換えて表示します(11.2.1)。
    用途コントローラーの設定の項目。「共有パス」「出力フォルダー」「監視フォルダー」「監視フォルダーの出力フォルダー」のいずれかで、同じパスが複数の項目にある場合は並べて表示します。
    ユーザー名UNC パスへのアクセスに使用したユーザー名。コントローラーの共有パスにユーザー名とパスワードが指定されている場合はそのユーザー名、指定されていない場合は確認に使用したアカウント(サービスとして動作している場合は NT AUTHORITY\SYSTEM)です。ドライブ文字のパスと、確認しなかったパス(詳細が「使用できないパスです。」「このホストの共有パスに含まれていません。」の行)は「-」です。
    読み取り共有パスと監視フォルダーで、この PC からフォルダーの中を読み取れたか。「可」または「不可」。確認しない用途では「-」。
    書き込み出力フォルダーと監視フォルダーの出力フォルダーで、この PC から書き込めたか。「可」または「不可」。確認しない用途では「-」。
    モード必要な確認がすべて「可」なら「直接モード」、それ以外は「転送モード」。
    詳細転送モードになる理由と、確認が必要な点。

    ジョブを直接モードで処理するのは、入力ファイルと出力フォルダーの両方が直接モードのパスにある場合です。どちらかが転送モードのパスにある場合は、そのジョブを転送で処理します。入力中の値で確認するため、保存しなくても試せます。コントローラーで確認できなかった「この PC での場所」の中のパスは、一覧に表示しません(そのパスのファイルは転送で処理します)。エージェントは、コントローラーに接続したときにも同じ確認を行い、直接モードと転送モードの件数と、転送モードになるパスとそのパスへのアクセスに使用したユーザー名を動作ログに記録します。接続している間も、コントローラーの共有パスの設定が変わったときと 5 分ごとに確認し直し、結果が変わった場合は動作ログに記録します。

    詳細の表示意味と対処
    フォルダーが見つかりません。この PC からそのパスが見つかりません。パスの表記、共有の設定、ネットワークの接続を確認してください。
    アクセスが拒否されました。共有またはフォルダーのアクセス許可がありません。確認に使用したアカウントに、読み取りの許可(出力フォルダーは書き込みの許可)を与えてください。または、コントローラーの共有パスの一覧で、アクセスできるユーザー名とパスワードを指定してください。
    ユーザー名またはパスワードが正しくありません。コントローラーの共有パスに指定したユーザー名とパスワードで、共有へ接続できません。コントローラーの設定で、ユーザー名とパスワードを確認してください(11.2.1)。
    同じサーバーへ別の資格情報で接続済みです。エクスプローラーなどの接続を切断するか、サーバー名を IP アドレスで指定してください。この PC は、同じサーバーへ別のユーザー名で接続しています。Windows は、1 台のサーバーへ異なるユーザー名で同時に接続できません。この PC のエクスプローラーなどで、そのサーバーへの接続を切断するか、コントローラーの共有パスのサーバー名を IP アドレスで指定してください。
    10 秒以内に応答がありません。ネットワーク上の場所から応答がありません。共有しているコンピューターが起動しているか確認してください。
    使用できないパスです。相対パスなど、ジョブで受け付けない形式のパスです。コントローラーの設定を絶対パスへ変更してください。
    このホストの共有パスに含まれていません。この PC の設定の「共有パス」(コントローラーの区画)が空でない場合、エージェントはその中にあるパスだけを直接読み書きします。コントローラーとして使っていた PC をエージェントへ切り替えたときに残った値を確認してください。
    ドライブ文字のパスです。コントローラーと同じ場所を指しているか確認してください。直接モードでも、エージェントはドライブ文字のパスを、この PC の同じパスとして読み書きします。コントローラーと同じネットワークドライブを割り当てている場合以外は、コントローラーの共有パスに「この PC での場所」を指定するか(11.2.1)、コントローラーの設定を UNC パスへ変更してください。
    サービスとして動作しているエージェントの確認サービスとして動作している場合は、サービスが確認します。確認に使用するのは保存済みの設定とサービスのアカウント(NT AUTHORITY\SYSTEM)です。入力を変更した場合は、「OK」で保存してから確認してください。コントローラーの共有パスに指定したユーザー名とパスワードは、サービスとして動作するエージェントも使用します。資格情報が指定されていないサーバーには、サービスのアカウントでアクセスします。サービスのアカウントは、ログオン中のユーザーの資格情報とネットワークドライブの割り当てを使用しないため、ユーザーの画面で読み書きできるパスでも転送モードになることがあります。この場合は、コントローラーの共有パスにユーザー名とパスワードを指定してください。

    ●11.4 接続状態の確認

    「表示」メニューの「ノード情報」を開きます。コントローラーでもエージェントでも、同じ内容が表示されます。状態バー中段の動作モードの表示を押しても同じ画面が表示されます。通知領域のアイコンがある場合は、その右クリックメニューからも開けます。

    ノード情報
    ノード情報(既定の 11 列)。1 行目はコントローラー(スタンドアロンの場合はこの PC 自身)で、接続したエージェントが 2 行目以降に並びます。自動更新の間隔は既定で 3 秒です。

    「更新」を押すと、すぐに最新の状態を取得します。「自動更新」では、更新の間隔を 1 秒から 10 分の範囲で選択するか、「更新しない」を選択できます。列見出しにマウスポインターを合わせると、その列の説明が表示されます。列見出しをクリックすると、キュー一覧と同じく 昇順 → 降順 → 既定の並び の順に並べ替えます(3.2.2)。既定の並びは、1 行目がコントローラーで、エージェントが 2 行目以降に並ぶ順です。

    「列の選択」を押すか、列見出しを右クリックすると、表示する列を選択できます。動作モード・ホスト名・接続状態は常に表示します。選択した列は設定に保存され、次に開いたときも同じ列を表示します。

    既定では、IP アドレス・接続日時・性能基準比・最大実行数・バージョン・サービス・共有パスの 7 列を表示しません。これらの値は、行をダブルクリックして開くノードの詳細で確認できます(11.4.4)。「列の選択」で表示する列を保存している場合は、既定の列ではなく保存した列で表示します。

    窓の幅は、列の幅に関係なく変更できます。列の幅は、列見出しの境目をドラッグして変更します。列の合計が窓より広い場合は、表を横にスクロールします。窓の大きさは閉じたときに設定へ保存し、次に開いたときに同じ大きさで表示します。既定の大きさは 1200 × 420 ピクセルです。

    列意味
    動作モードその PC の動作モード。
    ホスト名その PC の名前。エージェントは設定の「表示名」を表示します。
    IP アドレスその PC の IP アドレス。
    接続状態コントローラー(「スタンドアロン」の場合はこの PC 自身)は「動作中」、エージェントは「接続済み」「切断」「自動停止」のいずれか。本製品の終了・サービスの停止・動作モードの変更・スリープで正常に終了したエージェントは、すぐに「切断」になります。自動シャットダウン(11.5.4)のために終了したエージェントは、すぐに「自動停止」になり、再び接続すると「接続済み」に戻ります。電源の切断・回線の切断などで応答が無くなったエージェントは、60 秒後に「切断」になります。一度接続した PC は、切断後も一覧に残ります。不要になった行は、右クリックの「削除」で削除できます(11.4.2)。
    バージョンがコントローラーと異なる場合と、転送モードの共有パスまたは確認が必要なドライブ文字のパスがある場合は、接続状態のセルに注意の色で「▲」を付けます。マウスポインターを合わせると理由を表示します。
    接続日時エージェントがコントローラーへ接続した日時(YYYY/MM/DD HH:MM:SS)。切断と判定された後に接続し直すと、接続し直した日時になります。コントローラーは本製品を起動した日時です。
    性能基準比エージェント側の設定で申告した値。ジョブ割り当ての重みとして使用します。コントローラーは 100 で、自身では変換しない「コントローラーのみ」の場合は「-」です。
    割り当て予定現在の割り当て計画で、その PC へ割り当てる待機中の件数。
    最大実行数同時に処理できる上限。上限は、その PC の設定の並列数で決まります。
    実行中現在処理中のジョブ数。括弧内は、初回の接続から実行を開始したジョブの累計です(例: 2 (20))。コントローラーの括弧内は、この PC で実行を開始したジョブの累計です。「コントローラーのみ」の場合は「-」です。累計を送らない以前のバージョンのエージェントは、処理中のジョブ数だけを表示します。
    括弧内の累計は、処理中のジョブ、取り消して待機へ戻したジョブ、別の PC へ割り当て直したジョブを含むため、完了と失敗の累計の合計と一致しないことがあります。
    完了 / 失敗接続日時から、完了したジョブ・失敗したジョブの数。括弧内は初回の接続からの累計です(例: 5 (20))。コントローラーの括弧内は、この PC で処理したジョブの累計です。「コントローラーのみ」の場合は「-」です。
    合計 FPSその PC で処理中のジョブの FPS の合計。処理中のジョブが無い場合は 0 です。
    CPUその PC で処理中のジョブの CPU 使用率の合計。
    GPU VD/3D/VEその PC の GPU の使用率。デコード(VD)・3D・エンコード(VE)の順に表示します。
    バージョンその PC の本製品のバージョン。コントローラーと異なる場合は注意の色で表示します。以前のバージョンのエージェントは「-」です。
    サービスその PC の本製品が Windows サービスとして動作しているか(はい / いいえ)。以前のバージョンのエージェントは「-」です。
    共有パスエージェントが確認した共有パスの受け渡し方法の件数(11.3.1)。エージェントは、コントローラーに接続したとき、コントローラーの共有パスの設定が変わったとき、5 分ごとに確認します。転送モードのパスか、直接モードのドライブ文字のパスがある場合は注意の色で表示します。マウスポインターを合わせると、確認日時とアカウントに続けて、それらのパスごとに用途と、理由または確認することを表示します。UNC パスには、アクセスに使用したユーザー名も表示します。
    自動シャットダウンその PC の自動シャットダウンの現在の状態。設定画面の状態の表示と同じ内容です(例: 「キューの完了待ち」「待機中 | 残り 4 分」「予告中 | 残り 45 秒」)。エージェントは 15 秒ごとに状態をコントローラーへ知らせます。コントローラーは、受け取ってからの経過時間を残り時間から差し引いて表示します。コントローラーの行は、コントローラーの自動シャットダウン(8.5.1)の状態です。切断中のエージェントと、以前のバージョンのエージェントは「-」です。

    エージェント側でも、コントローラーに接続している間は、コントローラーと同じ一覧(コントローラーと、接続したすべてのエージェント)が表示されます。一覧の内容はコントローラーから数秒おきに取得するため、コントローラー側の表示より数秒遅れることがあります。コントローラーに接続できていない間は、この PC 自身と接続先のコントローラーの 2 行のみが表示され、接続状態は「エラー」または「未接続」になります。

    状態バー中段のノードの一覧も同じです。コントローラー側には、受付を開いている間「コントローラー (PC1:5555)」に続けて、エンコードを担当するノードが「PC1 (0/6) | PC2 (0/1)」のように表示されます。エージェント側には「エージェント 接続済み (PC1:5555)」に続けて、コントローラーと同じノードの一覧が表示されます。コントローラーに接続できていない間は、この PC 自身のみが表示されます。

    合計 FPS・CPU・GPU は、切断したエージェントと、エンコードしない「コントローラーのみ」の PC では「-」です。バージョンがコントローラーと異なるエージェントがある場合は、状態バー下段の右端に「バージョンが異なるエージェント N 台」と表示します。分散エンコードの通信のバージョンが同じであれば接続できますが、動作をそろえるため、コントローラーとエージェントは同じバージョンにしてください。

    ◆11.4.1 エージェントで失敗・回収したジョブの表示

    エージェントが応答しなくなった場合と、処理中のエージェントが正常に終了した場合、コントローラーはジョブを「待機」へ戻して、ローカルまたは別のエージェントで再実行します。正常に終了した場合は、60 秒を待たずにすぐ「待機」へ戻します。エージェントでジョブが失敗した場合も、転送の失敗と分類できない失敗は同じように再実行します(自動再試行、最大 2 回)。このとき何が起きたかは、コントローラーとエージェントの両方のキュー一覧の「備考」列に表示されます。「備考」列には、経緯・失敗の理由(失敗した行のみ)・通知を、この順に「|」で区切って表示します。

    コントローラー側の「備考」列に表示する経緯は次のとおりです。起きた順に左から並びます。

    表示意味
    PC2 から 63 秒応答なし: 待機へ戻しました処理中のエージェントから応答が途絶えたため、ジョブを回収して「待機」へ戻しました。
    PC2 が終了: 待機へ戻しました処理中のエージェントが、本製品の終了・サービスの停止・動作モードの変更・スリープで終了したため、ジョブを回収して「待機」へ戻しました。
    PC2 の実行中ジョブにない: 待機へ戻しましたエージェントが処理中として申告したジョブに含まれていなかったため、回収しました。
    PC2 へ割り当てを送信できない: 待機へ戻しました割り当てをエージェントへ届けられなかったため、回収しました。
    ローカルで再実行 / PC2 で再実行回収したジョブを、どのノードで再実行したかを示します。
    PC2 で失敗: 理由 | 自動再試行 1 回目転送の失敗、または分類できない失敗のため、自動的に再試行しました(最大 2 回)。回数は試行ごとに増えます。
    PC2 から遅れて届いた結果を採用回収した後、再実行の前にエージェントから成功の結果が届いたため、その結果を使用しました。
    PC2 の結果を破棄: 理由回収した後にエージェントから失敗の結果が届きました。再実行を続けるため、その結果は使用しません。理由はエージェントが報告した失敗の理由です。
    PC2 の結果を破棄: 再実行を開始済み回収した後にエージェントから成功の結果が届きましたが、すでに再実行を始めていたため使用しません。

    エージェント側の失敗した行には、失敗の理由と、コントローラーへ報告した結果を表示します。エンコードは成功しても出力をコントローラーへ転送できなかった場合は、「エンコードは成功しましたが、コントローラーへ転送できませんでした。」に続けて、転送できなかった理由を表示します。

    表示意味
    コントローラーへ接続できません。転送できなかった理由。コントローラーの PC が起動しているか、ネットワークに接続しているかを確認してください。
    コントローラーとの通信がタイムアウトしました。転送できなかった理由。転送の途中で通信が途絶えました。
    コントローラーにこのジョブの割り当てがありません。転送できなかった理由。コントローラーがジョブを回収した後です。
    コントローラーが別のノードへ割り当て直しています。転送できなかった理由。ジョブは別のノードで処理されます。
    コントローラーへ失敗を報告しました。コントローラーが失敗の報告を受け取りました。転送の失敗と分類できない失敗は、コントローラーが自動的に再試行します(最大 2 回)。
    結果は不採用: コントローラーが回収して再実行します。コントローラーはこのジョブを回収済みで、ローカルまたは別のノードで再実行します。
    結果は不採用: コントローラーでキャンセルされています。コントローラー側でジョブがキャンセルされています。
    結果をコントローラーへ報告できませんでした。報告が届いていなければ、コントローラーが回収して再実行します。報告が届いたかを確認できませんでした。届いていない場合は、コントローラーが応答なしとして回収します。

    自動再試行などで同じジョブがこの PC へもう一度割り当てられた場合は、前回の失敗の理由と報告した結果を経緯へ移し、「ローカルで再実行」を足してから処理します。完了した後も、前回なぜ失敗したかを「備考」列で確認できます。

    エージェント PC2 でエンコードした後に、コントローラーへ出力を転送できず、コントローラーがローカルで再実行して完了した場合は、次のように表示されます。

    PC状態ノード備考
    コントローラー完了ローカルPC2 から 63 秒応答なし: 待機へ戻しました | ローカルで再実行 | PC2 の結果を破棄: エンコードは成功しましたが、コントローラーへ転送できませんでした。コントローラーへ接続できません。
    エージェント PC2失敗ローカル - 転送エンコードは成功しましたが、コントローラーへ転送できませんでした。コントローラーへ接続できません。 | 結果は不採用: コントローラーが回収して再実行します。

    経緯は本製品を起動し直しても残ります。右クリックの「エンコード」や「失敗を再試行」で利用者が再実行すると、経緯を消して新しく記録を始めます。完了・失敗の行のプリセットを右クリックの「プリセット」で変更した場合も、その行は「待機」へ戻り、経緯を消します。詳しい時刻と内容は、コントローラーとエージェントの動作ログに記録されます。

    ◆11.4.2 切断したエージェントの記録の削除

    一度接続したエージェントは、切断した後もノード情報の一覧に残ります。件数の累計と MAC アドレス(11.5.3)を保持するためです。不要になった行は、次の手順で削除します。

    1. ノード情報で、切断中のエージェントの行を右クリックします。
    2. 区切り線の下の「削除」を選択します。
    3. 確認のメッセージで「削除」を押します。

    ◆11.4.3 エージェントの再接続・シャットダウン・再起動

    ノード情報 - 右クリック - 再接続・シャットダウン・再起動
    接続中のエージェントの行を右クリックしたところ。

    コントローラーのノード情報から、接続中のエージェントへ次の操作を要求できます。動作モードが「コントローラー + エンコーダー」または「コントローラーのみ」で、エージェントを使用できるライセンス(Pro 以上)がある場合に使用できます。

    1. ノード情報で、接続中のエージェントの行を右クリックします。
    2. 「再接続」「シャットダウン」「強制シャットダウン」「再起動」のいずれかを選択します。
    3. 確認のメッセージで、選択した操作の名前のボタンを押します。
    操作動作
    再接続エージェントは、コントローラーへ終了を知らせて接続を切り、すぐに接続し直します。接続し直すと、エージェントは共有パスを確認し直し、MAC アドレスを申告し直します。コントローラーは接続日時を更新します。表示が更新されない場合や、接続の状態を確認し直す場合に使用します。
    シャットダウンエージェントの PC をシャットダウンします。保存していない文書があるアプリが終了を止めた場合、シャットダウンは待機したままになります。
    強制シャットダウンエージェントの PC を、実行中のアプリを終了させてシャットダウンします。エージェントの PC で保存していない内容は失われます。
    再起動エージェントの PC を再起動します。保存していない文書があるアプリが終了を止めた場合、再起動は待機したままになります。

    ◆11.4.4 ノードの詳細

    ノード情報で行をダブルクリックするか、行を右クリックして「詳細」を選択すると、そのノードの詳細を別の窓で表示します。コントローラーの行でも同じ操作で開きます。表示は、ノード情報の自動更新の間隔で更新します。「更新」を押すと、すぐに取得し直します。窓はノードごとに 1 つだけ開きます。ノード情報を閉じると、詳細の窓も閉じます。

    ノードの詳細 - 概要
    「概要」タブ。項目を「接続」「ジョブ」「負荷」「状態」にまとめて表示します。
    タブ内容
    概要動作モードとホスト名を除くノード情報の列の値に加えて、次の値を表示します。ホスト名はウィンドウのタイトルに表示します。
    MAC アドレス: Wake-on-LAN に使う MAC アドレス(11.5.3)。
    最終応答: エージェントから最後に応答を受け取ってからの秒数。60 秒を超えると切断になります。
    応答時間: 状態の問い合わせの往復時間(ms)。
    起動または復帰からの時間: Windows が起動してから、またはスリープ・休止状態・高速スタートアップから復帰してからの時間(例: 「2日07:26」)。OS の稼働時間とは異なり、高速スタートアップで起動した場合も 0 から数えます。
    成功率: 完了 ÷(完了 + 失敗)。今回の接続の値と、括弧内に累計を表示します。
    値は選択してコピーできます。
    ジョブそのノードが処理したキューの項目の一覧(ファイル名・状態・進捗・FPS・経過時間・残り時間・実時間比・プリセット)と集計です。集計は完了したジョブから求めます(動画の合計時間、入力と出力の合計サイズと削減率、1 件の平均処理時間、平均の実時間比、CPU フォールバックの件数)。入力と出力の合計サイズと削減率は、入力と出力の両方のサイズが分かるジョブだけで求めます。実時間比は動画の長さ ÷ 処理時間です。上部のボタンで「実行中」「完了」「失敗」に絞り込めます。行をダブルクリックするとジョブのログを表示し、行にマウスポインターを合わせると備考を表示します。コントローラーの行は、この PC で処理したジョブです。
    共有パスエージェントが確認したすべての共有パスの用途・モード・ユーザー名・詳細(11.3.1)。転送モードのパスと、確認が必要なドライブ文字のパスは注意の色で表示します。以前のバージョンのエージェントは、注意が必要なパスだけを表示します。
    環境「PC」と「外部ツール」に分けて表示します。PC は OS・CPU・論理プロセッサ数・メモリー・GPU とドライバーのバージョン・使用できるエンコーダー・作業フォルダーのドライブの空き容量・コントローラーとの接続に使っている NIC のリンク速度です。GPU には「GPU 1」「GPU 2」と番号を振り、ドライバーにも同じ番号を付けます。名前に「Virtual」を含む仮想のディスプレイアダプターは表示しません。外部ツールのバージョンがコントローラーと異なる場合は注意の色で表示します。
    設定「エンコード」(エンコード方式・性能基準比)、「GPU エンコード」(使用する GPU と GPU ごとの並列数)、「CPU エンコード」(並列数・スレッド数)、「自動シャットダウン」に分けて表示します。性能基準比は、「概要」と同じ値を表示します。GPU には使用する順に「GPU 1」「GPU 2」と番号を振ります。以前のバージョンのエージェントは GPU ごとの並列数を知らせないため、「-」を表示します。表示のみで、変更はその PC の設定画面で行います。
    履歴接続・応答の途絶(待機へ戻した件数)・終了通知による切断・自動停止・Wake-on-LAN の起動要求の送信・操作の要求の日時。新しい順に表示し、1 ノードあたり 200 件まで保存します。コントローラーを再起動しても残ります。
    ノードの詳細 - ジョブ
    「ジョブ」タブ。上部に完了したジョブの集計を表示します。
    ノードの詳細 - 環境
    「環境」タブ。外部ツールのバージョンがコントローラーと異なる場合は注意の色で表示します。
    ノードの詳細 - 設定
    「設定」タブ。GPU ごとの並列数と、CPU エンコードの並列数を分けて表示します。
    ノードの詳細 - 履歴
    「履歴」タブ。

    ●11.5 Wake-on-LAN と自動シャットダウン 要ライセンス

    Wake-on-LAN は、切断中のエージェントの PC をコントローラーから起動する機能です。自動シャットダウンは、キューの完了後に、PC でシャットダウン・強制シャットダウン・スリープ・休止状態のいずれかを実行する機能です。

    機能設定する PC動作
    Wake-on-LANコントローラー切断中のエージェントの PC へ、LAN 経由で起動要求を送信します。送信の契機は、ノード情報の「起動」・エンコード開始時・実行中の再送の 3 つです(11.5.2)。
    自動シャットダウンエージェントコントローラーのキューが完了した状態が待機時間続いた場合に、エージェントの PC でシャットダウン・強制シャットダウン・スリープ・休止状態のいずれかを実行します(11.5.4)。
    コントローラーの自動シャットダウンコントローラーキューが完了した状態が待機時間続き、接続中のエージェントがすべて切断した場合に、コントローラーの PC で同じ 4 つの動作のいずれかを実行します。設定は「自動実行」のページで行います(8.5.1)。
    必要なライセンス Wake-on-LAN とエージェントの自動シャットダウンには、コントローラーにエージェントを使用できるライセンス(Pro 以上)が必要です。エージェントの PC にライセンスは不要です。エージェントの自動シャットダウンは、接続先のコントローラーのライセンスが Pro 以上の場合だけ動作します。コントローラーの自動シャットダウンは、コントローラーのライセンスが Standard 以上の場合に使用できます(8.5.1)。
    エージェントとコントローラーを順に停止するエージェントとコントローラーの両方で自動シャットダウンを使う場合は、エージェントが先に停止します。コントローラーは、接続中のエージェントがすべて切断するのを待ってから動作します。待つ時間の上限は「エージェントの切断を待つ上限」(既定 30 分)で、上限を過ぎると、接続中のエージェントが残っていても動作します(8.5.1)。

    ◆11.5.1 準備

    Wake-on-LAN で起動するには、エージェントの PC で次の設定が必要です。項目の名前は、PC の機種・NIC・ドライバーによって異なります。

    設定する場所設定する内容
    BIOS / UEFIWake-on-LAN(LAN からの起動)を有効にします。電源を切った状態から起動するには、この設定が必要です。
    NIC のプロパティデバイス マネージャーで NIC のプロパティを開き、「電源の管理」タブの「このデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」にチェックを入れます。「詳細設定」タブに「Wake on Magic Packet」などの項目がある場合は、有効にします。
    Windows の高速スタートアップシャットダウンした状態から起動できない場合は、コントロール パネルの「電源オプション」の「電源ボタンの動作を選択する」で、「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外します。スリープと休止状態からの復帰には影響しません。
    ネットワークの接続有線 LAN で、コントローラーと同じサブネットに接続します。無線 LAN では起動できない場合が多くあります。

    起動要求(マジックパケット)は UDP で送信します。宛先は 255.255.255.255 と、コントローラーの PC の各 NIC のサブネットのブロードキャストアドレスで、ポートは 9 です。ルーターを越えた別のサブネットには、起動要求が届きません。

    設定した後は、エージェントの PC を一度コントローラーへ接続して MAC アドレスを申告させます(11.5.3)。次に、エージェントの PC をシャットダウンし、ノード情報の「起動」で起動できることを確認します。スリープまたは休止状態を自動シャットダウンの動作に使う場合は、その状態からも復帰できることを確認します。

    ◆11.5.2 起動要求の送信

    ノード情報 - 右クリック - 起動
    切断中のエージェントの行を右クリックしたところ。
    設定 - 動作モード - Wake-on-LAN
    動作モードのページの「コントローラー」の区画の最下部にある Wake-on-LAN の設定。

    コントローラーは、次の 3 つの契機で起動要求を送信します。動作モードが「コントローラー + エンコーダー」または「コントローラーのみ」の場合に使用できます。送信先は、切断中で MAC アドレスが分かるエージェントです。

    契機設定動作
    ノード情報の「起動」-ノード情報でエージェントの行を右クリックし、「起動」を選択します。確認のメッセージで「起動」を押すと、起動要求を送信します。切断中で MAC アドレスが分かるエージェントだけ選択できます。送信の結果は、メイン画面の状態バーに「PC2 へ起動要求を送信しました。」のように表示し、動作ログに記録します。
    エンコード開始時「エンコード開始時に切断中のエージェントを起動する(Wake-on-LAN)」。既定はオフです。エンコードを開始したときに、切断中のエージェントへ起動要求を送信します。送信の結果は動作ログにだけ記録します。状態バーにはエンコード開始時の表示を残すため、送信の結果を表示しません。
    実行中の再送「実行中に Wake-on-LAN を再送する」と「再送の間隔」。既定はオフ、間隔は 10 分(1 - 120 分)です。エンコードの実行中で、待機中の項目が 1 件以上あり、切断中のエージェントがある間、再送の間隔ごとに起動要求を送信します。一時停止中(5.4)は送信しません。開始時の送信とは別の設定で、どちらか一方だけを使うこともできます。

    ◆11.5.3 MAC アドレス

    項目説明
    申告エージェントは、コントローラーに接続したときに MAC アドレスを申告します。コントローラーとの接続に使用している NIC を先頭にして、最大 4 件を保存します。保存した値はコントローラーを再起動した後も残るため、一度接続したエージェントへは起動要求を送信できます。
    手動の設定ノード情報の右クリックの「MAC アドレスの設定」で入力します(例: AA:BB:CC:DD:EE:FF。複数はカンマ区切りで 4 件まで)。区切りは「:」か「-」で、区切りのない 12 桁でも入力できます。手動で設定した値は、エージェントの申告値より優先します。空欄で「OK」を押すと、申告値に戻します。
    画面の「申告値」は選択してコピーできます。「コピー」を押すと、申告値をカンマ区切りでまとめてコピーします。手動の設定の欄へ貼り付けて、一部だけ直す場合に使用します。
    表示ノード情報の IP アドレスのセルにマウスポインターを合わせると表示されます。表示は「:」区切りです。手動で設定した場合は「手動で設定」と表示されます。
    削除切断中のエージェントの記録を削除すると、申告した MAC アドレスと手動で設定した MAC アドレスも削除します(11.4.2)。

    手動で設定した MAC アドレスは設定に保存し、設定のエクスポートでは「動作モード」に含めます(8.11)。

    ◆11.5.4 エージェントの自動シャットダウンの設定

    設定 - 動作モード - 自動シャットダウン
    動作モードのページの「エージェント」の区画の最下部にある自動シャットダウンの設定。

    コントローラーのキューが完了した状態が待機時間続いた場合に、エージェントの PC でシャットダウン・強制シャットダウン・スリープ・休止状態のいずれかを実行します。設定は、エージェントの PC の設定画面で、「動作モード」のページにある「エージェント」の区画の最下部で行います。

    項目既定説明
    キューの完了時何もしない「何もしない」「Wake-on-LAN で起動された場合のみ」「常に」から選択します。「何もしない」の場合は、自動シャットダウンを行いません。
    動作シャットダウン「シャットダウン」「強制シャットダウン」「スリープ」「休止状態」から選択します(下の表)。
    待機時間10 分1 - 120 分。キューが完了した状態がこの時間続いた場合に動作します。
    操作中は見送るオン、10 分1 - 120 分。キューの完了後にキーボードまたはマウスを操作した場合、最後の操作からこの時間以内は動作せず、時間を置いて判定し直します。キューの完了より前(エンコード中)の操作は数えません。
    予告60 秒0 - 600 秒。動作の前に、残り秒数と「キャンセル」をウィンドウに表示します。0 の場合は予告しません。
    起動要求から接続まで15 分1 - 120 分。「Wake-on-LAN で起動された場合のみ」の判定に使います(11.5.5)。
    OS の起動から接続まで15 分1 - 120 分。「Wake-on-LAN で起動された場合のみ」の判定に使います(11.5.5)。
    動作内容
    シャットダウンWindows の通常のシャットダウンです。保存していない文書があるアプリは、終了を止めることがあります。その場合、シャットダウンは待機したままになり、本製品は強制シャットダウンに切り替えません。要求してから 10 分を過ぎても Windows が終了しない場合は、シャットダウンが中止されたとみなし、ジョブの受け取りを再開して動作ログに記録します。このエージェントがジョブを 1 件以上受け取った後、キューが完了したときに改めて判定します。
    強制シャットダウン開いているアプリを閉じて、必ずシャットダウンします。保存していない内容は失われます。
    スリープスリープにします。スリープを使用できない PC では、シャットダウンに切り替えて動作ログに記録します。
    休止状態休止状態にします。休止状態を使用できない PC では、シャットダウンに切り替えて動作ログに記録します。

    シャットダウンと強制シャットダウンでは、保留中の Windows Update を適用しません。高速スタートアップを使用するかは、その PC の Windows の設定に従います。高速スタートアップのシャットダウンを要求できない場合は、通常のシャットダウンを要求し、動作ログに記録します。

    ◆11.5.5 自動シャットダウンの判定と予告

    キューの完了の条件

    次の条件をすべて満たした状態が待機時間続いたときに、キューが完了したと判定します。

    コントローラーに接続できない間は、動作しません。コントローラーが自動シャットダウンに対応していない以前のバージョンの場合も、動作しません。

    自動シャットダウンでスリープ・休止状態にした PC が復帰した場合と、高速スタートアップによるシャットダウンの後にサービスのプロセスが残ったまま Windows が起動した場合は、判定をやり直します。受け取ったジョブの件数は 0 に戻るため、復帰した直後には動作しません。

    Wake-on-LAN で起動されたとみなす条件

    「キューの完了時」が「Wake-on-LAN で起動された場合のみ」の場合は、次の 2 つの条件を両方とも満たすときに、Wake-on-LAN で起動されたとみなします。

    操作中の見送り

    予告とキャンセル

    自動シャットダウンの予告
    予告のウィンドウ。残り秒数と「キャンセル」を表示します。

    予告のウィンドウは前面に表示し、残り秒数と「キャンセル」を表示します。表示したときに Windows の警告音を 1 回鳴らします。予告のウィンドウを表示している間も、ほかのウィンドウを操作できます。

    状態の表示とコントローラー側の表示

    ◆11.5.6 注意事項

    すべての環境での動作は保証しません Wake-on-LAN による起動と、自動シャットダウンの動作(特にスリープと休止状態)は、PC の機種・BIOS / UEFI・NIC・ドライバー・Windows の設定に依存します。運用を始める前に、使用するエージェントの PC ごとに、ノード情報の「起動」と自動シャットダウンの動作を確認してください。自動シャットダウンの確認は、「待機時間」を 1 分にすると短い時間で行えます。

    ●11.6 接続できない場合の確認項目

    症状確認すること
    コントローラー側で受付が開かない状態バー下段の中央に赤字で表示される理由を確認してください。「エージェント受付を開始できません。出力フォルダーを指定してください。」の場合は、メイン画面の出力フォルダーか、監視フォルダーの出力フォルダーを指定します。「エージェント受付を開始できませんでした:」の場合は、続けて表示される理由を確認してください。ポートが他のプログラムで使用中の場合もここに表示されます。「エージェントを使用するには、ライセンスキーを登録してください。」の場合は、ライセンスの登録が必要です。
    エージェント側の状態バーに「エージェント エラー」と表示される「コントローラー」に入力した PC 名または IP アドレスとポートが正しいか、コントローラー側で本製品が起動して受付を開いているかを確認してください。エージェント側の動作ログには、接続できない理由が記録されます。
    エンコード中にエージェントが切断されるエージェント側の動作ログに「エージェント: コントローラー PC1:5555 の名前を解決できないため、前回接続できた 192.168.1.10 で接続しました」または「エージェント: コントローラー PC1:5555 の一部のアドレスへ接続できず、192.168.1.10 で接続しました」と記録されている場合は、コントローラーの PC 名の名前解決に失敗しているか、DNS が古いアドレスや接続できないアドレスを返しています。コントローラーの IP アドレスを固定し、エージェントの「コントローラー」に IP アドレスを入力してください。IP アドレスで指定すると、名前解決を行いません。接続できない場合は、「エージェント: コントローラー PC1:5555 へ接続できません」の次の行に、試したアドレスごとの理由が記録されます。
    エージェントを管理者権限で実行している場合(サービスとして動作している場合を含む)は、「コントローラー」に PC 名を指定していると、接続できないときに DNS キャッシュをクリアします(ipconfig /flushdns と同じ。10 分に 1 回まで)。クリアすると「エージェント: コントローラー PC1 へ接続できないため、DNS キャッシュをクリアしました」と記録されます。管理者権限で実行していない場合は、「エージェント: 管理者権限で動作していないため、DNS キャッシュをクリアしません」と 1 回だけ記録されます。この場合は、管理者として開いたコマンド プロンプトで ipconfig /flushdns を実行してください。
    エージェントが一覧に表示されないコントローラー側の Windows のファイアウォールで、待ち受けポート(設定の「ポート」。既定 5555)で TCP の受信が許可されているか確認してください。サービスとして登録した場合は、登録時に許可規則「NyXGridEncode Service」を作成します。通常の起動で使う場合は、Windows から通信の許可を求められたときに許可してください。
    エージェント側のログに「認証トークンを拒否しました」と記録される両側の認証トークンが 1 文字でも異なると接続できません。コントローラー側の値をコピーして貼り付けてください。
    エージェント側のログに「プロトコルのバージョンが異なります」と記録されるコントローラーとエージェントで、分散エンコードの通信のバージョンが異なります。両方を同じバージョンの本製品にしてください。
    エージェント側のログに「応答を検証できません」と記録される認証トークンが一致しているか、接続先が正しいコントローラーの PC かを確認してください。
    接続済みだがジョブが割り当てられないコントローラー側で「エンコード開始」を実行しているか確認してください。ジョブを割り当てるのは、コントローラーが実行中のときだけです。
    ジョブが転送で処理される(「ノード」列に「- 転送」と表示される)エージェント側の設定の「接続テスト」で、パスごとに直接モードか転送モードかと、その理由を確認してください(11.3.1)。エージェント側の動作ログにも、接続したときと結果が変わったときに、確認した結果が記録されます。
    エージェント側のログに「共有パスへ資格情報で接続できませんでした」と記録されるコントローラーの共有パスに指定したユーザー名とパスワードで、エージェントが共有へ接続できません。そのジョブは転送モードで処理します。記録の末尾の理由が「ユーザー名またはパスワードが正しくありません」の場合は、コントローラーの共有パスのユーザー名とパスワードを確認してください(11.2.1)。「同じサーバーへ別の資格情報で接続済みです」の場合は、エージェントの PC のエクスプローラーなどで、そのサーバーへの接続を切断するか、コントローラーの共有パスのサーバー名を IP アドレスで指定してください。
    台数を増やしても割り当てが増えないライセンスの台数上限に達している可能性があります。ライセンス画面の「エージェント」の値を確認してください。先に接続した PC から順に、上限の台数までが割り当ての対象になります。上限を超えた PC は接続できますが、ジョブは割り当てられません。
    同じ表示名の 2 台は 1 台として扱われますクローンした PC などで表示名(空欄の場合は PC 名)が重複していると、コントローラーは 2 台を同じエージェントとして扱い、一方が処理中のジョブを終えるまで、もう一方にはジョブを割り当てません。コントローラー側の動作ログには「実行ホスト名が重複しています」と記録されます。エージェント側の「表示名」をそれぞれ異なる値に設定してください。

    ●11.7 プリセットの同期

    プリセットを事前にエージェントへ同期する必要はありません。コントローラーは、ジョブを割り当てるときに、そのジョブのプリセットの内容と、ジョブ単位の指定(6.5、7.1、7.2)を反映した変換指示を一緒に渡します。エージェントはその変換指示に従って変換し、エージェント側のプリセットは参照しません。同じ名前のプリセットがエージェント側にあり、内容が異なっていても、変換結果には影響しません。

    項目決定する設定
    変換の内容(コンテナー、映像、音声、字幕、詳細設定、クロップ、トリミング、トラックの選択)コントローラーのプリセットとジョブ単位の指定
    エンコード方式(GPU / CPU)、使用する GPU と並列数、CPU エンコードのスレッド数、ファイル分割、フレーム分割エージェント側の設定の「エンコード」(8.2)
    字幕の焼き込みに使用するフォント変換を実行する PC にインストールされているフォント(6.4)

    プリセットそのものは自動では同期しません。コントローラー側でプリセットを追加または変更しても、エージェント側のプリセット一覧は変わりません。エージェント側のプリセットをコントローラーと同じ内容にする場合は、エージェント側のプリセット編集画面にある「コントローラーから取得」を押します。このボタンは、動作モードが「エージェント」のときに使用できます。取得するとエージェント側のプリセットはすべて置き換わります。実行前に「コントローラーのプリセットで置き換えます。このホストのプリセットはすべて失われます。」と確認を表示し、「取得」を押すと取得します。取得した内容は、プリセット編集画面の「OK」で確定します。保持が必要なプリセットは、事前にエクスポートしてください。

    「コントローラーから取得」を使用する場面エージェント側でベンチマークを実行するときに、実際に使われる設定で測定するための機能です(8.3)。分散エンコードの変換には必要ありません。
    エージェントでは使用しないパラメーターがあります CPU の「追加パラメーター」(9.2)は、エージェントで変換する場合、本製品が対応を確認している名前のパラメーターのみを使用します。使用しなかったパラメーターは、コントローラーのキューの「備考」列に表示され、ログにも記録されます。

    ■12. Windows サービスによる常駐運用

    Windows サービスとして登録すると、画面を閉じても変換処理が継続します。サインアウトしても停止せず、Windows の起動時に自動的に開始します。長時間の一括処理を実行したまま端末を離れる運用に適しています。

    ●12.1 サービスの登録

    1. 設定の「サービス」を開きます。
    2. 「登録」を押します。「サービスとして登録し、開始します。」の確認が表示されるので、「登録」を押します。設定画面で保存していない変更は破棄されるため、設定を変更した場合は先に「OK」で保存してから操作してください。
    3. 管理者権限の確認(ユーザー アカウント制御)が、登録時と開始時の 2 回表示されます。どちらも許可します。
    4. 「サービスを登録して開始しました。」と表示されたら「OK」を押します。アプリケーションは自動的に終了し、通知領域(タスクトレイ)に常駐します。

    以降、サービスの実行中にアプリケーションを起動すると、単独では動作せずサービスへ接続します。画面はサービスのキューを表示し、操作をサービスへ伝えます。変換はサービスが行うため、画面を閉じても変換処理は継続します。状態バーの動作モードとノードの一覧、ノード情報(11.4)にも、サービスの状態を表示します。サービスが停止している場合は、従来どおり単独で動作します。インストール時に「Windows サービスとして登録する」を選択した場合は、登録と開始が済んでいます。

    設定の「サービス」の「状態」には、未登録・停止中・実行中・不明のいずれかが表示されます。

    ボタン動作
    登録サービスとして登録し、開始します。あわせて、ログオン時に通知領域のアイコンを起動する設定(すべてのユーザーが対象)と、エージェントからの接続を許可する Windows ファイアウォールの規則「NyXGridEncode Service」を作成します。サービスは Windows の起動時に自動的に開始し、異常終了した場合は 5 秒後に再起動します。サービスの実行中は押せません。
    削除サービスを停止して削除します。実行中の変換は中断します。設定とキューは保持されます。登録時に作成したログオン時の設定とファイアウォールの規則も削除します。
    再起動サービスを停止し、再度開始します。実行中の変換は中断します。

    「削除」と「再起動」は、サービスが登録されていないときは押せません。いずれの操作にも管理者権限が必要です。

    登録と再起動に必要なライセンス動作モードが「エージェント」以外の場合、「登録」と「再起動」には Standard 以上のライセンスが必要です。ライセンスキーが未登録の場合は押せず、「Windows サービスの登録と開始には、ライセンスキーを登録してください。動作モードがエージェントの場合は不要です。」と表示されます。動作モードが「エージェント」の場合は、ライセンスキーが未登録でもサービスを登録できます。
    判定には、画面で選択している動作モードと保存済みの動作モードの両方を使います。どちらかで条件を満たさない場合は操作できません。動作モードを変更した場合は、「OK」で保存してから設定画面を開き直して操作してください。動作モードの変更を保存していない場合は、「保存済みの動作モードでは Windows サービスの登録と開始はできません。動作モードの変更を保存してから操作してください。」と表示されます。
    ライセンスが無効になっても、登録済みのサービスは停止せず、変換を続けます。ただし、試用ライセンスの期限が切れた場合は、動作モードが「エージェント」以外のサービスを停止します(13.6.1)。「削除」は、ライセンスにかかわらず押せます。
    必須の外部ツール FFmpeg が未配置の場合「登録」を押せず、「必須の外部ツールが未配置のため、サービスとして登録できません: FFmpeg」と表示されます。「ツール」メニューの「外部ツール」から FFmpeg を取得してください。
    配置先のアクセス権サービスは LocalSystem の権限で動作します。登録時に配置先のアクセス権は確認しません。管理者以外のユーザーが実行ファイルや tools フォルダーを書き換えられる場所で登録すると、そのユーザーが置き換えたプログラムも LocalSystem の権限で実行されます。インストーラーの既定のインストール先(Program Files)は、管理者だけが書き込めます。ZIP ファイルを展開した場所で登録する場合は、フォルダーのアクセス権を確認してください。
    ファイアウォールの規則を作成できなかった場合登録は完了しますが、完了のメッセージに「エージェント用の Windows ファイアウォールの規則を作成できませんでした。コントローラーとして使う場合は、待ち受けポートで TCP の受信を許可してください。既定のポートは 5555 です。」と表示されます。この場合は、Windows のファイアウォールで、待ち受けポート(設定の「ポート」)で TCP の受信を許可する規則を作成してください。インストーラーでサービスを登録した場合は、インストールの詳細の一覧に同じ内容が表示されます。

    ●12.2 コマンドラインからの操作

    管理者権限のコマンドプロンプトから、次のオプションを指定して実行できます。

    NyXGridEncode.exe --service-install
    NyXGridEncode.exe --service-start
    NyXGridEncode.exe --service-uninstall
    NyXGridEncode.exe --service-stop
    NyXGridEncode.exe --service-restart
    オプション動作
    --service-installサービスとして登録します。開始は行いません。動作モードが「エージェント」以外で、サービスが未登録の場合は、Standard 以上のライセンスが必要です。
    --service-startサービスを開始します。
    --service-uninstallサービスを停止して削除します。
    --service-stopサービスを停止します。
    --service-restartサービスを停止し、再度開始します。動作モードが「エージェント」以外の場合は、Standard 以上のライセンスが必要です。

    --service-install で登録したあとは、続けて --service-start を実行してください。オプションは 1 回に 1 つだけ指定できます。実行結果は画面に表示しません。成否は終了コード(成功は 0、失敗は 1)と動作ログで確認します。ライセンスの条件を満たさないため実行しなかった場合も、終了コード 1 を返し、動作ログに理由を記録します。--service-start・--service-stop・--service-uninstall はライセンスを確認しません。 2 つ以上指定した場合など、指定を読み取れない場合は、理由と使い方を画面に表示して終了コード 2 を返します。使い方は --help で表示できます(付録 C)。

    ●12.3 設定の共有

    設定ファイルは 1 つだけで、画面とサービスの両方が同じファイルを読み込みます(保存先は付録 A)。画面で設定を保存すると、サービスへ再読み込みを通知するため、サービスの再起動は不要です。ライセンスを登録・解除した場合と、外部ツールを取得した場合も同様です。

    通知領域のアイコンからも操作できますアイコンを右クリックすると「開く」「ノード情報」「サービスを再起動」「サービスを停止して終了」が表示されます。画面は「開く」またはアイコンのダブルクリックで表示します。「サービスを再起動」と「サービスを停止して終了」は、確認のあとに管理者権限の確認が表示されます。ライセンスの条件を満たさないため再起動できない場合(12.1)は、「サービスを再起動」を押せず、理由をヒントに表示します。「サービスを停止して終了」はサービスを停止するだけで、登録は残ります。次回の Windows 起動時には、サービスが自動的に開始します。

    ●12.4 サービス運用時の注意

    ■13. ライセンスの管理

    ライセンスの状態は、「ヘルプ」メニューの「ライセンス」で確認します。端末を入れ替える場合、オフライン環境で使用する場合、「無料の範囲で動作中」と表示された場合は、この章の該当する節を参照してください。試用ライセンスは 13.6 を参照してください。

    ●13.1 現在のライセンス状態の確認

    「ヘルプ」メニューの「ライセンス」を開きます。上段の「登録済みライセンス」に登録したライセンスの一覧が、下段の「ライセンス状態」に現在のライセンス状態と権利が表示されます。

    項目意味
    エディション登録しているメインライセンスの品目。試用ライセンスの場合は「Pro 試用」。未登録の場合は「未登録」。
    状態確認済み / 確認待ち / 無効 / 未登録。「確認待ち」の場合は、現在の状態で使用できる残り日数も表示されます。「無効」の場合は、無料の範囲で動作しています。
    ライセンス ID22 桁のライセンス ID。お問い合わせの際に使用します。
    有効期限期限のあるライセンスは期限の日付、期限の無いライセンスは「無期限」。
    エージェント分散エンコードで使用できる台数。「使用不可」の場合は分散エンコードを使用できません。台数の上限が無いライセンスでは「無制限」と表示されます。
    マルチ GPU同時に使用できる GPU の基数。動作モードが「エージェント」の間は、未登録でも「無制限」と表示されます。
    追加可能ジョブ一度にキューへ入れられる件数。動作モードが「エージェント」の間は、未登録でも「無制限」と表示されます。
    フォルダー監視使用可能 / 使用不可。

    「登録済みライセンス」には、番号・種別・エディション・ライセンスキー・ライセンス ID・状態・有効期限が表示されます。 1 行目がメインライセンス、2 行目以降が追加したオプションライセンスです。画面のボタンの動作は次のとおりです。

    ボタン動作
    登録ライセンスキーを入力して登録します(2.3)。
    再検証ライセンスサーバーへ問い合わせて、最新の状態に更新します。
    解除一覧で選択したライセンスを解除します。メインの行は端末の登録を、オプションの行は紐づけを解除します(13.3、13.4)。
    コピー2 つの表の内容をテキストとしてクリップボードへコピーします。お問い合わせの際に貼り付けて使用できます。ライセンスキーも含まれるため、取り扱いに注意してください。

    ●13.2 オフライン環境での利用

    ライセンスの確認は、本製品の起動時と、その後 1 日 1 回、インターネット経由で行います。確認できないまま確認の期限を過ぎると、状態は「確認待ち」になります。確認待ちの間(猶予期間中)は機能が制限されません。状態バーに「ライセンスの確認ができていません。あと N 日は現在の状態で使用できます。」と表示されます。

    猶予期間を超過すると状態は「無効」になり、権利は無料の範囲まで低下します。ただし変換処理自体は停止しません。インターネットへ接続すると、1 時間以内に自動的に確認し直して復帰します。すぐに確認する場合は、ライセンス画面の「再検証」を押します。

    長時間の変換は途中で停止しません長時間の実行中にライセンスの確認が失敗しても、実行中のジョブは最後まで完了します。サーバー障害や回線障害が運用へ影響しないようにするための仕様です。

    ライセンスに関するメッセージは、ほかの操作のメッセージが無いときに状態バー下段の左側へ表示されます。

    メッセージ状態と対処
    ライセンスの確認ができていません。あと N 日は現在の状態で使用できます。確認待ち(猶予期間中)です。インターネットへの接続を確認してください。
    ライセンス無効。無料の範囲で動作中。無効です。猶予期間の超過や有効期限切れなどが原因です。インターネットへ接続し、ライセンス画面の「再検証」を押してください。サーバーが理由を返した場合は、この文の代わりにその理由が表示されます。
    無料の範囲で動作中。キューは 20 件まで。未登録です。ライセンスキーを登録してください(2.3)。
    試用ライセンス: 残り N 日試用ライセンスが有効です。残りが 24 時間を切ると「残り N 時間」、1 時間を切ると「残り 1 時間未満」と表示します(13.6)。
    試用ライセンスの有効期限切れ。無料の範囲で動作中。試用ライセンスの期限が切れています。購入したライセンスのキーを登録すると、そのライセンスの機能を使用できます(13.6.1)。動作モードが「エージェント」の場合は「試用ライセンスの有効期限切れ。」と表示します。
    「この端末の登録は解除されました」を含むメッセージ別の端末への入れ替え、ライセンスキーの再発行、ライセンスの移管などにより、この端末の登録が解除されています。使い続けるには、ライセンスキーを登録し直してください(13.3)。

    ●13.3 端末の入れ替え

    旧 PC が使用可能な場合は、旧 PC のライセンス画面でメインの行を選択し「解除」を押します。「この端末の登録を解除します。」の確認で「解除」を押すと、その PC は無料の範囲へ戻り、登録枠が 1 つ空きます。

    故障などにより解除できない場合は、新しい PC でそのまま登録してください。台数の上限に達している場合は「使用しない端末を選択して入れ替えてください。」を含むメッセージが表示され、登録画面の下に「登録済みの端末」の一覧が表示されます。各端末の名前と最終利用日を確認し、解除する端末を選択して「入れ替え」を押します。

    登録前に台数を確認できますライセンスキーの登録画面で「確認」を押すと、登録を行わずに、そのキーの使用中の台数と上限を確認できます。
    入れ替えられた端末には理由が表示されます別の端末で入れ替えを実行すると、旧端末には次回のオンライン確認時に「別の端末への入れ替えで、この端末の登録は解除されました。使い続けるにはライセンスキーを登録し直してください。」と表示されます。障害ではありません。
    端末の解除の回数には上限があります。上限に達した場合は「端末の解除回数が上限に達しました。サポート窓口へお問い合わせください。」と表示されます。

    ●13.4 オプションライセンスの追加

    オプションライセンスのキーは、メインライセンスを登録したあとに、同じ「登録」から入力します。メインとオプションを選択する必要はなく、キーの内容から自動的に判別します。追加すると「オプションを追加しました。エージェント: N 台」と表示され、登録済みの一覧では「種別」の列に「オプション」と表示されます(メインライセンスの行は「メイン」)。「ライセンス状態」の「エージェント」には、メインとオプションを合わせた台数が表示されます。

    オプションライセンスを別の端末や別のライセンスで使用する場合は、一覧でオプションの行を選択して「解除」を押します。紐づけを解除したオプションライセンスは、別の端末や別のライセンスで登録し直せます。

    オプションライセンスを登録できない場合メインライセンスを登録する前にオプションライセンスのキーを入力すると、「これはオプションのキーです。メインのライセンスキーを入力してください。」と表示されます。別のライセンスに紐づいているオプションライセンスのキーは登録できず、「このオプションのキーは別のライセンスに紐づいています。サポート窓口へお問い合わせください。」と表示されます。メインライセンスが試用ライセンスの場合は、オプションライセンスを追加できず、「試用ライセンスにはオプションを追加できません。購入したライセンスを登録してから追加してください。」と表示されます。メインライセンスが ProPlus 以外のエディションの場合も、オプションライセンスを追加できず、「このエディションにはオプションを追加できません。ProPlus のライセンスを登録してから追加してください。」と表示されます。

    ●13.5 メインライセンスの切り替え

    メインライセンスを登録済みの PC で別のメインライセンスのキーを登録すると、現在のメインライセンスの登録を解除して新しいメインライセンスへ切り替える旨の確認が表示されます。「切り替え」を押すと、現在のメインライセンスの端末登録を解除し、新しいメインライセンスで登録します。完了すると「切り替えました。」と表示され、解除したライセンスの登録枠は 1 つ空きます。同じメインライセンスのキーを入力した場合は、登録し直します。

    以前のライセンスの登録を解除できなかった場合「切り替えました。以前のライセンスの端末登録は解除できませんでした。」に続けて理由が表示されます。この場合、以前のライセンスの登録枠は使用されたままです。

    購入したライセンスから試用ライセンスへ切り替える場合の注意は 13.6 を参照してください。

    ●13.6 試用ライセンス

    試用ライセンスを登録すると、Pro と同じ機能を一定期間使用できます。申し込みは本製品の公式サイトの「試用ライセンスの申し込み」のページで行います。公式サイトは、「ヘルプ」メニューの「バージョン情報」の「公式サイト」で開けます。本製品の画面には、申し込みの入口はありません。

    項目内容
    機能Pro と同じです。ライセンス画面の「エディション」には「Pro 試用」と表示されます。
    登録できる PC1 台です。
    期間ライセンスキーを発行した時点から数えます。PC へ登録した時点からではありません。期限の日時は、発行の画面とメールに記載されます。登録後はライセンス画面の「有効期限」で確認できます。
    発行の回数1 人 1 回です。発行済みのメールアドレスで申し込んでも、新しい試用ライセンスは発行されません。
    登録の回数試用ライセンスを登録したことのある PC には、別の試用ライセンスを登録できません。同じ試用ライセンスは登録し直せます。
    オプションライセンス追加できません。
    対象の地域EU 加盟国、EEA 加盟国、英国にお住まいの方は申し込めません。
    1. 公式サイトの「試用ライセンスの申し込み」のページでメールアドレスを入力し、「申し込む」を押します。
    2. 届いた確認のメールのリンクを開きます。リンクの有効期限は 24 時間で、使用できるのは 1 回だけです。
    3. リンク先の画面で「発行」を押します。ライセンスキーが画面に表示され、同じ内容がメールでも届きます。試用期間はこの時点から始まります。
    4. 本製品の「ヘルプ」メニューの「ライセンス」を開き、ライセンスキーを登録します(2.3)。

    試用ライセンスの間は、ほかのメッセージが無いときに、状態バー下段の左側へ残りの期間を表示します。 24 時間以上は「試用ライセンス: 残り N 日」、24 時間を切ると「試用ライセンス: 残り N 時間」、1 時間を切ると「試用ライセンス: 残り 1 時間未満」と表示します。「状態」が「確認待ち」(13.2)の間は、「ライセンスの確認ができていません。」に続けて表示します。

    状態バー - 試用ライセンスの残りの期間
    状態バーの下段の左側に「試用ライセンス: 残り 3 日」と表示されています。

    試用ライセンスを登録したことのある PC で別の試用ライセンスのキーを登録すると、キーの入力画面に「この PC では試用ライセンスを使用済みです。購入したライセンスのキーを入力してください。」と表示され、登録できません。

    購入したライセンスを登録している PC での注意購入したライセンスを登録している PC で試用ライセンスのキーを登録すると、メインライセンスの切り替え(13.5)になります。切り替えの確認には、「購入したライセンスの端末の解除回数を 1 回使用します。」「試用ライセンスの有効期限が切れても、購入したライセンスには戻りません。」「購入したライセンスを使用するには、ライセンスキーを登録し直してください。」が追加されます。「切り替え」を押すと、購入したライセンスのこの PC の登録を解除し、端末の解除回数を 1 回使用します。試用ライセンスは、購入したライセンスを登録していない PC で使用してください。

    ◆13.6.1 期限切れの後の動作

    試用ライセンスの期限が切れると、無料の範囲(2.4)で動作します。ライセンス画面の「状態」は「無効」になり、状態バーとライセンス画面のメッセージに「試用ライセンスの有効期限切れ。無料の範囲で動作中。」と表示されます。動作モードが「エージェント」の場合、状態バーには「試用ライセンスの有効期限切れ。」と表示されます。設定・プリセット・キューはそのまま残ります。購入したライセンスのキーを登録すると、そのライセンスの機能を使用できます。

    動作モードが「エージェント」以外で、本製品を Windows サービスとして動作させている場合(12.1)は、サービスが次の順に停止します。

    1. サービスは新しいジョブを開始せず、実行中のジョブの完了を待ちます。エージェントへ割り当てたジョブも対象です。状態バーには「試用ライセンスの有効期限が切れました。実行中のジョブの完了後にサービスを停止します。」と表示されます。
    2. 実行中のジョブが無くなると、サービスのスタートアップの種類を「手動」に変更して停止します。以降、Windows の起動時にサービスは開始しません。
    3. 次に画面を起動すると、サービスと Windows ファイアウォールの規則を削除するかの確認が表示されます。通知領域に格納して起動した場合は、最初に画面を表示したときに表示されます。
    4. 「削除」を押し、管理者権限の確認(ユーザー アカウント制御)を許可すると、サービスと Windows ファイアウォールの規則を削除し、状態バーに「サービスと Windows ファイアウォールの規則を削除しました。」と表示されます。「キャンセル」を押した場合と、管理者権限の確認で許可しなかった場合は、サービスを削除せず、次回の起動時に再度確認します。
    試用ライセンスの期限切れの後のサービスの削除の確認
    画面の起動時に表示される確認。「削除」を押すと、管理者権限の確認の後にサービスとファイアウォールの規則を削除します。

    ■14. トラブルシューティング

    本章は症状から該当箇所を参照できる構成です。該当する項目が無い場合は、ログを確認してください。ログの保存先は 14.8 に記載しています。

    ●14.1 最初に確認する 4 か所

    原因の多くは、次の 4 か所のいずれかに表示または記録されます。

    場所分かること
    「エンコード開始」のヒントエンコードを開始できない理由。ボタンが押せないときにマウスポインターを合わせると、「開始できません:」に続けて表示されます。理由が複数ある場合は 1 行ずつ表示されます。「エンコード」メニューの「エンコード開始」でも同じ内容を確認できます。
    状態バー下段の左端には直前の操作の結果が表示されます。消えたメッセージと動作ログは、下段のメッセージを押して開くログビューアーで確認できます(アプリの起動後の分だけ)。この PC で変換した項目が失敗すると、その時点で失敗の要約も表示されます。下段の中央の赤字は、ほかの操作をしても消えずに表示され続けるメッセージです。エージェント受付を開始できない理由や、エンコード開始時の注意(設定したエンコーダーを使用できず、別のエンコーダーで処理する場合など)が該当します。
    一覧の「備考」列その 1 件に発生した事象。エージェントからの回収・再実行・自動再試行の経緯(11.4.1)、失敗した行の失敗の理由、CPU へ切り替えた理由、適用されなかった設定項目、出力の検証で見つかった問題など。列に収まらない場合は、マウスポインターを合わせると全文が表示されます。
    行のログ(ダブルクリック)エンコーダーが出力した記録。各行の先頭に、記録した日時が付きます。失敗の直接的な理由は末尾に記録されます。「音声」「字幕」の列をダブルクリックした場合は、ログではなくトラックの選択画面が開きます。

    ●14.2 「エンコード開始」が実行できない

    「エンコード開始」が押せない場合は、ボタンにマウスポインターを合わせて理由を確認してください。「開始できません:」に続けて、次のいずれかが表示されます。表中の X と Y には実際のフォルダーのパス、N には件数が入ります。

    表示される理由対処
    外部ツールが不足しています。「ツール > 外部ツール」から取得してください。変換に使用するプログラムがありません。多くの場合は FFmpeg が未配置です。2.2 の手順で取得してください。
    ffprobe がありません。「ツール > 外部ツール」から取得してください。動作モードが「コントローラーのみ」で、メディア情報の取得に使用する ffprobe がありません。ffprobe は FFmpeg に含まれているため、FFmpeg を取得してください。
    出力フォルダーが指定されていません。メイン画面の出力フォルダーへ出力する項目が対象にあります。画面上部の「出力フォルダー」を指定してください。監視フォルダーの出力フォルダーへ出力する項目だけの場合は、未指定でも開始できます(5.2)。
    出力フォルダー「X」が絶対パスではありません。絶対パスで指定してください。出力フォルダーの欄に、out や D: のような相対パスが入力されています。「参照」で選択するか、D:\Encoded や \\サーバー名\共有名 のように、ドライブまたはネットワークの共有から始まるパスを入力してください。
    出力フォルダー「X」のパスを解釈できません。パスを指定し直してください。パスに使用できない文字が含まれています。「参照」で選択し直してください。
    監視フォルダー「X」が出力フォルダーの配下にあります。エンコード結果が再び取り込まれるため、別のパスを指定してください。出力フォルダーの中に、有効な監視フォルダーがあります。出力フォルダーを別の場所へ変更してください。
    出力フォルダー「X」が、サブフォルダーを含む監視フォルダー「Y」の配下にあります。「サブフォルダーを含む」を外すか、別の出力フォルダーを指定してください。設定の「フォルダー監視」で該当する監視フォルダーの「サブフォルダーを含む」を外すか、出力フォルダーを変更してください。
    H.265 に対応した FFmpeg が配置されていません。H.265 のプリセットを使用する待機中の項目がありますが、配置済みの FFmpeg では CPU で H.265 を出力できず、GPU でも出力できない状態です。「ツール > 外部ツール」で FFmpeg を取得し直すか、エンコード方式を「GPU エンコード」にして H.265 を出力できる GPU を使用してください。
    エージェント受付が開いていません。動作モードが「コントローラーのみ」で、エージェント受付を開始できていません。理由は状態バー下段の中央に赤字で表示されます。ライセンスキーの未登録、出力フォルダーの未指定、ポートの使用中などが該当します。
    エージェントはキューを持ちません。ジョブはコントローラーから受け取ります。動作モードが「エージェント」です。自身のキューを処理する場合は、設定の「動作モード」で「スタンドアロン」などへ変更してください。
    メディア情報を取得中。残り N 件追加したファイルのメディア情報を 1 件ずつ取得しています。完了すると開始できます。読み取れないファイルは件数から除きます。変換の開始時に改めて確認し、読み取れなければその項目を失敗にします。

    理由が表示されずに押せない場合は、キューに待機中または完了の項目がありません。失敗した項目だけが残っている場合は、「失敗を再試行」で待機へ戻してから開始してください。

    ◆押しても開始されない場合

    「エンコード開始」を押して対象を選択した後に開始されない場合は、状態バー下段の左端に理由が表示されます。

    表示される理由対処
    プリセット「X」に問題があります: (問題の内容)待機中の項目に適用されるプリセットの設定に矛盾があります。「プリセット編集」で該当のプリセットを修正してください。X にはプリセット名が入ります。
    出力フォルダーの空き容量が不足しています: 残り X / 必要 5.0 GB。空き容量を確保してから開始してください。出力フォルダーの空き容量が 5 GB を下回っています。14.10 を参照してください。
    使用できるエンコーダーがありません。「ツール > 外部ツール」から取得してください。エンコード方式が「GPU エンコード」で、GPU 用のツールと FFmpeg のいずれも使用できません。外部ツールを取得してください。
    CPU エンコードを使用できません。「ツール > 外部ツール」から FFmpeg を取得してください。エンコード方式が「CPU エンコード」で、FFmpeg がありません。FFmpeg を取得してください。

    ●14.3 変換が失敗する

    失敗は原因ごとに分類されます。失敗した行の「備考」列に要約が表示されます。この PC で変換した項目が失敗した場合は、その時点で状態バー下段の左端にも要約が表示されます。エージェントが変換した項目の失敗は、状態バーには表示されません。同じ要約は実績ファイル(report フォルダーの report-YYYYMMDD.txt)と動作ログ(app-YYYYMMDD.log)にも記録されます。実績ファイルでは、失敗した行の「入力」「出力」の位置に分類名が入り、行の末尾に要約が入ります。

    要約実績の分類原因対処
    入力ファイルを読み取れません。ファイル破損または未対応のコンテナー / コーデックの可能性があります。 入力破損 ファイルの破損、未対応の形式、映像を含まないファイル。 右クリックの「メディア情報」で内容を確認してください。右クリックの「元ファイルを再生」で開けない場合は、ファイル自体に問題がある可能性があります。
    出力フォルダーに書き込めません。パスと書き込み権限を確認してください。 書き込み不可 パスが存在しない、書き込み権限が無い、他のプログラムが使用中。 出力フォルダーのパスと書き込み権限を確認してください。ネットワークドライブの場合は接続状態も確認してください。サービスとして常駐させている場合、ドライブ文字を割り当てたネットワークドライブ(Z: など)はサービスから参照できません。
    出力フォルダーの空き容量が不足しています。容量を確保して再実行してください。 容量不足 変換中に出力フォルダーのドライブの空き容量が無くなりました。 空き容量を確保してから、失敗した項目を再試行してください。空き容量の確認については 14.10 を参照してください。
    外部ツールが不足しています。「ツール > 外部ツール」から取得してください。 ツール不足 エンコーダーの実行ファイルが見つかりません。 「ツール > 外部ツール」で状態を確認し、未配置のツールを取得してください。
    エンコード指示が不正です。指定内容の詳細はログを確認してください。 指示不正 プリセットや個別調整の指定に矛盾があります。 行のログに具体的な理由が記録されます。プリセット編集画面または個別調整で該当箇所を修正してください。
    エンコードは成功しましたが、コントローラーへ転送できませんでした。(続けて理由) 転送失敗 エージェントで変換した出力を、コントローラーへ送れませんでした。理由は要約の後半に表示されます(11.4.1)。 同じ実行の中で自動的に待機へ戻し、再試行します(最大 2 回)。繰り返す場合は、コントローラーの PC とネットワークの状態、コントローラー側の出力フォルダーの空き容量を確認してください。
    進捗が N 分変わらないため停止しました。 停滞 判定時間の間に、エンコーダーの進捗が変わりませんでした(8.2.4)。 同じ実行の中で自動的に待機へ戻し、再試行します(最大 2 回)。繰り返す場合は、行のログで停止する直前の出力を確認してください。判定時間は設定の「エンコード」で変更できます。
    エンコードに失敗しました。詳細はログを確認してください。 失敗 分類できなかった失敗。 同じ実行の中で自動的に待機へ戻し、再試行します(最大 2 回)。解決しない場合は行のログを確認してください。

    「入力破損」「書き込み不可」「容量不足」「ツール不足」「指示不正」は、繰り返しても結果が変わらないため自動では再試行しません。「転送失敗」はネットワークの一時的な切断で起きることが多いため、「失敗」と同じく自動で再試行します。「停滞」も自動で再試行します。 GPU での変換が「GPU セッション上限」「GPU 非対応」「停滞」、または分類できない理由で失敗した場合は、失敗として扱う前に CPU で処理し直します。この場合の理由は「備考」列に表示されます(14.4)。

    失敗しても処理は継続します 1 件が失敗しても、残りの項目は処理を継続します。失敗した項目は「失敗を再試行」でまとめて待機へ戻し、「エンコード開始」で再実行できます。失敗した行を選択して右クリックの「エンコード」を実行すると、待機へ戻してそのまま開始します。
    「完了」でも出力の確認が必要な場合があります変換が正常に終了した後も、出力ファイルを読み直して内容を確認します。エージェントで変換した項目は、エージェントが確認します。問題が見つかった場合は失敗とせず「完了」のまま、「備考」列に次のいずれかを表示します。
    • 出力ファイルが空です。
    • 出力ファイルを読み取れません。ファイルが破損している可能性があります。
    • 出力ファイルに映像トラックがありません。
    • 出力ファイルの長さが 0 です。
    • 出力の長さが想定と違います: 想定 X / 実際 Y(ずれが 5% と 2 秒のうち大きいほうを超えた場合)
    表示された場合は、実際に再生して確認してください。フォルダー監視で取り込んだ項目では、元ファイルの移動や削除を行わず、元の場所に残します。

    ●14.4 GPU が使用されない / 処理が遅い

    症状確認すること
    「エンコーダー」列がすべて CPU になる設定の「エンコード」で、「エンコード方式」が「GPU エンコード」になっているか、「GPU エンコード」の一覧で使用する GPU にチェックが入っているかを確認してください。一覧が空の場合は「再検出」を実行します。GPU 用のツール(NVEncC / QSVEncC / VCEEncC)が未配置の場合も CPU で処理されます。
    状態バーに「設定で選択したエンコーダーを使用できないため CPU で処理します。」と表示される設定で選択した GPU のツールを使用できません。「ツール > 外部ツール」で配置状況を確認し、GPU のドライバーを更新してください。CPU 以外のエンコーダーへ切り替えた場合は、CPU の部分にそのエンコーダー名(QSV など)が表示されます。
    使用する GPU が 1 基に限られる状態バーに「ライセンスで使用できる GPU は N 基のため、M 基は使用しません。」と表示される場合は、ライセンスの上限です。ライセンスキーを登録していない場合、同時に使用できる GPU は 1 基です。設定画面で上限を超えて GPU を選択した場合は、「ライセンスで選択できる GPU は N 基です。上限を超えた選択を外しました。」と表示されます。動作モードが「エージェント」の場合、この上限は適用されません。
    状態が「CPU フォールバック」になるGPU で処理できない条件に該当しているか、GPU での変換に失敗したため、CPU で処理しています。理由は「備考」列に表示されます(下の表)。
    GPU を使用しているが処理が遅い並列数を確認してください。GPU のエンコードエンジンが 1 基の機種では、並列実行しても速度は向上しません。一覧の「GPU VD/3D/VE」列で VE(エンコードエンジン)が 100% 近くの場合も、並列数を増やしても速くなりません。設定の「ベンチマーク」で最適な並列数を実測できます。
    「GPU を検出できませんでした。外部ツールの配置とドライバーを確認してください。」と表示される設定の「再検出」で GPU が見つかりませんでした。ドライバーが古いか、GPU 用のツールが未配置の可能性があります。「ツール > 外部ツール」で NVEncC / QSVEncC / VCEEncC の状態を確認してください。
    外部ツールを取得し直した後、別の GPU 用ツールで変換が失敗するNVEncC / QSVEncC / VCEEncC は、tools フォルダーの同じ DLL を共有しています。外部ツールは常に配布元の最新バージョンを取得するため、取得した時期が異なると共有の DLL が置き換わることがあります。取得時に「NVEncC と共有する DLL を別の内容に置き換えました」のように表示された場合は、表示されたツールも取得し直してください。

    ◆「備考」列に表示される GPU 関連の主な理由

    表中の NVENC と QSV の部分には、使用した GPU の種類(NVENC / QSV / VCE)が入ります。1 辺の上限の表示は、NVIDIA の GPU を使用する場合だけです。

    表示意味と対処
    NVENC で失敗したため CPU で処理します: GPU セッション上限GPU が同時に処理できるセッション数を超えました。頻発する場合は、設定の「エンコード」で GPU の並列数を下げてください。
    NVENC で失敗したため CPU で処理します: GPU 非対応指定したコーデック、解像度、ビット深度などの組み合わせに GPU が対応していません。GPU のドライバーを更新するか、プリセットを見直してください。
    NVENC で失敗したため CPU で処理します: 停滞GPU での変換の進捗が、停滞の判定時間の間に変わりませんでした(8.2.4)。GPU での変換を停止し、CPU で処理し直しています。頻発する場合は、GPU のドライバーを更新してください。
    NVENC で失敗したため CPU で処理します: 失敗GPU での変換が分類できない理由で失敗しました。行のログで GPU 側の記録を確認してください。
    QSV で HEVC / H.265 を出力できません。CPU で処理します。同じ GPU で同じ形式の出力に失敗したため、以降の同じ形式の項目は最初から CPU で処理しています。本製品を再起動すると、もう一度 GPU で試します。ドライバーの更新で解消することがあります。
    NVENC は VP9 を出力できないため CPU で処理します。その GPU では出力できない形式です。VP9 と MPEG-2 を GPU で出力できるのは Intel の GPU だけです。VP8・MPEG-4 Part 2・WMV 8・Theora は常に CPU で処理します。
    出力解像度 X が NVENC の 1 辺の上限 N を超えるため CPU で処理します。NVIDIA の GPU で扱える 1 辺の上限(H.264 は 4096、H.265 と AV1 は 8192)を超えています。出力解像度を変えない設定では、入力解像度として同じ内容が表示されます。
    画像形式の字幕は、入力と異なるコンテナーへ GPU で出力できないため CPU で処理します。画像形式の字幕を、入力と異なるコンテナーへトラックとして残す指定です。GPU で処理するには、出力のコンテナーを入力と同じにしてください。
    ファイル分割の空き枠が不足したため、分割なしで再実行します。ファイル分割で GPU のセッションが不足しました。分割せずに GPU で処理し直しています。以降、本製品を再起動するまで、その GPU ではファイル分割を使用せず、「この GPU ではファイル分割の空き枠が不足したため、分割なしで処理します。」と表示します。

    ●14.5 フォルダー監視が動作しない

    症状確認すること
    設定画面の監視の項目が操作できない「監視の設定」の上に赤字で表示される理由を確認してください。「フォルダー監視を使用するには、ライセンスキーを登録してください。」の場合は、ライセンスの登録が必要です。「このライセンスではフォルダー監視を使用できません。」の場合は、ご利用のライセンスが対象外です。動作モードが「エージェント」の場合は「エージェントはキューを持ちません。フォルダー監視は動作しません。」と表示されます。
    状態バーに「監視フォルダー N 件」が表示されない監視が動作していません。動作モードが「エージェント」になっていないか、ライセンスが登録されているか、対象行の「有効」にチェックが入っているかを確認してください。
    状態バーに「監視 停止中」と表示されるすべての監視フォルダーの走査を停止しています。状態バーの「監視を再開」を押すか、「エンコード」メニューの「フォルダー監視を再開」を選択してください(10.5)。停止した状態は、再起動後も保持されます。
    ファイルを配置しても取り込まれない次の条件をすべて満たすまで取り込みません。
    • 対応する拡張子であること(付録 B)。
    • 書き込みが終わっていること。監視間隔(既定 5 秒)ごとに大きさを確認し、2 回続けて変わらず、他のプログラムがファイルを開いていないことを確認します。
    • FFmpeg で内容を読み取れること。読み取れない場合は、間隔を空けて確認し直します。
    • processed フォルダー、出力フォルダー、本製品の一時フォルダー(temp など)、リンク(ジャンクションなど)の先のフォルダーに置かれていないこと。
    processed フォルダーや出力フォルダーの中にあるなどの理由で取り込まなかったファイルは、動作ログに「取り込み対象外:」として理由ごとの件数が記録されます。内容を読み取れなかったファイルは、「監視: ファイルをまだ読み取れないため取り込みをスキップします:」に続けてファイル名が記録されます。
    同じファイルが再び取り込まれない取り込んだファイルのパス・大きさ・更新日時を記録し、同じファイルは再び取り込みません。変換前(待機中)の項目をキューから削除した場合は記録から外し、次の走査で取り込み直します。同じ名前でも、大きさか更新日時が変わったファイルは別のファイルとして取り込みます。エクスプローラーでコピーしたファイルは更新日時を引き継ぐため、同じファイルとして扱います。動作ログに「取り込み対象外: 取り込み済み」と記録されている場合はこの理由です。置き直したファイルを取り込むには、「エンコード」メニューの「取り込み済みの記録をクリア」を選択します(10.2)。同じファイルを再変換する場合は、手動でキューへ追加するか、完了した行を右クリックして「エンコード」を実行してください。移動・ごみ箱への移動・削除を選択している監視フォルダーで、置き直したファイルを取り込む場合は、「再取り込み」をオンにします(10.3.1)。
    出力フォルダーと監視フォルダーを重ねて指定できないエンコード結果が再び取り込まれるのを防ぐため、監視フォルダーやその上位のフォルダーは出力フォルダーに指定できません。サブフォルダーを含む監視フォルダーの配下も指定できません。同様に、出力フォルダーとその配下は監視フォルダーに指定できません。別の場所を指定してください。

    ●14.6 分散エンコードで接続できない

    一覧は 11.6 を参照してください。代表的な原因は次の 4 つです。

    原因対処
    ファイアウォールコントローラー側で、待ち受けポート(設定の「ポート」。既定 5555)で TCP の受信を許可してください。サービスとして登録した場合は、本製品への受信を許可する規則「NyXGridEncode Service」を自動で作成します。
    認証トークンの不一致コントローラーとエージェントで同一の値を設定してください。
    コントローラーのエージェント受付が開いていないコントローラー側の状態バー下段の中央に、赤字で理由が表示されます。ライセンスキーが未登録の場合は「エージェントを使用するには、ライセンスキーを登録してください。」、メイン画面の出力フォルダーと監視フォルダーの出力フォルダーがどちらも未指定の場合は「エージェント受付を開始できません。出力フォルダーを指定してください。」と表示されます。ポートの使用中などで開始できない場合は、「エージェント受付を開始できませんでした:」に続けて理由が表示されます。
    コントローラーがエンコードを開始していないジョブの割り当ては、コントローラーでエンコードを実行している間にのみ行われます。

    分散エンコードで失敗した項目は、コントローラー側の実績ファイルと動作ログに次のような要約が記録されます。

    要約意味と対処
    入力を受信できませんでした。ネットワークとエージェントの接続を確認してください。エージェントが入力ファイルを受け取る途中で失敗しました。ネットワークの接続を確認してください。
    受信した出力ファイルを配置できませんでした。エージェントから受け取った変換結果を、コントローラーの出力フォルダーへ置けませんでした。出力フォルダーの書き込み権限と空き容量を確認してください。
    エージェントで使用できるエンコーダーがありません。エージェント側に外部ツールがありません。エージェントの PC で「ツール > 外部ツール」から取得してください。
    エージェントで処理できませんでした。エージェントで想定外のエラーが発生しました。エージェント側の動作ログを確認してください。

    ●14.7 Wake-on-LAN と自動シャットダウンが動作しない

    設定と条件の詳細は 11.5 を参照してください。

    ◆14.7.1 Wake-on-LAN でエージェントの PC が起動しない

    症状確認すること
    ノード情報の右クリックの「起動」が選択できない「起動」を選択できるのは、切断中で MAC アドレスが分かるエージェントだけです。一度もコントローラーへ接続していないエージェントの MAC アドレスは、コントローラーに保存されていません。エージェントを一度接続させるか、「MAC アドレスの設定」で入力してください(11.5.3)。ライセンスが Pro 未満の場合と、動作モードが「コントローラー + エンコーダー」「コントローラーのみ」以外の場合も選択できません。
    状態バーまたは動作ログに、「起動要求を送信できませんでした」を含むメッセージが出力されるメッセージに含まれる理由と、コントローラーの PC のネットワーク接続を確認してください。
    起動要求を送信したが、PC が起動しないエージェントの PC で、BIOS / UEFI と NIC の Wake-on-LAN の設定を確認してください(11.5.1)。シャットダウンした状態から起動しない場合は、Windows の高速スタートアップをオフにしてください。無線 LAN で接続している PC は、起動できない場合が多くあります。ルーターを越えた別のサブネットにある PC には、起動要求が届きません。
    PC は起動したが、ノード情報で「接続済み」にならないエージェントの PC で本製品が起動しているかを確認してください。本製品を Windows サービスとして登録していない場合は、利用者がログオンして本製品を起動するまで接続しません(12.1)。
    MAC アドレスが変わった(NIC を交換した場合など)エージェントを一度接続させると、新しい MAC アドレスを申告します。手動で設定した MAC アドレスは、申告値より優先します。手動で設定している場合は、「MAC アドレスの設定」で入力し直すか、空欄にして申告値に戻してください。

    ◆14.7.2 エージェントが自動シャットダウンしない

    まず、エージェントの PC で設定の「動作モード」のページを開き、自動シャットダウンの設定の下に表示される状態を確認してください。

    原因確認すること
    接続先のコントローラーのライセンスで使用できない自動シャットダウンは、接続先のコントローラーのライセンスが Pro 以上の場合だけ動作します。
    接続先のコントローラーのバージョンが対応していないコントローラーとエージェントで、本製品のバージョンをそろえてください。
    コントローラーに接続していないコントローラーに接続できない間は動作しません。接続できない場合は 11.6 を参照してください。
    この起動でキャンセルした予告の「キャンセル」を押すと、PC を再起動するまで自動シャットダウンを行いません。
    「Wake-on-LAN で起動された場合のみ」の条件を満たしていないコントローラーが起動要求を送信してから「起動要求から接続まで」の時間以内、かつ OS の起動から「OS の起動から接続まで」の時間以内に接続した場合だけ対象です(11.5.5)。利用者が電源を入れた PC と、起動に時間がかかる PC は対象外になることがあります。必要に応じて時間を延ばすか、「常に」を選択してください。
    キューが完了していないコントローラーに、このエージェントへ割り当てうる待機中の項目があるか、コントローラーまたはほかのエージェントで処理中のジョブがある間は動作しません。コントローラーが一時停止中の場合も動作しません。
    この起動でジョブを処理していないこのエージェントが本製品を起動してから 1 件もジョブを受け取っていない場合は動作しません。コントローラーの停止で中止されたジョブも数えます。
    操作中のため見送っている「操作中は見送る」がオンの場合、キューの完了後に操作すると、最後のキーボードまたはマウスの操作から設定した時間が経つまで動作しません。複数の利用者がログオンしている場合は、いずれかのセッションで操作があれば見送ります。
    シャットダウンが止まっている「シャットダウン」では、保存していない文書があるアプリが終了を止めることがあります。その場合、シャットダウンは待機したままになります。エージェントの PC で、終了を止めているアプリを確認してください。
    シャットダウンを要求できない本製品がサービスとして動作していて、複数の利用者がログオンしている場合、Windows は「シャットダウン」の要求を受け付けません。動作ログに「自動シャットダウン: シャットダウンを要求できませんでした:」と記録されます。「動作」で「強制シャットダウン」を選択してください(11.5.5)。

    予告をキャンセルしたこと、予告せずに動作したこと、スリープまたは休止状態を使用できずにシャットダウンへ切り替えたことは、エージェントの動作ログに記録されます。

    ◆14.7.3 コントローラーまたはスタンドアロンが自動シャットダウンしない

    まず、設定の「自動実行」のページを開き、自動シャットダウンの区画の最下部に表示される状態を確認してください(8.5.1)。

    原因確認すること
    ライセンスで使用できないStandard 以上のライセンスが必要です。動作モードが「エージェント」の場合は、この区画ではなく、エージェントの自動シャットダウンの設定を使います(11.5.4)。
    フォルダー監視が動作している有効な監視フォルダーがあり、監視を停止していない間は動作しません。監視を停止するか、監視フォルダーを無効にしてください。
    キューが完了していない待機中の項目があるか、処理中のジョブがある間は動作しません。エンコードの実行中と一時停止中も動作しません。
    この起動でジョブを処理していない本製品を起動してから 1 件もジョブを開始していない場合は動作しません。停止で中断したジョブも数えます。
    エージェントの切断を待っている接続中のエージェントがある間は、「エージェントの切断を待つ上限」まで待ちます。上限が 0 の場合は、すべてのエージェントが切断するまで待ち続けます。
    操作中のため見送っている「操作中は見送る」がオンの場合、キューの完了後に操作すると、最後のキーボードまたはマウスの操作から設定した時間が経つまで動作しません。
    この起動でキャンセルした予告の「キャンセル」を押すと、PC を再起動するまで自動シャットダウンを行いません。
    シャットダウンが止まっている「シャットダウン」では、保存していない文書があるアプリが終了を止めることがあります。その場合、シャットダウンは待機したままになります。
    シャットダウンを要求できない本製品がサービスとして動作していて、複数の利用者がログオンしている場合、Windows は「シャットダウン」の要求を受け付けません。動作ログに「自動シャットダウン: シャットダウンを要求できませんでした:」と記録されます。「動作」で「強制シャットダウン」を選択してください。

    「エージェントの切断を待つ上限」を過ぎて進んだこと、予告をキャンセルしたこと、予告せずに動作したことは、この PC の動作ログに記録されます。

    ●14.8 アプリケーションが起動しない

    起動に失敗した場合は「起動できませんでした。」または「未処理の例外が発生しました。」と表示され、詳細が logs\error.log に記録されます。メッセージの「詳細:」には記録先のパスが表示されます。ログの保存先は次のとおりです。

    インストール方法記録の場所
    インストーラーで導入した場合C:\ProgramData\NyXGridEncode\logs
    持ち運び構成実行ファイルと同じフォルダーの logs(書き込めない場合は C:\ProgramData\NyXGridEncode\logs)

    起動できる場合は、設定の「ログ」でも保存先を確認できます。

    ファイル内容保持
    app-YYYYMMDD.log本製品の動作記録。起動・終了、エンコードの開始・完了・失敗、ライセンスの状態、フォルダー監視の取り込み、外部ツールの取得など。1 日分が 64 MB に達した場合、その日のそれ以降の記録は省略します。保持日数による。既定 30 日
    error.log想定外のエラー。起動できない場合は最初に確認してください。8 MB を超えると error.log.1 へ移して新しく書き始めます。最新の 2 ファイル
    jobs\YYYYMMDD-HHMMSS_*.logジョブログ。設定の「ログ」でジョブログの保持日数を 0 以外にしたときだけ保存します(8.8)。保持日数による。既定は保存しない
    report-YYYYMMDD.txt変換の実績(1 件 1 行)。logs ではなく report フォルダーに保存されます。削除しません

    保持期間を過ぎた app-YYYYMMDD.log とジョブログは、本製品の起動時に削除します。

    「既に起動しています」と表示される場合同じフォルダーにある本製品は、同時に 2 つ起動できません。2 つ目を起動すると、動作中の画面を前面に表示して終了します。通知領域に格納している場合も画面を表示します。「NyXGridEncode は既に起動しています。同時に 2 つは起動できません。」と表示されるのは、別の Windows ユーザーが起動していてサービスを使用していない場合など、動作中の画面を表示できない場合です。
    サービスとして登録している場合画面はサービスへ接続して動作し、状態バー下段の右側に「サービスに接続済み」と表示します。「サービスに接続できません」と表示される場合は、画面の操作がサービスへ届いていません。設定の「サービス」で状態を確認し、「再起動」を実行してください。

    ●14.9 操作が実行できない

    表示されるメッセージ意味
    実行中の項目は変更できません。実行中の項目には、個別調整を適用できません。完了まで待つか、該当の項目をキャンセルしてください。
    変更できる項目がありません。実行中の項目とエージェントのジョブは変更できません。選択した項目がすべて実行中か、エージェントとして受け取ったジョブです。プリセットや音声・字幕の変更は、待機・完了・失敗の項目に対して行ってください。完了・失敗の項目のプリセットを変更すると、その項目は待機へ戻ります。
    実行中は削除できません。エンコードの実行中は、キューから項目を削除できません。実行が終わるのを待つか、「停止 / 一時停止」を押して「停止」を選択してから削除してください。一時停止中も削除できません。
    ログを表示する項目を 1 件だけ選択してください。
    メディア情報を表示する項目を 1 件だけ選択してください。
    ログ、メディア情報、個別調整は、1 件だけ選択した状態で使用できます。
    トラックを取得中です。しばらく待ってからもう一度選択してください。ファイルの解析が完了していません。状態バーの「メディア情報を取得中」の表示が消えるまでお待ちください。メディア情報を読み取れないファイルでは、状態バーの表示が消えた後もこのメッセージが表示されます。右クリックの「メディア情報」で読み取れるかを確認してください。
    プリセットが字幕を破棄する設定です。プリセットを変更してください。字幕を破棄するプリセットでは、字幕トラックを選択できません。プリセットの字幕の扱いを変更してください。
    この項目には音声トラックがありません。
    この項目には字幕トラックがありません。
    対象の動画に、該当するトラックが含まれていません。
    待機中の項目だけを選択してください。キューの項目の移動と「優先して実行」は、待機中の項目にだけ使用できます。実行中・完了・失敗の項目を選択から外してください。
    列の並べ替えを解除してください。列見出しで並べ替えている間は、キューの項目を移動できません。並べ替えている列の見出しを、既定の並びに戻るまでクリックしてから移動してください(3.2.2)。
    キャンセルできる項目がありません。実行中の項目を選択してください。個別のキャンセルは、実行中の項目に対してのみ使用できます。
    libVLC がありません。「ツール > 外部ツール」から取得してください。個別調整の画面は libVLC で動画を再生するため、libVLC が無いと開けません。「ツール > 外部ツール」で libVLC を取得してください。
    上限 N 件のため M 件を追加できませんでした。ライセンス登録で上限を拡張できます。キューに入れられる件数の上限に達しました。上限は待機中と実行中の件数で数え、完了と失敗は含みません。ライセンスキーを登録していない場合の上限は 20 件です。フォルダー監視の取り込みにも同じ上限が適用されます。
    この PC では試用ライセンスを使用済みです。購入したライセンスのキーを入力してください。試用ライセンスのキーを登録しようとしましたが、この PC には別の試用ライセンスを登録したことがあります。1 台の PC に登録できる試用ライセンスは 1 つです。購入したライセンスのキーを登録してください(13.6)。
    試用ライセンスにはオプションを追加できません。購入したライセンスを登録してから追加してください。メインライセンスが試用ライセンスのため、オプションライセンスを追加できません。購入したライセンスをメインライセンスとして登録してから、オプションライセンスのキーを登録してください(13.4)。
    このエディションにはオプションを追加できません。ProPlus のライセンスを登録してから追加してください。オプションライセンスは ProPlus のライセンスにだけ追加できます。ProPlus のライセンスをメインライセンスとして登録してから、オプションライセンスのキーを登録してください(13.4)。

    ●14.10 空き容量の不足が表示される

    出力フォルダーの空き容量は、エンコードの開始時と、1 件の変換が終わるたびに確認します。

    空き容量動き
    15 GB 未満状態バーに「出力フォルダーの空き容量が残りわずかです: 残り X」と表示します。処理は継続します。
    5 GB 未満開始時に下回っている場合は、「出力フォルダーの空き容量が不足しています: 残り X / 必要 5.0 GB。空き容量を確保してから開始してください。」と表示し、開始しません。実行中に下回った場合は、実行を停止し、実行中の項目も待機へ戻して、「出力フォルダーの空き容量が不足しています: 残り X / 必要 5.0 GB。エンコードを停止しました。空き容量を確保してから開始してください。」と表示します。書きかけの出力ファイルは削除します。キューはそのまま残るため、空き容量を確保してから「エンコード開始」を実行すると、待機中の項目から処理を再開できます。

    確認の対象は、その実行で書き込むすべての出力フォルダーです。監視フォルダーごとに出力フォルダーを指定している場合は、その出力フォルダーも確認し、メッセージにフォルダー名を表示します。空き容量を取得できない場所(一部のネットワーク上の場所など)は確認しません。

    一時フォルダーの空き容量も確認します。一時フォルダーは 15 GB を下回ると警告を表示するだけで、処理は停止しません。

    対象使用する処理確認する条件
    アプリの一時フォルダートリミングと字幕の焼き込み常に確認します。データの保存先(付録 A)の temp があるドライブが対象です。
    システムの一時フォルダーファイル分割設定の「エンコード」で、ファイル分割を使用する GPU がある場合に確認します。

    警告は「アプリの一時フォルダーの空き容量が残りわずかです: 残り X。トリミングと字幕の焼き込みが失敗することがあります。」のように表示されます。 2 つの一時フォルダーが同じドライブにある場合は、1 つのメッセージにまとめて表示します。

    ●14.11 解決しない場合

    解決しない場合は、「ヘルプ」メニューの「サポート」から問い合わせを送信できます。

    1. 「ヘルプ」メニューの「サポート」を開きます。
    2. 「種別」(不具合・要望・質問・その他)を選択し、「件名」と「内容」を入力します。
    3. 返信が必要な場合は「メールアドレス」を入力します。
    4. 「送信する情報」に表示された内容を確認し、「上記の情報を送信することに同意する」にチェックを入れて「送信」を押します。

    送信が完了すると受付番号が表示されます。送信できない場合は、画面の下部に理由が表示されます。「送信する情報」には、OS(Windows のバージョン)、アプリのバージョン、表示言語が含まれます。ライセンスを登録済みの場合は、ライセンス ID も自動で入力され、送信されます。 PC の名前や利用者の名前は送信しません。入力できる文字数は、件名とメールアドレスが 50 文字まで、内容が 963 文字までです。

    内容には、次の情報を記載してください。

    1. 発生したときに行っていた操作と、発生した日時。
    2. 状態バー、ヒント、「備考」列などに表示されたメッセージ。
    3. 失敗した項目のログ。対象の行をダブルクリックしてログを開き、末尾のエラーの行を選択してコピー(Ctrl + C)します。「すべて選択」で全体も選択できます。
    4. 動作ログの該当行。設定の「ログ」で「ログフォルダーを開く」を実行し、該当日の app-YYYYMMDD.log から関係する行を抜き出します。アプリの起動後の記録は、「表示」メニューの「ログビューアー」でも選択してコピーできます。

    問い合わせの画面からファイルは送信できません。ログは必要な行だけを内容に貼り付けてください。調査のために動作ログ一式を求められた場合は、「ヘルプ」メニューの「診断情報を保存」で ZIP ファイルを作成できます(3.4.2)。作成した ZIP ファイルは、案内に従って提出してください。

    バージョン情報
    バージョン情報。「ヘルプ」メニューの「バージョン情報」で表示します。ここに表示されるバージョンが、問い合わせに自動で添えられます。「公式サイト」を押すと、本製品の公式サイトを既定のブラウザーで開きます。
    ログにファイル名とパスが記録されます変換したファイルの名前と保存先がログに記録されます。開示できない情報が含まれる場合は、該当箇所を伏せてから内容に貼り付けてください。

    ■15. 付録

    ●付録 A データの保存先

    設定・キュー・ログの保存先は、本製品の実行ファイルの場所によって変わります。

    実行ファイルの場所データの保存先
    C:\Program Files\ の下(インストーラーで導入した場合)C:\ProgramData\NyXGridEncode
    それ以外(持ち運び構成)実行ファイルと同じフォルダー(書き込めない場合は C:\ProgramData\NyXGridEncode)
    場所内容
    config\settings.jsonすべての設定とプリセット
    config\queue.jsonキューの内容。本製品を終了しても保持されます。
    config\watched.jsonフォルダー監視で取り込んだファイルの記録。「エンコード」メニューの「取り込み済みの記録をクリア」で削除できます(10.2)。
    config\nodestats.jsonノードごとのジョブの累計(ノード情報の「実行中」「完了」「失敗」の括弧内に表示)、エージェントが申告した MAC アドレス、ノードの詳細の「履歴」(11.4)
    config\license.*ライセンス情報。PC 固有の鍵で保護して保存します。
    config\trial-service-stopped.json試用ライセンスの期限切れでサービスを停止したことの記録。次に画面を起動したときの確認に使い、サービスを削除したとき、または確認が不要になったときに削除します(13.6.1)。
    logs\動作ログとエラーログ。ジョブログは logs\jobs に保存します。
    report\変換の実績(日ごとのテキスト)
    temp\変換の一時ファイル。24 時間以上経過したものは起動時に削除します。
    benchmark-temp\
    preview-temp\
    ベンチマークと個別調整の作業用。通常は使用後に削除します。残ったもののうち 24 時間以上経過したものは起動時に削除します。
    transfer\エージェントとして動作するときに、コントローラーから受け取ったファイルを一時的に置く場所。エージェントの動作開始時に、残っているファイルを削除します。
    tools\外部ツール。この場所のみ、常に実行ファイルと同じフォルダーにあります(インストーラーで導入した場合、既定では C:\Program Files\NyXGridEncode\tools)。
    %TEMP%\NyXGridEncode-update\「今すぐ更新」でダウンロードしたインストーラー。この場所のみ、利用者ごとの一時フォルダーにあります。次に「今すぐ更新」を実行したときに、前回のファイルを削除します。
    設定・キュー・ログは利用者ごとの AppData に保存しませんサービスとして常駐させた場合に、サービスと画面が同一の設定ファイルを参照する必要があるためです。 PC を移行する際は、config フォルダーをそのままコピーすると、設定・プリセット・キューを引き継げます。ライセンス情報は PC 固有の鍵で保護されているため、コピーしても移行先の PC では使用できません。移行先でライセンスキーを登録し直してください(13.3)。外部ツールは config に含まれないため、移行先の PC で取得してください。

    ●付録 B 対応ファイル形式

    「フォルダーを追加」、ドラッグ&ドロップ、フォルダー監視で、動画ファイルとみなす拡張子の一覧です。全 44 種類です。

    分類拡張子
    主要な形式.mp4 .mkv .avi .wmv .ts .m2ts .mov .flv .webm .mpg .mpeg .m4v .asf .rm .rmvb .3gp .vob
    レガシー / 録画機器.divx .xvid .ogm .ogv .mts .m2t .tod .mod .dv .f4v .swf .mpe .m1v .m2v .dat .mxf .nsv .y4m .mk3d .3g2 .m4p .qt .amv .dvr-ms .wtv .trp .mpv

    実際に動画であるかどうかは FFmpeg が判定します。拡張子が一致していても読み取れない場合は失敗します。一覧に無い拡張子のファイルは、フォルダーの走査時とドロップ時に無視されます。「ファイルを追加」の画面は、既定でこの一覧の拡張子のファイルを表示します。ファイルの種類を「すべてのファイル (*.*)」に切り替えると、一覧に無い拡張子のファイルも追加できます。

    ◆出力可能な形式

    コンテナー映像音声字幕トラック
    mp4H.265 / H.264 / AV1 / MPEG-4 / MPEG-2AAC / AC3 / E-AC3 / MP3 / ALAC / Opus可
    mkvすべてすべて可
    webmVP9 / VP8 / AV1Opus / Vorbis可
    movH.265 / H.264 / MPEG-4AAC / ALAC / PCM可
    aviMPEG-4 / MPEG-2 / WMV 8MP3 / AC3 / PCM不可
    tsMPEG-2 / H.264 / H.265AAC / AC3 / E-AC3 / MP2不可

    音声の「ストリームコピー」はどのコンテナーでも選択できますが、元の音声の形式が出力のコンテナーに対応していない場合は変換時に失敗します。字幕トラックを残す場合、mp4 と mov は mov_text、webm は WebVTT の形式へ変換して格納し、mkv は元の形式のまま格納します。字幕トラックが「不可」のコンテナーでも、字幕の焼き込みは使用できます。

    ●付録 C コマンドライン

    NyXGridEncode.exe                                     画面を表示して起動する
    NyXGridEncode.exe --service-install                   サービスとして登録する(開始はしない)
    NyXGridEncode.exe --service-uninstall                 サービスを停止して削除する
    NyXGridEncode.exe --service-start                     サービスを開始する
    NyXGridEncode.exe --service-stop                      サービスを停止する
    NyXGridEncode.exe --service-restart                   サービスを再起動する
    NyXGridEncode.exe --tray                              通知領域に格納した状態で起動する
    NyXGridEncode.exe --install-tools=<ツール名>          外部ツールを取得する
    NyXGridEncode.exe --install-tools=<ツール名> --force  配置済みの外部ツールも取得し直す
    NyXGridEncode.exe --help                              使い方を表示する(-h、/? も可)

    --install-tools に指定できるツール名は次のとおりです。

    ツール名対象用途
    ffmpegFFmpeg必須。メディア情報・黒帯検出・CPU エンコード
    nvencNVEncCNVIDIA GPU でのエンコード
    qsvQSVEncCIntel GPU でのエンコード
    vceVCEEncCAMD GPU でのエンコード
    vlclibVLC個別調整の画面での再生
    allすべて上記をすべて取得
    NyXGridEncode.exe --install-tools=ffmpeg,nvenc
    NyXGridEncode.exe --install-tools=all
    NyXGridEncode.exe --install-tools=nvenc --force

    サービスの操作と外部ツールの取得はウィンドウを表示せず、結果を終了コードで返して動作ログに記録します。

    終了コード意味
    0成功
    1失敗。理由は動作ログに記録されます。
    2引数を読み取れません。理由と使い方をウィンドウで表示します。

    ●付録 D 用語集

    用語意味
    キュー変換の順番待ちの列。メイン画面の一覧がこれに該当します。
    プリセット解像度・ビットレート・音声・字幕などの設定をまとめ、名前を付けたもの。
    外部ツール変換に使用する FFmpeg・NVEncC などのプログラム。本製品には含まれていないため、「ツール > 外部ツール」から配布元の最新バージョンを取得します。
    コンテナー映像・音声・字幕を格納する形式。mp4 や mkv が該当し、拡張子と対応します。
    コーデック映像や音声を圧縮する方式。H.265 / H.264 / AV1 など。
    ビットレート1 秒あたりのデータ量。値が大きいほど高画質になり、ファイルサイズも増加します。
    CRF / CQPビットレートではなく画質を指定する方式。数値が小さいほど高画質。
    埋め草CBR で、映像に使われなかったビットレートの分を埋めるデータ。再生時には読み飛ばされ、画質に影響しません。
    ストリームコピー再エンコードせずにそのまま複製すること。高速ですが、コンテナーが対応していない場合は失敗します。
    クロップ映像の周囲を切り落とすこと。黒帯の除去に使用します。
    トリミング時間方向の切り出し。開始と終了を指定して一部のみ変換します。
    焼き込み(ハードサブ)字幕を映像へ直接描画すること。後から除去できません。
    ラウドネス正規化音量を一定の基準へ揃えること。
    CPU フォールバックGPU で処理できない指定の場合や GPU での変換に失敗した場合に、CPU へ切り替えて処理すること。
    コントローラー / エージェント分散エンコードにおいて、ジョブを割り当てる側と受け取る側。
    エージェント受付コントローラーがエージェントからの接続を待ち受ける機能。動作モードが「コントローラー + エンコーダー」または「コントローラーのみ」の場合に開始します。エージェントを使用できるライセンスが必要です。
    性能基準比コントローラーを 100 としたときの、対象 PC の 1 件あたりの処理速度。
    ノード分散エンコードに参加している 1 台の PC。
    資格情報共有フォルダーへアクセスするときに使うユーザー名とパスワード。共有パスの一覧で、共有パスごとに指定します。
    Wake-on-LANLAN 経由で起動要求(マジックパケット)を送り、電源の切れた PC を起動する仕組み。PC の BIOS / UEFI と NIC が対応し、設定が有効である必要があります(11.5)。
    マジックパケットWake-on-LAN の起動要求のデータ。起動する PC の MAC アドレスを含みます。
    MAC アドレスNIC ごとに割り当てられた識別番号。Wake-on-LAN で起動する PC を指定するのに使います。
    自動シャットダウンキューの完了後に、PC をシャットダウン・スリープ・休止状態にする機能。エージェントの PC は、接続先のコントローラーのキューの完了後に動作します(11.5.4)。
    停滞エンコードの進捗が、設定した判定時間の間に変わらない状態(8.2.4)。
    試用ライセンスPro と同じ機能を一定期間使用できるライセンス。公式サイトで申し込みます。期間はライセンスキーを発行した時点から数え、期限が切れると無料の範囲で動作します(13.6)。

    NyXGridEncode ユーザーマニュアル バージョン 1.1.0 対応 発行日 2026/10/10 改定日 2026/10/14
    © 2026 InformationCloset